東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

カレンダー問題[桜蔭中]

2017-10-31 12:17:56 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2006年桜蔭中入試問題で出題されたカレンダー問題を取り上げます。

問題は、
「次の[ ]をうめなさい。
 ある年の8月の火曜日の日にちの数字をすべて足して7で割ったところ、あまりは3でした。
 このとき、この月の18日は[ア]曜日か[イ]曜日です。」
です。

図1のように、カレンダーを作ってみれば簡単です。


▲図1.カレンダーを作りました

カレンダーの最下段は、A~Gまでの各曜日について、日にちの数字をすべて足して7で割ったときの余りを記していて、これから余りが3 になるのは、BまたはFのときです。

そこで図2のように、BまたはFを火曜日としてカレンダーを作り直すと、18日は、日曜日または木曜日になります。


▲図2.B、Fを火曜日としてカレンダーを作り直しました

したがって、アとイは (順不同)で、これが答えです。


簡単な問題です。

sound のはなし

2017-10-30 12:06:11 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語では、
Miki looks happy.
(美紀は幸せそうに見えます)
のような、感覚を表す動詞 をもつ英文を勉強しています。

この 感覚を表す動詞 は、 look のほかに、 feel、 smell、 sound、 taste がありますが、今回は、 sound を取り上げます。

教科書には、 sound~に聞こえる) とあり、「」が情報のやりとりの媒介といった感じですが、 表現のための実践ロイヤル英文法 には、「言葉から受けた印象であれば、何でも sound で表現してよい」 とあります。

例えば、友人が予定しているトレッキングの話を電話で聞いて、
That sounds dangerous.
(危険そうだな)
と言うのと同じように、そのトレッキングのことをパンフレットなどの文章を読んで、危険そうと感じても、
That sounds dangerous.
と表現するのが普通で、聞いて受けた印象でも、読んで受けた印象でも、いずれも sound で表現されるということです。

確かに、 オックスフォード現代英英辞典sound を引いてみると、
linking verb to give a particular impression when heard or read about~
とあり、 heardread が書いてあります。


言葉から受けた印象であれば、何でも sound で表現してよい」 ということを覚えておきましょう。

規則性の問題(2)[桜蔭中]

2017-10-29 11:30:23 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2012年桜蔭中入試問題で出題された規則性の問題を取り上げます。

問題は、
「整数を下のAのように並べたものから、Bのような整数の列を作りました。
 Bに並んでいる数は0から9までの整数のどれかです。

 A: 2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,・・・・・・
 B: 2,4,6,8, 1, 0, 1, 2, 1, 4, 1,6,1,8,2,0,・・・・・・

 整数の列Bについて、次の問いに答えなさい。
(1)はじめから100番目の数は何ですか。
(2)はじめから40番目の数までの和を求めなさい。
(3)53番目の5があらわれるのは、はじめから何番目ですか。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

Aは、2から偶数を並べたもので、Bは、Aで並べた偶数の列の数字を左から順に並べたものです。この規則性に気が付けばあとはどうにかなりそうです。

まず(1)からです。

Aの初めの4項は、Bの初めの4項に対応し、それに続くAの10(Aの5番目)から98(Aの49番目)までの45項は、Bの5番目から94番目に対応します。

するとAの50と51番目は、それぞれ100と102ですから、Bの95番目から100番目は、順に、1、0、0、1、0、2 になります。

したがって、はじめから100番目の数は で、これが答えです。

次に(2)です。

はじめから40番目は、Aの22番目((40-4)÷2+4=22)の一の位の数になります。

そこで、1から22番目までを並べると、
2、4、6、8
10、12、14、16、18
20、22、24、26、28
30、32、34、36、38
40、42、44
で、これに基づいて、Bの1から40番目までを並べると、
2、4、6、8
1、0、1、2、1、4、1、6、1、8
2、0、2、2、2、4、2、6、2、8
3、0、3、2、3、4、3、6、3、8
4、0、4、2、4、4
になります。

そこで、これらの和を計算すると、
(2+4+6+8)×4+(1+2+3)×5+4×3+2+4=128
で、これが答えです。

最後の(3)です。

Aの
50、52、54、56、58
150、152、154、156、158
250、252、254、256、258
350、352、354、356、358
450、452、454、456、458
500、502、504、506、508
510.512、514、516、518
520、522、524、526、528
530、532、534、536、538
540、542、544、546、548
550、552、554、556、558
         ・
         ・   
         ・
に対応するBの項に5が現われます。

