こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
朝から気温が高めで、昼過ぎには31℃になりました。空には夏雲が見られ、夕方あたりに一雨ありそうな雰囲気です。明日からしばらく、ぐずついた天気になるようで、梅雨はまだ続きます。
さて、今回は2012年ジュニア数学オリンピック予選に出題された整数問題を取り上げます。
問題は、
「A君は1桁の正の整数を3つ選んだ(同じ整数を2つ以上選んでもよい)。同じようにB君も1桁の正の整数を3つ選んだ。すると、A君が選んだ3つの数の和はB君が選んだ3つの数の積と等しく、A君の選んだ3つの数の積はB君が選んだ3つの数の和と等しくなった。このとき、A君が選んだ3つの数の組としてありうるものは何通りあるか。ただし、順番を並べ替えただけのものは区別しないとする。」
です。
早速、取り掛かりましょう。
まず、A君とB君が選んだ3つの整数をそれぞれ、a、b、c (9≧a≧b≧c≧1)とd、e、f (9≧d≧e≧f≧1)としましょう。
すると、与えられた条件は、
a+b+c=def (1)
9≧a≧b≧c≧1 (2)
abc=d+e+f (3)
9≧d≧e≧f≧1 (4)
になります。
そして、これらの(1)(2)(3)(4)を満たすa、b、cの組の個数を求めることになります。
そこで、まず(4)から
1≦d+e+f≦9+9+9=27
で、これに(3)を代入して、
1≦abc≦27 (5)
を得ます。
一方、(2)から
c^3≦abc
なので、(5)から
c^3≦27
つまり、
c≦3
で、(2)から
1≦c≦3 (6)
です。
ここで、cについて場合分けします。
・c=3のとき
(5)から
1/3≦ab≦9
で、(2)から
a≧b≧3
なので、これらを満たすa、b、cの組(a,b,c/和/積)は、
(3,3,3/9/27)
になります。
・c=2のとき
(5)から
1/2≦ab≦27/2=13.5
で、(2)から
a≧b≧2
なので、
(2,2,2/6/8) (3,2,2/7/12) (4,2,2/8/16)
(5,2,2/9/20) (6,2,2/10/24) (3,3,2/8/18)
(4,3,2/9/24)
になります。
・c=1のとき
(5)から
1≦ab≦27
で、(2)から
a≧b≧1
なので、
(1,1,1/3/1) (2,1,1/4/2) (3,1,1/5/3)
(4,1,1/6/4) (5,1,1/7/5) (6,1,1/8/6)
(7,1,1/9/7) (8,1,1/10/8) (9,1,1/11/9)
(10,1,1/12/10) (11,1,1/13/11) (12,1,1/14/12)
(13,1,1/15/13) (14,1,1/16/14) (15,1,1/17/15)
(16,1,1/18/16) (17,1,1/19/17) (18,1,1/20/18)
(19,1,1/21/19) (20,1,1/22/10) (21,1,1/23/21)
(22,1,1/24/2225/23) (24,1,1/26/24)
(25,1,1/27/25) (26,1,1/28/26) (27,1,1/29/27)
(2,2,1/5/4) (3,2,1/6/6) (4,2,1/7/8)
(5,2,1/8/10) (6,2,1/9/12) (7,2,1/10/14)
(8,2,1/11/16) (9,2,1/12/18) (10,2,1/13/20)
(11,2,1/14/22) (12,2,1/15/24) (13,2,1/16/26)
(3,3,1/7/9) (4,3,1/8/12) (5,3,1/9/15)
(6,3,1/10/18) (7,3,1/11/21) (8,3,1/12/24)
(9,3,1/13/27)
(4,4,1/9/16) (5,4,1/10/20) (6,4,1/11/24)
(5,5,1/11/25)
になります。
一方、(1)と(4)を満たすd、e、f の組合せも上に挙げた(a,b,c)と同じになるので、それらのなかで、和と積がお互いに等しい組合せの個数を勘定すればお仕舞いです。
そこで、注意深く探していくと、
(2,2,2/6/8) と (6,1,1/8/6)
(7,1,1/9/7) と (3,3,1/7/9)
(8,1,1/10/8) と (5,2,1/8/10)
(3,2,1/6/6) と (3,2,1/6/6)
を見つけることができます。
したがって、A君の選んだ数の組は、
(2,2,2/6/8) (6,1,1/8/6) (7,1,1/9/7) (3,3,1/7/9) (8,1,1/10/8) (5,2,1/8/10) (3,2,1/6/6)
の7通りになります。
