東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

図形問題(60)

2020-11-30 09:55:04 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2006年AIMEの図形問題です。

問題は、
「∠A<45°、∠C=90°、AB=4の△ABCにおいて、辺AB上に、
∠APC=2∠ACP、CP=1
になる点Pをとる。
ここで、



と表せるとき、p+q+rの値を求めよ。ただし、p、q、rは正の整数で、rは素数の平方数で割り切れないものとする。」
です。

図1に問題の図を描きました。


▲図1.問題の図を描きました

図1を眺めると、直角と、中心角と円周角を想起させる倍角が目に付くので、図2のように、△ABCの外接円ωを描いてみましょう。このとき、ωの中心Oは辺ABの中点になります。


▲図2.△ABCの外接円ωを描きました

ここで直線CPとωとの交点で、Cでない方をQとし、さらにOとQを結ぶと、∠AOQと∠ACQは中心角と円周角になるので、
∠AOQ=2∠ACQ=2
です。

すると、
∠QPO=∠QPC-∠APC=180°-2
∠QOP=∠AOB-∠AOQ=180°-2
から、△QPOは二等辺三角形になり、このとき線分OQはωの半径なので、PQ=OQ=2です。

あとは図3のように、Oから直線CQに下した垂線の足をHとして、直角三角形OQHとOPHに三平方の定理を適用して必要な線分の長さを求めればお仕舞です。


▲図3.Oから直線CQに下した垂線の足をHとしました

まず直角三角形OQHに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、これに、

を代入して整理すると、

です。

続いて直角三角形OPHに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、これに

を代入して整理すると、

です。

すると、

になり、これらから

です。

したがって、p=3、q=2、r=2からp+q+r=3+2+2= で、これが答えです。


簡単な問題です。

smell のはなし(2)

2020-11-29 09:33:18 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の教科書に、
It smells great.
(とてもいい匂いがする)
という文があります。

前回は 動詞smell を取り上げましたが、今回は 名詞 smell類義語 についてです。

ウィズダム英和辞典 によると、 名詞smell とそ の 類義語 scent、odor、aroma、fragrance、stink との違いについて、
smell
 「におい」を表す最も意味の広い語で、芳香にも悪臭にも用いられるが、修飾語を伴わない時は悪臭をいう場合が多い

scent
 花・植物などの心地のよい香りや、人・動物などの残すかすかなにおいをいうが、後者はしばしば訓練犬がその後を追う場面で用いられる

odor
 ややかたい語で主に書き言葉。他と区別できる独特なにおいをいうが、主に強く不快なにおいをさし、しばしばそのにおいの発生源を意識する

aroma
 かたい語で、比較的強い香りで、食べ物・コーヒーなどの食欲をそそるにおい

fragrance
 花・植物・果物などの甘い香りのほか、香水などの人工のにおいをさす

stink
 くだけた語 で、鼻をつくような強く不快なにおいをいう
と説明しています。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

数式の問題(29)

2020-11-28 10:37:15 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2006年AIMEの漸化式の問題です。

問題は、
「数列{an}は、正の整数nについて、
 
 
を満たす。ここで、

であるとき、

を1000で割った余りを求めよ。」
です。

与えられた条件からak は整数になり、したがって、

とするとSは整数になります。

続いて、与えられた漸化式をn=1から28まで並べると、

になり、したがって、

が成り立ちます。

ここからa31 を計算してSを求めてもOKですが、桁の大きい数の計算(足し算ですが)で少々煩雑なので、ここではa31、a29、a3、a1 の下4桁を計算することにします。(Sを求めるとき右辺を2で割るので、右辺の値の下4桁目の偶奇によって下3桁目の値が異なるので下4桁を調べます)

そこで、[ak] をak の下4桁の数とすると、与えられた漸化式から

になります。

すると、

から、2Sの下4桁の数は3668で、したがって、Sの下4桁の数は1834になります。

以上から、、

を1000で割った余りは 834 で、これが答えです。


簡単な問題です。

序数 のはなし

2020-11-27 09:42:54 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の教科書に、「序数」の Word Bank があって、そこに、
first,second,・・・,thirteenth,twentieth,thirtieth
(1番目、2番目、・・・、13番目、20番目、30番目)
を記しています。