そして、この列に含まれる5の個数は、50から548までに50個、550から552までに4個なので、552の百の位の5が、Bの列の53番目に現われる5になります。

そこで、550がAの何番目になるかを調べると、それは275番目(550÷2=275)で、一方、Aの項数は、Aが1桁のとき4項、2桁のとき45項なので、550は3桁の項の226番目(275-4-45=226)になります。

したがって、550までのBの項数は、
4+45×2+226×3=722(項)
になり、552の百の位に対応するのはBの723番目になります。

以上から、53番目の5が現われるのは、はじめから 723番目 で、これが答えです。


規則性に気が付けば、あとは慎重に勘定するだけです。

「面白い」 を意味する英単語

2017-10-28 11:37:44 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の塾生がやっていた英語ワークに 「そのアイデアはおもしろそうだね (The idea sounds interesting.)」 という和文英訳問題があったので、今回は、「面白い」 の意味を表す英単語について取り上げます。

ENGLISH EX (高山英士著)に、「面白い」(enjoyable、exciting、funny、interesting)の使い分けがまとめてあり、そこに、
enjoyable  楽しい。エンジョイできた楽しい活動や経験に用いる
 Our trip to Hawaii was very enjoyable.
 (ハワイ旅行はとても楽しかったです)
exciting  面白くてわくわくする。興奮の感情を引き起こす
 Larry is funny. He often makes amusing jokes.
 (ラリーは面白い人です。よく面白いジョークを言います)
funny、amusing  ユーモアがあって面白い。ゲラゲラ笑うような面白さに用いる
interesting  興味深くて面白い。興味や関心を引き起こす
 I found his works interesiting but not exciting.
 (彼の作品は面白いけれど、わくわくするほどではないと思った)
と記してあります。

また、ウィズダム英和辞典 には、interesting、funny、amusing、comical の違いについて、
interesting  興味・関心を引き起こすようなおもしろさ
funny        人を笑わせるようなおもしろさ
amusing      人を楽しませるようなおもしろさ
comical      異常さや意外さによる滑稽なおもしろさ
とあります。


これらの違いに留意して使い分けるとよいでしょう。

整数問題(5)[桜蔭中]

2017-10-27 11:23:00 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2008年桜蔭中入試問題で出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「次の[ ]にあてはまる数を答えなさい。

 ある整数nを2回かけてできた数と3回かけてできた数の和を 《n》で表します。
 たとえば、 《2》=2×2+2×2×2=12 です。
 このとき、 《3》=[ア]、《17》=[イ]、
       《n》=60840 となる整数nは[ウ]です。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

《3》=3×3+3×3×3=9+27=36
《17》=17×17+17×17×17=4913+289=5202
ですから、
ア=36
イ=5202
です。

《17》 の計算では、17×17=289を覚えていたら、
17×17+17×17×17=17×17×(1+17)
             =289×18
             =(300-11)×18
             =5400-198
             =5202
とすれば、暗算でできます。(もっと簡単な計算方法があるかもしれませんが)

最後のウは、ア、イと比べて少し手強そうです。

《n》=n×n+n×n×n
   =n×n×(1+n)    (★)
です。

右辺の n×n は平方数なので、《n》 は、ある平方数とある整数との積であることが判ります。

そうなると、60840を素因数分解するのは自然な流れで、それは、
60840=2×2×2×3×3×5×13×13
です。

これから、60840の約数で、かつ、平方数である数は、
2×2、3×3、2×2×3×3、13×13、2×2×13×13、3×3×13×13、2×2×3×3×13×13
で、これらに対応するnは、それぞれ、
2、3、6、13、26、39、78
です。

これらの6個の数を★に代入して、その値が60840になるか確認してもOKですが、ここでは★の値を見積もって、nの候補を絞り込みましょう。

イの 《17》=5202から、nは18以上なので、nの候補は、
26、39、78
の3個になります。

次に、n=30を計算してみると、
《30》=30×30+30×30×30
    =900+27000
    =27900
で、これからnは31以上です、

さらに、n=40を計算してみると、
《40》=40×40+40×40×40
    =1600+64000
    =65600
で、これからnは39以下です。

以上から、39が唯一の候補になりました。

そこで、《39》を計算してみると、
《39》=39×39+39×39×39
    =(40-1)×(40-1)×(1+39)
    =(40×40-40-40+1)×40
    =1521×40
    =3042×20
    =60840
になり、(もちろん、39×39+39×39×39=1521+59319=60840と計算してもOKです)
ウ=39
であることが確かめられました。

