東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(139)

2018-01-31 14:01:39 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年ジュニア数学オリンピック予選に出題された面積問題を取り上げます。

問題は、
「長方形ABCDの辺AB、BC、CD、DA上にそれぞれ点P、Q、R、Sがあり、四角形PQRSは長方形をなしている。AB=22、BC=23、PQ:QR=2:3 のとき、長方形PQRSの面積を求めよ。ただし、XYで線分XYの長さを表すものとする。」
です。

図1のように、問題の図を描きましょう。


▲図1.問題の図を描きました

ここで図2のように、
AS=x           (1)     
とすると、DS=23-x で、さらに△DSR≡△BQPから、
BQ=23-x        (2)
です。


▲図2.AS=x、AP=y としました

また、
AP=y           (3)
とすると、
BP=22-y        (4)
です。

一方、∠A=∠B=90°、∠ASP=∠BPQ から △APS∽△BQPで、その相似比は、PS:QP=3:2 なので、
AS:BP=AP:BQ=3:2
です。

これに(1)(2)(3)(4)を代入すると、
x:22-y=y:23-x=3:2
が成り立ちます。

この比例式から、
2x=3(22-y)
2y=3(23-x)
を導き、これらを整理すると、
2x+3y=66
3x+2y=69
になります。

そして、この連立方程式を解くと、
x=15
y=12
で、AS=15、BQ=8、AP=12、BP=10 になり、これらから、
(長方形PQRSの面積)=(長方形ABCDの面積)-(△APSの面積)×2-(△BQRの面積)×2
            =AB×BC-AP×AS×1/2×2-BP×BQ×1/2×2
            =23×22-12×15×1/2×2-10×8×1/2×2
            =506-180-80
            =246
で、これが答えです。


簡単な問題です。

日本数学オリンピックの簡単な問題(139)

2018-01-30 11:06:22 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年日本数学オリンピック予選に出題された累乗数の余りの問題を取り上げます。

問題は、


を 11111 で割った余りを求めよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。


で、
1234321=11111×111+1000
から、

が成り立ちます。

つまり、求める余りは、右辺を11111で割った余り、すなわち、

を11111で割った余りと等しくなります。

一方、

から、

になり、求める余りは、右辺を11111で割った余り、すなわち、

を11111で割った余りと等しくなります。

これらの操作を繰り返していくと、

になり、以上から、

を11111で割った余りは 100 で、これが答えです。


簡単な問題です。

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(138)

2018-01-29 13:52:03 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年ジュニア数学オリンピック予選に出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「100を n で割った余りが0以上30以下であるような正の整数 n はいくつあるか。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

100を n で割った商をQ、余りをRとすると、
100÷n=Q・・・R
が成り立ちます。

ここから n で場合分けして勘定していきましょう。

●n≧101の場合
Q=0で、すべての n に対して、R=100 になり、30≧R≧0 を満たす n はありません。

●100≧n≧51の場合
Q=1で、100≧n≧70 の n に対して、30≧R≧0
     69≧n≧51 の n に対して、49≧R≧31
なので、30≧R≧0 を満たす n の個数は、100-70+1=31(個)です。

●50≧n≧34の場合
Q=2で、50≧n≧35 の n に対して、30≧R≧0
     n=34 に対して、R=32
なので、30≧R≧0 を満たす n の個数は、50-35+1=16(個)です。

●33≧n≧26の場合
Q=3で、33≧n≧26 の n に対して、22≧R≧1
なので、30≧R≧0 を満たす n の個数は、33-26+1=(個)です。

●25≧n≧1の場合
0≦R≦n-1 から、すべての n に対して、24≧R≧0
なので、30≧R≧0を満たす n の個数は、25-1+1=25(個)です。


したがって、条件を満たす n の個数は、
31+16+8+25=80(個)
で、これが答えです。


簡単な問題です。

日本数学オリンピックの簡単な問題(138)

2018-01-28 13:03:05 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年日本数学オリンピック予選に出題された面積問題を取り上げます。

問題は、
「四角形ABCDが、∠A=∠B=90°、∠C=45°、AC=19、BD=15をみたすとき、その面積を求めよ。ただし、XYで線分XYの長さを表すものとする。」