候補の組合せを、もっと絞り込みたいところですね。興味のある人は調べてみてください。
朝から気温が高めで、昼過ぎには31℃になりました。空には夏雲が見られ、夕方あたりに一雨ありそうな雰囲気です。明日からしばらく、ぐずついた天気になるようで、梅雨はまだ続きます。
さて、今回は2012年ジュニア数学オリンピック予選に出題された整数問題を取り上げます。
問題は、
「A君は1桁の正の整数を3つ選んだ(同じ整数を2つ以上選んでもよい)。同じようにB君も1桁の正の整数を3つ選んだ。すると、A君が選んだ3つの数の和はB君が選んだ3つの数の積と等しく、A君の選んだ3つの数の積はB君が選んだ3つの数の和と等しくなった。このとき、A君が選んだ3つの数の組としてありうるものは何通りあるか。ただし、順番を並べ替えただけのものは区別しないとする。」
です。
早速、取り掛かりましょう。
まず、A君とB君が選んだ3つの整数をそれぞれ、a、b、c (9≧a≧b≧c≧1)とd、e、f (9≧d≧e≧f≧1)としましょう。
すると、与えられた条件は、
a+b+c=def (1)
9≧a≧b≧c≧1 (2)
abc=d+e+f (3)
9≧d≧e≧f≧1 (4)
になります。
そして、これらの(1)(2)(3)(4)を満たすa、b、cの組の個数を求めることになります。
そこで、まず(4)から
1≦d+e+f≦9+9+9=27
で、これに(3)を代入して、
1≦abc≦27 (5)
を得ます。
一方、(2)から
c^3≦abc
なので、(5)から
c^3≦27
つまり、
c≦3
で、(2)から
1≦c≦3 (6)
です。
ここで、cについて場合分けします。
・c=3のとき
(5)から
1/3≦ab≦9
で、(2)から
a≧b≧3
なので、これらを満たすa、b、cの組(a,b,c/和/積)は、
(3,3,3/9/27)
になります。
・c=2のとき
(5)から
1/2≦ab≦27/2=13.5
で、(2)から
a≧b≧2
なので、
(2,2,2/6/8) (3,2,2/7/12) (4,2,2/8/16)
(5,2,2/9/20) (6,2,2/10/24) (3,3,2/8/18)
(4,3,2/9/24)
になります。
・c=1のとき
(5)から
1≦ab≦27
で、(2)から
a≧b≧1
なので、
(1,1,1/3/1) (2,1,1/4/2) (3,1,1/5/3)
(4,1,1/6/4) (5,1,1/7/5) (6,1,1/8/6)
(7,1,1/9/7) (8,1,1/10/8) (9,1,1/11/9)
(10,1,1/12/10) (11,1,1/13/11) (12,1,1/14/12)
(13,1,1/15/13) (14,1,1/16/14) (15,1,1/17/15)
(16,1,1/18/16) (17,1,1/19/17) (18,1,1/20/18)
(19,1,1/21/19) (20,1,1/22/10) (21,1,1/23/21)
(22,1,1/24/2225/23) (24,1,1/26/24)
(25,1,1/27/25) (26,1,1/28/26) (27,1,1/29/27)
(2,2,1/5/4) (3,2,1/6/6) (4,2,1/7/8)
(5,2,1/8/10) (6,2,1/9/12) (7,2,1/10/14)
(8,2,1/11/16) (9,2,1/12/18) (10,2,1/13/20)
(11,2,1/14/22) (12,2,1/15/24) (13,2,1/16/26)
(3,3,1/7/9) (4,3,1/8/12) (5,3,1/9/15)
(6,3,1/10/18) (7,3,1/11/21) (8,3,1/12/24)
(9,3,1/13/27)
(4,4,1/9/16) (5,4,1/10/20) (6,4,1/11/24)
(5,5,1/11/25)
になります。
一方、(1)と(4)を満たすd、e、f の組合せも上に挙げた(a,b,c)と同じになるので、それらのなかで、和と積がお互いに等しい組合せの個数を勘定すればお仕舞いです。
そこで、注意深く探していくと、
(2,2,2/6/8) と (6,1,1/8/6)
(7,1,1/9/7) と (3,3,1/7/9)
(8,1,1/10/8) と (5,2,1/8/10)
(3,2,1/6/6) と (3,2,1/6/6)
を見つけることができます。
したがって、A君の選んだ数の組は、
(2,2,2/6/8) (6,1,1/8/6) (7,1,1/9/7) (3,3,1/7/9) (8,1,1/10/8) (5,2,1/8/10) (3,2,1/6/6)
の7通りになります。
候補の組合せを、もっと絞り込みたいところですね。興味のある人は調べてみてください。