以上をまとめると、ア=36、イ=5202、ウ=39 で、これが答えです。


簡単な問題です。

exciting と excited のはなし

2017-10-26 11:53:10 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の塾生がやっていた英語ワークに excitingexcited があったので、今回はこれらの使い分けについて取り上げます。

Forest(石黒昭博監修)によると、exciting は元々 excite現在分詞excitedexcite過去分詞 で、それらが 形容詞 になったとあり、実際に、オックスフォード現代英英辞典 にも、それらの品詞は 形容詞 とあります。

この excite は 「~を興奮させる」 という意味の 他動詞 なので、 exciting は 「興奮させる」 という 能動 の意味になり、 excited は 「興奮させられた」 という 受動 の意味を持つことになります。

例えば、Forest に挙がっている例文は、
It was an exciting game.
(それはわくわくする試合だった)
I saw a lot of excited supporters.
(私はたくさんの興奮したサポーターを見た)
で、前者は、(観客を)興奮させる試合→わくわくする試合、ということで、後者は、興奮させられたサポーター→興奮したサポーター、ということです。(exciting supporters とすると、(誰かを)興奮させるサポーターという意味になります)

また、 surprisingsurprised の使い分けも同じで、 それぞれの用例として、
The news was surprising.
(その知らせは(人を)驚かせた)
surprising new
((人を)驚かせる知らせ)
The girl was surprised at the news.
(その少女はその知らせに驚いた
a surprised girl
(驚いた少女)
を挙げてあります。


形容詞化した分詞の使い分けには気をつけましょう。

ひもの長さの問題[桜蔭中]

2017-10-25 12:09:21 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2010年桜蔭中入試問題で出題された、ひもの長さの問題を取り上げます。

問題は、
「下の図のように半径2cmの円が6個あります。となり合う円はすべてぴったりとくっついているとします。周りにひもをたるまないようにかけました。このひもの長さを求めなさい。」


▲問題図

です。

円周に沿ったひもの長さの和が、円周の長さと同じになることを知っていれば、簡単に計算できます。

ひもが真っ直ぐになる部分は6ヶ所で、それぞれの長さは、互いに接する円の中心間の長さです。

つまり、ひもが真っ直ぐになる部分をすべて合わせたひもの長さは、
2×2×6=24(cm)
になります。

これに円周の長さ、
2×2×3.14=12.56(cm)
を加えると、
24+12.56= 36.56 (cm)
で、これが答えです。

それでは、円周に沿ったひもの長さの和が、円周の長さと同じになることを確かめてみましょう。

図1で、赤色の四角で囲んだ部分に注目すると、これと同じ図形が他に3ヶ所あるので、1つの部分の円周に沿ったひもの長さが円周の1/4ならば、円周に沿ったひもの長さの和が、円周の長さと同じになります。


▲図1.赤色の四角で囲んだ部分に注目します

そこで図2に示すように、各点をO、P、A~Fとすると、円周に沿ったひもの長さは、扇形OACと扇形PBDの弧の長さの和になるので、それらの扇形の中心角の合計が90°になることを示せばOKです。


▲図2.扇形AOCと扇形BPDの中心角の和が90°になることを示します

Oを通りCEに垂直な直線を引き、それと円Oの周との交点で上側にあるものをFとすると、
∠COF=∠CED=90°
から、
OF//PD
で、さらに四角形AOPBは長方形なので、
OA//PB
です。

これらから、
∠BPD=∠AOF
が成り立ち、
∠AOC+∠BPD=∠AOC+∠AOF=∠COF=90°
で、扇形OACと扇形PBDの中心角の和が90°、すなわち、これらの2つの扇形の弧の長さの和が円周の1/4になることを示すことができました。


簡単な問題です。

英語の提供クレジット

2017-10-24 12:11:40 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

普段からラジオを聴いていて思うのですが、特にFMでは、流暢な英語を話すパーソナリティが多く(帰国子女が多いのでしょうか)、その番組の 提供クレジット を英語で格好よく語ります。

その代表的な文言が、
This program is presented by ***.
(この番組は***の提供でお送りします)
ですが、J-WAVEでは、
This program is brought to you by ***.
を耳にすることが多いです。

これらの presented by や brought to you by と同じような表現として、sponsored by や supported by などもあります。

普段の生活で、見たり、聞いたりする英語に関心を持つと、英語もより楽しくなるかもしれません。

整数問題(4)[桜蔭中]