この 序数オックスフォード実例現代英語用法辞典 で調べてみると、「序数と普通の数字:本、章;王と女王」という項のなかに、
● 名詞の後で 序数(first、second、・・・)の代わりに 基数(one、two、・・・)を用いる語法は タイトル によく用いられる
とあり、その用例として、
the fourth book - Book four 
 (第4巻)
the third act - Act Three 
 (第3幕)
Mozart’s thirty-ninth symphony - Symphony No.39,by Mozart
 (モーツァルトの交響曲第39番)
the third day of the course - Timetable for Day Three
 (旅程の第3日目)
を挙げています。

ただし、王と女王の名前 には 序数 を用いて、例えば、
Henry VIII : Henry the Eighth(× Henry Eight)
 (ヘンリー8世)
Louis XIV : Louis the Fourteenth
 (ルイ14世)
Elizabeth II : Elizabeth the Second
 (エリザベス2世)
とするそうです。

ちなみに、one、two、three序数語源 について、 ウィズダム英和辞典 に、
one、two、three序数 は、古い英語ではそれぞれ fyrst、other、thrid で、two序数 はなく other で代用されていたが、あいまいさを避けるために古フランス語の second を用いるようになった。thrid は音位転化によって third に変化した
と説明しています。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

整数問題(63)

2020-11-26 10:07:43 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2006年AIMEの整数問題です。

問題は、
「正の整数aとbで、a+b=1000 を満たし、a、bともにいずれの桁の数字も0でないa、bの組の個数を求めよ。」
です。

a+b=1000 と a,b≧1 から、a=1000-b≦999、b=1000-a≦999 になり、aとbはいずれも3桁以下の整数です。

そこで、
a=100p +10q +r
b=100p’+10q’+r’
(p、p’、q、q’、r、r’ は0以上9以下の整数)
とおくと、
a+b=100(p+p’)+10(q+q’)+(r+r’)=1000
から、
r+r’=10    (1)
q+q’= 9    (2)
p+p’= 9    (3)
です。

ここから、aとbの桁数で場合分けして調べます。

① aとbがともに3桁の場合
p,p’,q,q’,r,r’≠0 です。

このとき(1)、(2)、(3)を満たすrとr’、qとq’、pとp’の組とそれらの個数は、それぞれ、
・(r,r’)=(1,9)、(2,8)、(3,7)、(4,6)、(5,5)、(6,4)、(7,3)、(8,2)、(9,1)→ 9個
・(q,q’)=(1,8)、(2,7)、(3,6)、(4,5)、(5,4)、(6,3)、(7,2)、(8,1)→ 8個
・(p、p’)=(1,8)、(2,7)、(3,6)、(4,5)、(5,4)、(6,3)、(7,2)、(8,1)→ 8個
です。

したがって、条件を満たすaとbの組の個数は、
9×8×8=576(個)
です。

② aが3桁、bが2桁の場合
p=9、p’=0、q,q’,r,r’≠0 です。

このとき(1)、(2)、(3)を満たすrとr’、qとq’、pとp’の組とそれらの個数は、それぞれ、
・(r,r’)=(1,9)、(2,8)、(3,7)、(4,6)、(5,5)、(6,4)、(7,3)、(8,2)、(9,1)→ 9個
・(q,q’)=(1,8)、(2,7)、(3,6)、(4,5)、(5,4)、(6,3)、(7,2)、(8,1)→ 8個
・(p,p’)=(9,0)→ 1個
です。

したがって、条件を満たすaとbの組の個数は、
9×8×1=72(個)
です。

③ aが3桁、bが1桁の場合
p=9、p’=0、q=9、q’=0、r,r’≠0 です。

このとき(1)、(2)、(3)を満たすrとr’、qとq’、pとp’の組とそれらの個数は、それぞれ、
・(r,r’)=(1,9)、(2,8)、(3,7)、(4,6)、(5,5)、(6,4)、(7,3)、(8,2)、(9,1)→ 9個
・(q,q’)=(9,0)→ 1個
・(p,p’)=(9,0)→ 1個
です。

したがって、条件を満たすaとbの組の個数は、
9×1×1=(個)
です。

④ aが2桁、bが3桁の場合
②のaとbを入れ替えた場合なので、条件を満たすaとbの組の個数は、
9×8×1=72(個)
です。

⑤ aが1桁、bが3桁の場合
③のaとbを入れ替えた場合なので、条件を満たすaとbの組の個数は、
9×1×1=(個)
です。

以上から、条件を満たすaとbの組の個数の合計は、
576+72+9+72+9= 738(個) で、これが答えです。


簡単な問題です。

explain のはなし

2020-11-25 09:35:50 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の教科書に、
Can you explain
(説明してもらえますか)
という文があります。