▲問題図

です。

早速、取り掛かりましょう。

下の図のように、DからBCに垂線を下ろし、その足をHとすると、△HCDは直角二等辺三角形になります。


▲図.DからBCに垂線を下ろし、その足をHとしました

そこで、AD=a、AB=h とすると、BH=a、DH=CH=h ですから、台形ABCDの面積Sは、

になります。

一方、△ABCと△ABDに三平方の定理を適用すると、それぞれ、

が成り立ちます。

ここで、(2)と(3)の辺々を引き算すると、

です。

これを(1)に代入すると、
S=136/2
 =68
で、これが答えです。


簡単な問題です。

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(137)

2018-01-27 14:23:41 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年のジュニア数学オリンピック予選に出題された面積の問題を取り上げます。

問題は、
「正三角形ABCを、図のように、3辺に平行な線分を1本ずつ引いて分割した。書かれている数は、分割してできた正三角形の面積を表している。このとき、正三角形ABCの面積を求めよ。」


▲問題図

です。

下の図のように、正三角形の辺とそれに平行な線分の交点を、D、E、F、G、P、Qとすると、線分DP、PQ、QGの長さの比は、それらを1辺とする正三角形の面積の平方根の比になるので、 DP:PQ:QG=3:1:2 になります。


▲図. DP:PQ:QG=3:1:2です

ここで、四角形BEQDと四角形CFPGは平行四辺形なので、BE=DQ、FC=PGから、
BE:FC=4:3 です。

さらに、線分EFは面積16の正三角形の辺なので、
BE:EF:FC=4:4:3
になり、辺BCの長さの比は、4+4+3=11 です。

したがって、正三角形ABCの面積は11×11=121 で、これが答えです。

簡単な問題です。

整数問題(15)[灘中]

2018-01-26 11:43:17 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「4個の整数 a、b、c、d があり、b は a より 1 大きく、c は b より 1 大きく、d は c より 1 大きいです。
a×b+b×c+c×d+d×a を計算すると、2400になるとき、a は [  ]です。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

与えられた式を変形して、
a×b+b×c+c×d+d×a=a×(b+d)+c×(b+d)
              =(a+c)×(b+d)           (1)
とします。

また、与えられた条件から
b=a+1
c=b+1=a+2
d=c+1=a+3
なので、これらを(1)に代入すると、
(a+c)×(b+d)=(a+a+2)×(a+1+a+3)
           =(2a+2)×(2a+4)
           =4×(a+1)×(a+2)            (2)
になります。

ここで、(2)は2400なので、
4×(a+1)×(a+2)=2400
(a+1)×(a+2)=600                      (3)
が成り立ちます。

(3)は、連続する2つの整数の積が600になるということなので、これを満たす整数の組合せを調べていくと、
(1,600)、(2,300)、(3、200)、(4、150)、(5,120)、(6,100)、(8,75)、(10,60)、(12,50)、(15,40)、(20,30)、(24,25)
で、これから、
a+1=24
です。

したがって、a=23 で、これが答えです。


簡単な問題です。

場合の数の問題[灘中]

2018-01-25 11:28:26 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された場合の数の問題を取り上げます。

問題は、
「下の図で、円周を12等分した点を A、B、・・・、L とします。これら12個の点から異なる3点を選んで三角形をつくるとき、どの辺の長さも円の半径より大きくなるような三角形は全部で [  ] 個あります。たたし、合同な三角形でも、頂点が異なるときには異なる三角形として数えます。」


▲問題図

です。

早速、取り掛かりましょう。

図1に示すように、円の中心をOとして、例えば円周上の点AとCをそれぞれ直線で結ぶと、三角形OACは、1辺の長さが半径の長さに等しい正三角形になります。


▲図1.三角形OACは正三角形で、線分ACの長さと半径の長さは等しくなります

このことから、ある円周上点と、その点から2つ目の点を結んだ線分の長さが円の半径の長さと等しくなることが判ります。

ここでは、円周上の3点を選んでつくった三角形のすべての辺の長さが円の半径の長さより大きくなるので、選ばれる3点は、互いに2個以上の点を挟んだ位置になくてはなりません。

