今にも雨が降り出しそうだった。奥多摩湖を過ぎ。大菩薩ラインを登って柳沢峠の手前で右に折れ曲がった。笠取林道に入ると、途中望遠のレンズを構えた一団に出会った。珍しい夏鳥が来ているのだろうか。すぐ傍らを通り過ぎるのもはばかられるほどだ。
予定では板橋峠までは車で入れるはずだったのだが、電波塔のあるところで通行禁止となっていた。仕方がないのでその傍らの空き地に車を止め歩くことにした。あちらこちらで野鳥が囀っている。新緑がまぶしい。車が通らない林道歩きは心地よい。
鶏冠山の頂が見える
標高1500m近くのこの付近ではカラマツも芽吹いたばかりで、優しい色をしている
路傍のフデリンドウもここではまだ蕾の状態だ
ニシキゴロモ
30分ほどで板橋峠まできた、ここからは登山道に入っていく
ヤマザクラがまだ咲き残っている
周囲はやっと雪が解け、新緑の季節を迎えたところ
快適な防火帯の尾根歩きが続く
カラ類のヒガラやコガラの声がしきりに聞こえてくる
なだらかな起伏が心地よい。道にはシカやその他の動物たちのの糞が多くみられる。去年はアライグマに出会ったことがあった。
見られる花のほとんどは菫の仲間だ
気に咲く花はムシカリの花が多い
時折不似合いなほど派手なヤマザクラが咲いていて驚かされる。
平日でしかもこの今にも雨の降りそうな天気のせいか、人には全く出会うことなく静かな山歩きが味わえる。と思ったら下の林道のあたりで人声がした。山菜でも取りに来ているようだ。そういえば蕨やゼンマイの姿もよく見かけた。
雲行きが怪しくなってきた。
まだ蕾のヤマツツジ
標高がいくらか高くなったせいだろうか、ミヤマカタバミの花も目につきだした。
これも山地でよく見かけるワチガイソウ、蕊がかわいい花だ。
コナシはまだ蕾。咲くのは6月に入ってからか。
少し雨が降り出したところで倉掛山だ。
この後は白沢峠まで行く予定だったのだが、雨が強くなってきたのでやむを得ず引き返すことにした。
6月に入ればレンゲつつじの大群落がみられる三窪高原だが、シカの食害除けの金網が随所に張られていて、何とも痛々しい。
小雨のぱらつく中、あずまやで昼食とした。
ハンゼの頭
この雨では富士も拝めない。体も冷え切ってしまったところで下山した。