この explainウィズダム英和辞典 で引いてみると、その 類義語 account for、describe、illustrate、tell との違いについて、
explain
 理由・方法・形・構造・起源・発展などを示して、理解しにくいことをわかりやすく説明すること

account for
 ややかたい言葉で、なぜそのような行動・状態に至ったのかに重点をおいて説明すること

describe
 聞き手や読み手に明確なイメージを与えることができるように詳細や特徴を描写して説明すること

illustrate
 抽象的で理解しにくい内容に具体例を示してわかりやすく説明すること

tell
 人に伝えることを目標に言葉で説明すること
と説明しています。

さらに 英語語義語源辞典 には、
expound
 やや形式ばった語で、専門知識を持つ人が系統的にかつ完全に説明すること

explicate
 より形式ばった語で、詳細な学問的分析に意味の中心がある

elucidate
 やや形式ばった語で、むずかしいことや不思議なことに光を当てること、説明すること
を挙げています。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

組合せの問題(22)

2020-11-24 09:41:53 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2007年AIMEの組合せの問題です。

問題は、
「6行4列のマス目があり、この24個のマスのうち12個のマスに色を塗ることを考える。

ここで、各行の2マスと各列の3マスを着色する塗り方をNとするとき、Nを1000で割った余りを求めよ。」
です。

図1のように、1行4列のマス目の色の塗り方をA、B、C、D、E、Fとし、これらの6個の並べ方を勘定します。


▲図1.1行4列のマス目の色の塗り方をA、B、C、D、E、Fとしました

① A、B、C、D、E、Fをそれぞれ1個選ぶ場合
例えば図2のよう並べるとき、各行の2マスと各列の3マスに色が塗られ、これは条件を満たします。


▲図2.A、B、C、D、E、Fをそれぞれ1個選んだ例です

このとき、A、B、C、D、E、Fの順番は任意なので、①の並べ方は、
6!=6×5×4×3×2×1=720(通り)
です。

② A、B、C、D、E、Fのうち同じものを2個を選ぶ場合
例えば図3のように並べるとき、各行の2マスと各列の3マスに色が塗られ、これは条件を満たします。


▲図3.Aを2個選んだ例です

このとき、A、B、Cのいずれかを2個選ぶとそれぞれに対してF、E、Dが2個選ばれ、それらのそれぞれの組に対して残りの選び方が2通りになります。

したがって、A、B、C、D、E、Fから6個選んだもののなかに同じものが2個ある選び方は、

です。

さらに、6個のうち同じものが2個ずつ2種類ある並べ方は、

なので、②の並べ方は、
6×180=1080(通り)
です。

③ A、B、C、D、E、Fのうち同じものを3個選ぶ場合
例えば図4のように並べるとき、各行の2マスと各列の3マスに色が塗られ、これは条件を満たします。


▲図4.Aを3個選んだ例です

このとき、A、B、Cのうちいずれかを3個選ぶとそれぞれに対してF、E、Dが3個選ばれます。

したがって、A、B、C、D、E、Fから6個選んだもののなかに同じものが3個ある選び方は、

です。

さらに、6個のうち同じものが3個ずつ2種類ある並べ方は、

なので、③の並べ方は、、
3×20=60(通り)
です。

以上から、すべての選び方は、
720+1080+60=1860(通り)
になり、これを1000で割った余りは 860 で、これが答えです。


簡単な問題です。

smell のはなし(1)

2020-11-23 08:59:50 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の教科書に、
It smells great.
(とてもいい匂いがする)
という文があります。

この「いい匂いがする」について、「日本人の9割が間違える英語表現100」(キャサリン・A・クラフト著)に、
名詞smell は「悪臭」の意味で用いることが多いので、ネイティブ は、
× It is good smell
とは言わず、教科書の文のように、 smell動詞 として使って、
 It smells good.
する
と解説しています。

さらに、
 The room smells
 (部屋が臭い)
 The dog smells
 (この犬、臭い)
のように、〈主語+smell(s)〉と 動詞 の後に 形容詞名詞 を置かない形は「嫌な匂いがする」の意味になると記しています。



頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

図形問題(59)

2020-11-22 10:01:11 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2010年AIMEの図形問題です。

問題は、
「正六角形ABCDEFの6つの辺AB、BC、CD、DE、EF、FAの中点をそれぞれG、H、I、J、K、Lとし、AとH、BとI、CとJ、DとK、EとL、FとGを直線で結び、正六角形ABCDEFより小さい正六角形をつくる。この小さい正六角形の面積が正六角形ABCDEFの面積の

のとき、m+nの値を求めよ。ただし、mとnは互いに素な整数とする。」
です。

図1に問題の図を描きました。


▲図1.問題の図を描きました

ここでは、正六角形ABCDEFと小さい正六角形の辺の比を求めて、両者の面積比を計算することにしましょう。

そこで図2のように、正六角形ABCDEFの左下部分に注目します。


▲図2.正六角形ABCDEFの左下部分に注目します

ここから、正六角形ABCDEFの辺BCの長さを2aとし、小さい正六角形の辺MNをaを使って表します。

直線CDにBから下した垂線の足をPとすると、∠BCP=180°-∠BCD=180°-120°=60°なので、△BCPはその内角が90°、60°、30°の直角三角形になり、このときBC=2aから

です。

ここで直角三角形BIPに三平方の定理を適用すると、

が成り立ち、これに、

を代入して整理すると、

です。

次に△BCI∽△BMH(∠BCI=∠BMH=120°、∠B共通)から

が成り立ち、これに、

を代入して整理すると、

です。

このとき、△BMH≡△CNI(BH=CI、△BCI≡△CDJ≡△ABH→ ∠B=∠C、∠BHM=∠CIN)から

で、したがって、

と、小さい正六角形の辺の長さをaを使って表すことができました。

後は、相似図形の面積比は相似比の2乗になることを利用して、

から、m=4、n=7 → m+n=4+7= 11 で、これが答えです。


簡単な問題です。

nose のはなし

2020-11-21 09:37:27 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中1教科書の「体(body)」に関する Word Bank に、
nose
(鼻)
という語があります。

この noseウィズダム英和辞典 で引いてみると、日本と欧米との違い について、
欧米 では鼻は 大小big、large / little、small)、 長短long / short)で区別する。日本語 のように × a high/ low ~ としない。日本語でいう 高低long / short に相当するが、元来 欧米人は鼻が高い ので、a long nose はむしろ マイナスのイメージを伴う
と解説しています。

ちなみに、
(1)「鼻の孔」は 、nostril× hole of the nose でない)
(2)「犬・馬の鼻」は、muzzle
   「豚の鼻」は、snout
   「象の鼻」は、 trunk
というそうです。


▲象の鼻は trunk です



頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

数式の問題(28)

2020-11-20 09:42:45 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2006年AIMEの無理方程式の問題です。

問題は、

 
を満たす実数x、y、zについて、

とするとき、m+nの値を求めよ。ただし、mとnは正の整数で、nは素数の平方数で割り切れないものとする。」
です。

与えられた等式を

とします。

これらを眺めると、(平方根の値)≧0からx、y、z≧0と、(1)(2)(3)の式が同じような形をしていることに気が付きます。

そこで、(1)(2)(3)の式を一般化して、

を調べることにしましょう。

(4)を

のように変形し、(5)のa、b、c、hを

とすると、(1)(2)(3)はそれぞれ、

になります。

このとき、これらの3式の右辺が等しいことから、

になります。(kは実数です)

ここで、(7)を(6)に代入すると、

になり、これとx、y、z≧0から

です。

したがって、

になり、m=2、n=7 から m+n= で、これが答えです。


簡単な問題です。

fragile のはなし

2020-11-19 10:00:21 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の教科書に、
The natural beauty of the Ogasawara Islands is fragile
(小笠原諸島の自然の美しさは簡単に壊れてしまいます)
という文があります。

この fragile は、 ウィズダム英和辞典 によると、
1.〈物・事が〉壊れやすい、割れやすい、もろい
2.〈状態などが〉脆弱な;不安定な、はかない
3.〈体質などが〉虚弱な、病弱な
以下略
などの意で、日常生活のなかでは、小包などに、
 Fragile-Handle with Care
(壊れ物につき取り扱い注意)
などと書かれたシールが貼ってあるのを見かけることもあります。