そこで図2のように、3点のうち、AとDを選んだ場合を調べてみましょう。


▲図2.3点のうち、AとDを選びました

この場合、残りの1点として、G、H、I、J の4個の点を選ぶことができ、条件を満たす三角形の個数は4個になります。

同様に勘定していくと、
●AとEを選んだ場合、残りの1点として、H、I、Jの3個の点を選ぶことができ、三角形の個数は3個
●AとFを選んだ場合、残りの1点として、I、Jの2個の点を選ぶことができ、三角形の個数は2個
●AとGを選んだ場合、残りの1点として、Jの1個の点を選ぶことができ、三角形の個数は1個
です。

以上から、3点のうち初めにAを選んだ場合につくることができる三角形の個数は、4+3+2+1=10(個)になることが判ります。

さらに、Aの代わりに、B、C、・・・、L を選んだ場合も同様ですから、三角形の個数は、10×12=120(個)になります。

ところが、例えば三角形ADGを考えた場合、この三角形は、初めの点としてそれぞれA、D、Gを選んだときの3回でカウントされています。

したがって、重複を除いた三角形の個数は、120÷3=40 (個) で、これが答えです。


簡単な問題です。

体積問題(2)[灘中]

2018-01-24 11:33:43 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された体積問題を取り上げます。

問題は、
「下の図のように、直方体ABCD-EFGHと3点P、Q、Rがあります。3点B、D、Hを通る平面を㋐、3点P、Q、Rを通る平面を㋑、3点A、B、Hを通る面を㋒とします。
 この直方体を平面㋐と㋑で切って、4つの立体に分けるとき、頂点Eを含む立体の体積は[ ① ]cm3 です。
 また、この直方体を平面㋐と㋑と㋒で切って、8つの立体に分けるとき、頂点Eを含む体積は[ ② ]cm3 です。」


▲問題図

です。

初めに、平面㋐、㋑、㋒を確認しておくと、それぞれの平面は図1のようになります。


▲図1.平面㋐。㋑、㋒です

それでは①から取り掛かりましょう。

平面㋐と㋑は、直方体の高さAEに平行ですから、それらの平面で切ってできる立体は柱体で、頂点Eを含む立体は、図2の中央に示すように四角柱になります。

したがって、四角形ABQPの面積に高さ(5cm)を掛ければ、頂点Eを含む立体の体積を求めることができます。


▲図2.直方体を平面㋐と㋑で切ってできる立体で、頂点Eを含むものは四角柱になります

そこで図2の左側のように、四角形ABQPに注目しましょう。

QからABに垂線を下ろし、その足をI とすると、四角形ABQPは台形AIQPと三角形BIQに分けることができます。

ここで、△BIQと△BADは相似で、その相似比は2/5なので、QI=6/5(cm)、AI=12/5(cm)、BI=8/5(cm)です。

すると、
(台形AIQPの面積)=(1+6/5)×12/5×1/2=66/25(cm2)
(△BIQの面積)=6/5×8/5×1/2=24/25(cm2)
で、
(四角形ABQPの面積)=66/25+24/25=90/25=18/5(cm2)
です。

したがって、求める立体の体積は、18/5×5=18 (cm3)で、これが①の答えです。

続いて②です。

平面㋐と㋑の交線は直線ABで、これと平面㋒の交点をOとします。

すると図3のように、①の立体を平面㋒で切ってできる2つの立体の上側のもの(頂点Aを含む立体)は、三角錐B-QUI と、三角錐O-QUI から三角錐O-PTAを切り取った立体になります。ここで、Tは直線PRと平面㋒、Uは直線QSと平面㋒の交点、Vは直線CDと平面QUI の交点、Wは直線GHと平面QUI の交点です。