2017-10-23 11:50:00 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2010年桜蔭中入試問題で出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「3けたの整数nの各位の数を加え、その和が1けたになるまでその作業を続け、最後の1けたの数を [n] で表すことにします。例えば、 [123]⇒ 1+2+3=6(作業1回)なので [123]=6、 [789]⇒ 7+8+9=24 ⇒ 2+4=6(作業2回)なので [789]=6です。
(1) [147] を求めなさい。
(2) [n]=9となるnのうち、最も小さい数と最も大きい数を求めなさい。
(3) 最も作業が多いのは、何回ですか。また、その時の整数nのうち3番目に大きい数を求めなさい。」
です。

早速、(1)から取り掛かりましょう。

[147] ⇒ 1+4+7=12 ⇒ 1+2=3 から、[147]= で、これが答えです。

次に(2)です。

n=100A+10B+C (1≦A≦9,0≦B,C≦9)
とすると、
1≦A+B+C≦27
が成り立ちます。

ここで、[n]=9 になるのは、
A+B+C=9、18、27
の場合で、A=1、B=0、C=8 のとき、nは最も小さい数になり、
A=9、B=9、C=9 のとき、nは最も大きい数になります。

したがって、最も小さい数は108、最も大きい数は999で、これが答えです。

最後の(3)です。

2回以上の作業になるのは、
10≦A+B+C≦27
の場合で、このうち、
10≦A+B+C≦18

20≦A+B+C≦27
のとき、作業は2回で完了します。(A+B+Cの1桁目と2桁目を足すと1桁になるため)

したがって、3回以上の作業になるのは、
A+B+C=19    (★)
のときで、
[n]=[100A+10B+C]
   ⇒(1回目) A+B+C=19
   ⇒(2回目) 1+9=10
   ⇒(3回目) 1+0=1
から、最も作業が多いのは3回です。

このとき、(★)を満たすnを大きい順に並べると、
991、982、973、・・・
になり、これから3番目に大きい数は973です。

以上をまとめると、
最も作業が多いのは 3回 で、その時の整数nのうち3番目に大きい数は 973 で、これが答えです。


楽しい問題です。

What’s up? のはなし

2017-10-22 11:56:13 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の塾生が学校で使っているワークをやっていて、そのなかに What’s up? がありました。今回は、これについて取り上げます。

What’s up?オックスフォード現代英英辞典 で調べてみると、
What’s up? (=What is the matter?) とあり、例文として、
What’s up with him? He looks furious.
(彼、どうしたの? 怒り狂っているようだけど)
が挙げてあります。

これは、彼にとって具合の悪いことが起こった(のを察した)状況での用例ですが、その後の解説に、
In North American English What’s up? can just mean ‘What’s new?’ or ‘What’s happening?’
There may not be anything wrong.

(アメリカ英語では、What’s up? は、単に、What’s new? や What’s happening? を意味することもある。具合の悪いことがあることを示唆しない)
とあります。

さらに、 ウィズダム英和辞典 には、
A: Anne looks so depressed. What’s up with her?
   (アンはずいぶん落ち込んでいるみたいだ。何かあったのかな)
B: Well, she got an F in the exam, and that’s why.
   (ああ、テストで不可をもらったからね。そのせいだよ)
といった、具合の悪いことが起きた状況での用例と、
X: What’s up?
   《米話》(どうしてる?)
Y: Not much.
   (変わらないよ)
といった、アメリカ英語での単なる機嫌伺いの挨拶としての用例を挙げてあります。

これらのように、 What’s up? は、イギリス英語とアメリカ英語で若干異なった使われ方があるようです。

面積問題(2)[桜蔭中]

2017-10-21 11:53:36 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2009年桜蔭中入試問題で出題された面積の問題を取り上げます。

問題は、
「下の図は、ABを直径とする半径3cmの円です。図の●はすべて15°です。


▲問題図

(1)アとイの斜線の部分の面積の和を求めなさい。
(2)イの斜線の部分の面積を求めなさい。」
です。

早速、(1)から取り掛かりましょう。

図1で、アの面積は図形ABCの面積と同じですから、アとイの面積の和は、半円の面積から、弦BDと劣弧BDで囲まれた図形の面積を引いたものになります。


▲図1.アとイの面積の和は、半円から弦BDと劣弧BDで囲まれた図形を除いた図形の面積です

そこで、弦BDと劣弧BDで囲まれた図形の面積を求めましょう。

図2のように、円の中心をOとすると、△OBDは底角が45°の直角二等辺三角形で、弦BDと劣弧BDで囲まれた図形(紫色の部分)の面積は、扇形OBDの面積から△OBDの面積を引いたものです。