ちなみに、他の貼り札には、
天地無用  : THIS SIDE UP
水ぬれ注意NO WET、 KEEP DRY
上積み厳禁DO NOT STACK
落下厳禁  : DO NOT DROP
などがあります。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

整数問題(62)

2020-11-18 09:44:40 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2008年AIMEの整数問題です。

問題は、
「次の条件を満たすnで最大のものを求めよ。
〈1〉

は連続する2つの立方数の差で表せる
〈2〉2n+79 は平方数である」
です。

〈1〉と〈2〉の条件は、mとlを整数として、

と表せます。

ここで(1)を

と変形します。

このとき、
(2n+1)÷(2n-1)=1・・・2
(2n-1)÷2=n-1・・・1
から、2n+1と2n-1は互いに素です。

そこで、2m+1=pq(pとqは互いに素な整数)とすると、(3)から

で、したがって、

のいずれかになります。

ところが①のとき、2式の辺々の差をとると、

で、このとき、q=3k、3k±1の場合を調べると、

になりますが、これらはいずれの場合も成り立たないので(左辺が3で割って余りが0または1に対して、右辺は余りが1です)、したがって、

になります。

そこで(2)と②の上式の辺々の差をとると、

になり、これを満たす l-pとl+pの組(l-p,l+p)は、
(±80,±1)、(±40,±2)、(±20,±4)、(±16,±5)、(±10,±8)、(±8,±10)、(±5,±16)、(±4,±20)、(±2,±40)、(±1、±80)[複号同順]
で、これらからlとpの組(l,p)でl、pが整数になるものは、
(21,-19)、(-21,19)、(12,-8)、(-12,8)、(9,-1)、(-9,1)
になります。

最後に、(2)から

が最大になるときnが最大になるので、

です。

以上から、〈1〉と〈2〉を満たすnで最大のものは 181 で、これが答えです。


簡単な問題です。

Aussie football のはなし

2020-11-17 09:36:26 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中3の教科書に、オーストラリア出身の Emma さんがオーストラリアを紹介する記事があって、そのなかで
Aussie football
を挙げています。

この Aussie football は、
Aussie Rules football
Australian Rules football
Australian Rules
ともいい、これを ロングマン英英辞典 で調べてみると、
a game played between two teams of 18 players on an oval field with an oval ball which is passed by kicking or striking with the hand, the aim being to get points by putting the ball between a set of four posts at either end of the field. The informal name for the game is Aussie Rules.
(楕円形のフィールドで楕円形のボールを使い、1チーム18人で競われるゲーム。蹴るか手でたたいてボールをパスし、フィールドの両端に建てられた4本の柱の間にボールを置いて得点することを目指す。くだけた言い方では Aussie Rules とも呼ばれる)
と解説しています。

ちなみに、
「楕円形のフィールド」→クリケット競技場
「手でたたいてボールをパスする」→片手に持ったボールを拳を固めた他方の手でたたいてボールをパスする
ということだそうです。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。

確率の問題(12)

2020-11-16 09:38:28 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2008年AIMEの確率の問題です。

問題は、
「辺の長さが3フィート、4フィート、6フィートの同じ形をした10個の箱を、その向きを無作為に積み上げる。ここで、積み上げられた箱の高さがちょうど41フィートになる確率を既約分数

で表すとき、mの値を求めよ。」
です。

高さが3、4、6フィートになる向きに積まれる箱の個数をそれぞれx、y、z個とすると、
x+y+z=10     (1)
3x+4y+6z=41  (2)
0≦x,y≦10      
0≦z≦6         
が成り立ちます。

ここで(1)から、
x=10-y-z
とし、これを(2)に代入して整理すると、
3(10-y-z)+4y+6z=41
→ 30-3y-3z+4y+6z=41
→ y+3z=11
になり、これを満たすy、zの組(y,z)は、(2,3)、(5,2)、(8,1)です。

すると、条件を満たすx,y,zの組(x,y,z)は、
(5,2,3)、(3,5,2)、(1,8,1)   (★)
になります。

次に(★)のそれぞれの場合の積み上げる順列の数を計算すると、
① (5,2,3)の場合


② (3,5,2)の場合


③ (1,8,1)の場合

になり、これらの合計は、

です。

一方、10個の箱の積み上げ方は、

なので、10個の箱を積み上げてその高さが41フィートになる確率は、

です。

したがって、m= 190 で、これが答えです。


簡単な問題です。