▲図2.△OBDは直角二等辺三角形です

ここで、
(扇形OBDの面積)=3×3×3.14×1/4
          =7.065(cm2)
(△OBDの面積) =3×3×1/2
          =4.5(cm2)
から、
(弦BDと劣弧BDで囲まれた図形の面積)=(扇形OBDの面積)-(△OBDの面積)
                    =7.065-4.5
                    =2.565(cm2)
です。

したがって、
(アとイの面積の和)=(半円の面積)-(弦BDと劣弧BDで囲まれた図形の面積)
          =3×3×3.14×1/2-2.565
          =14.13-2.565
          =11.565 (cm2)
で、これが答えです。

続いて(2)です。ここは、アの面積を求めて、(1)の答えとの差を計算するのがよいでしょう。

まず、図3のように、AとC、E、OとC、E、さらにCとEを直線で結びましょう。


▲図3.AとC、E、OとC、E、さらにCとEを直線で結びました

△OBCは底角が15°の二等辺三角形ですから、その外角AOCは、
∠AOC=∠OBC+∠OCB
    =30°
です。

すると、
∠AOC=∠AOE
から
∠COE=60°
です。

つまり、△OCEは頂角が60°の二等辺三角形ですから、△OCEは正三角形になります。

このとき、OAは∠COEの二等分線ですから、OAとCEは垂直に交わり、その交点をHとすると、HはCEの中点で、
HE=3/2(cm)
になります。

これで準備完了です。それでは、アの面積を計算しましょう。

アの面積は、△ABEの面積と、弦AEと劣弧AEで囲まれた図形の面積の和で、
(△ABEの面積)=AB×HE×1/2
         =6×3/2×1/2
         =4.5(cm2)
(弦AEと劣弧AEで囲まれた図形の面積)=(扇形OAEの面積)-(△OEAの面積)
                    =3×3×3.14×1/12-3×3/2×1/2
                    =2.355-2.25
                    =0.105(cm2)
なので、
(アの面積)=(△ABEの面積)+(弦AEと劣弧AEで囲まれた図形の面積)
      =4.5+0.105
      =4.605(cm2)
です。

したがって、
(イの面積)=(アとイの面積の和)-(アの面積)
      =11.565-4.605
      =6.96 (cm2)
で、これが答えです。


簡単な問題です。

知覚動詞のはなし

2017-10-20 11:59:36 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

先日、高2の塾生が中間試験の勉強をしていて、そのなかに 知覚動詞 がありました。

知覚動詞 の主なものは、 see、 hear、 watch、 feel ですが、これらの動詞は補語として、(1)動詞の原形(2)現在分詞(3)過去分詞(4)being+過去分詞 の4つの形をとることができます。

これらについて、ALL IN ONE (高山英士著)に、
(1)知覚動詞+目的語(O)+動詞の原形(V)
   ⇒OがVするのを〖最初から最後まで〗・・・する
(2)知覚動詞+目的語(O)+現在分詞(Ving)
   ⇒OがVしているところを〖部分的に〗・・・する
(3)知覚動詞+目的語(O)+過去分詞(Vpp)
   ⇒OがVされるのを〖最初から最後まで〗・・・する
(4)知覚動詞+目的語(O)+being+過去分詞(Vpp)
   ⇒OがVされていることを〖部分的に〗・・・する

と判りやすくまとめてあります。

(1)と(2)の具体的な用例ついては、オックスフォード実例現代英語用例辞典 に、
I saw her cross the road.
(私は彼女が道路を渡るのを見た)

I saw her crossing the road.
(私は彼女が道路を渡っているところを見た)
が挙げられていて、前者は、
I saw her cross the road from one side to the other.
(私は、彼女が道路を一方の端から他の端まで渡りきるのを見た)
ということで、後者は、
I saw her in the middle, on her way across.
(私が見たときは、彼女は道路を渡る途中であった)
ということになります。

(3)と(4)の用例は、 ALL IN ONE に、
I heard my name called
(名前が呼ばれるのを耳にした)

I heard my name being called
(名前が呼ばれているのを耳にした)
が挙げられていて、前者は、瞬間的な動作を示唆するので名前が一度だけ呼ばれたと考えられるのに対して、後者は、しばらく続く行為なので名前が繰り返し呼ばれていたことになるということです。

整数問題(3)[桜蔭中]

2017-10-19 11:41:21 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2009年桜蔭中入試問題で出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「次の[ ] にあてはまる数を答えなさい。

 3×5×5×5+4×5×5+2×5+1
=[ア]×[ア]×[ア]+[イ]×[ア]×[ア]+[ウ]×[ア]+3
 (ア、イ、ウは1から9までの整数です)  」
です。

与えられた式の右辺は、[ア]で割ると1余ることを表しています。

そこで、左辺の値を計算し、それを1から9までの整数で割り算して、余りが3になるものを探しましょう。このとき、1、2、3で割った余りは3 にならないので、4から9まで調べればOKです。

左辺=375+100+10+1=486
で、これを4から9までの整数で割り算してそれぞれの余りを求めると、
486÷4 → 余り2
486÷5 → 余り1
486÷6 → 余り0
486÷7 → 余り3
486÷8 → 余り6
486÷9 → 余り0
ですから、ア=7 です。

ア=7を与式に代入して整理すると、
486=7×7×7+7×7×[イ]+7×[ウ]+3
   =343+49×[イ]+7×[ウ]+3
49×[イ]+7×[ウ]=140
7×[イ]+[ウ]=20
から、これを満たすイとウは、それぞれです。

以上から、ア=7、イ=2、ウ=6 が答えです。


余りに着目すれば簡単です。

Ms、Mrs、Miss のはなし

2017-10-18 12:11:07 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中学英語教科書の巻末にある 「単語の意味」 には、女性に対する敬称として、 MsMrs が載っているのですが、前者が太字であるのに対して、後者は細字で、 おまけに未婚女性の敬称の Miss はその姿を消してしまうなど、現在では Ms が主流になっているようです。

オックスフォード実例現代英語用法辞典 にも、「多くの女性も自分の名前の前に MrsMiss よりも Ms を好んで用いる」 とあり、 Ms が優勢なことが窺えます。

そこで、これらの3つの敬称(Ms、Mrs、Miss)の使用頻度を Google Ngram Viewer で調べてみたところ、
Ms : Ms. : Mrs : Mrs. : Miss = 1 : 3 : 5 : 27 : 17   (@2008年)
という割合で、意外にも、 Ms の用例が一番少なくなっています。

これは、書き言葉話し言葉 との違いなのかもしれません。また、 Miss には、Miss Japan などの肩書きで使われる用例が含まれているのかもしれませんね。

整数問題(2)[開成中]

2017-10-17 11:25:33 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2009年開成中入試問題で出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「A+B+C=1000 である3つの整数A、B、Cがあります。B÷Aを小数第一位まで計算して、その結果の小数第一位を四捨五入したら7になりました。また、CをBで割ったら、商は2で余りは16になりました。
 このとき、次の問いに答えなさい。

(1) B÷Aを計算したとき、ちょうど小数第一位で割り切れ、その結果が6.5 になる場合は、A、B、Cの値はそれぞれいくつになりますか。

(2) (1)以外の場合、A、B、Cの値の組み合せとして考えられるものをすべて求めなさい。ただし、解答らんはすべて使うとは限りません。」
です。

与えられた条件を立式すると、
A+B+C=1000     [1]
6.5≦B/A<7.5     [2]
C=2B+16        [3]
になり、これらからA、B、Cを求めることができます。(A、B、Cは正の整数とします)

まず、(1)です。

B/A=6.5
なので、
B=6.5A         [4]
で、これを [3] に代入して、
C=13A+16       [5]
です。

ここで、 [4] と [5] を [1] に代入して、
A+6.5A+13A+16=1000
20.5A=984
A=48
です。

最後に、A=48 と [4]、[1] から、
B=6.5×48=312
C=1000-48-312=640
で、A=48、B=312、C=640 が答えです。

続いて(2)です。

[3] を [1] に代入して、
A+B+2B+16=1000
3B=984-A
B=328-A/3
です。

このとき、Bは整数なので、Aは3 の倍数になり、Aが3 大きくなると、Bは1 小さくなります。

一方、(1)から、A=48 のとき、B=312、B/A=6.5 なので、[2] の左辺を満たすA、Bの組合せ(A,B)は、
(45,313)、(42,314)、(39,315)、・・・
です。

ここで、
315/39=8.0・・・
314/42=7.4・・・
から、[2] を満たすA、Bの組合せは、
(45,313)と(42,314)
です。

これらと [1] から、条件を満たすA、B、Cの組合せは、
A=45、B=313、C=642
A=42、B=314、C=644

で、これが答えです。


[2] とB=328-A/3 からAの不等式を作って、Aの変域を求めてもOKです。