▲図3.①の立体を平面㋒で切りました

そこで図3の左側のように、△QUI を含む平面に注目すると、△QUI と△SUWは相似で、その相似比は2/3なので、QU=2(cm)です。

これから
(△QUI の面積)=6/5×2×1/2=6/5(cm2)
で、
(三角錐B-QUI の体積)=6/5×8/5×1/3=16/25(cm3)
です。

一方、△OPAと△OQI は相似で、その相似比は5/6なので、
OA:AI=5:1、AI=12/5(cm)から
OA=12(cm)
です。

さらに、△PTAと△QUI も相似で、その相似比は5/6なので、
(△PTAの面積)=(△QUI の面積)×5/6×5/6=6/5×5/6×5/6=5/6(cm2)
です。

これらから
(立体PTA-QUI の体積)=6/5×(12+12/5)×1/3-5/6×12×1/3
               =6/5×72/5×1/3-5/6×12×1/3
               =144/25-10/3
               =432/75-250/75
               =182/75(cm3)
になります。

したがって、①の立体を平面㋒で切ったときの上側の立体の体積は、
(三角錐B-QUI の体積)+(立体PTA-QUI の体積)=16/25+182/75
                             =230/75
                             =46/15(cm3)
です。

以上から、①の立体を平面㋒で切ったときの下側の立体(頂点Eを含むもの)の体積は、
㋑-{(三角錐B-QUI の体積)+(立体PTA-QUI の体積)}=18-46/15
                                 =270/15-46/15
                                 =224/15 (cm3)
で、これが②の答えです。            


②は少しややこしいですが、落ち着いて調べれば簡単です。

速さの問題(2)[灘中]

2018-01-23 11:55:34 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された速さの問題を取り上げます。

問題は、
「下の図のように、縦250cm、横300cmの長方形があり、各辺の真ん中の点をそれぞれA、B、C、Dとします。また、直線ABと直線CDは点Eで交わります。
 点Pは直線AB上にあり、AとBの間を繰り返し往復します。はじめ、PはAを出発して秒速120cmで進み、BまたはAで折り返すごとに速さが0.5倍になります。また、点QはCを出発して一定の速さで直線CD上を進み、Dに着くとそこで止まります。
 PとQが同時に出発したところ、ある時刻に同時にEを通りました。このようなQの速さの中で2番目に速いものは秒速[ ① ]cm、6番目に速いものは秒速[ ② ]cmです。」


▲問題図

です。

早速、取り掛かりましょう。

PとQが同時にEを通る場合のQの速さの中で、2番目に速いものは、Pが2回目にEを通るときに、QがEに到着する速さになります。

そこで、PがAを出発してから2回目にEを通るまでに要する時間を計算すると、
AからBまで(1回目) : 300÷120=5/2(秒)
BからEまで(2回目) : 150÷60=5/2(秒)
から、
5/2+5/2=5(秒)
になります。

つまり、Qは5秒間で125cm進むことになるので、そのときのQの速さは、
125÷5=25
から、秒速25cm です。

したがって、①は 25 で、これが答えです。

6番目の速さについても上と同じように計算すればOKです。

AからBまで(1回目) : 300÷120=5/2(秒)
BからAまで(2回目) : 5/2×2=5(秒)
AからBまで(3回目) : 5×2=10(秒)
BからAまで(4回目) : 10×2=20(秒)
AからBまで(5回目) : 20×2=40(秒)
BからEまで(6回目) : 40×2÷2==40(秒)
から、PがAを出発してから6回目にEを通るまでに要する時間は、
5/2+5+10+20+40+40=235/2(秒)
です。

つまり、Qは235/2秒間で125cmを進むことになるので、そのときのQの速さは、
125÷235/2=50/47
から、秒速50/47cm です。

したがって、②は 50/47 でこれが答えです。


簡単な問題です。

約数の問題(2)[灘中]

2018-01-22 12:05:34 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された約数の問題を取り上げます。

問題は、
「3を8個かけてできる数 3×3×3×3×3×3×3×3、すなわち6561の約数のうち、4で割ると1余るものは、1を含めて全部で[ ① ]個あります。
 また、30を8個かけてできる数 30×30×30×30×30×30×30×30 の約数のうち、4で割ると1余るものは、1を含めて全部で[ ② ]個あります。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

3×3×3×3×3×3×3×3 の約数は、


3×3
3×3×3
3×3×3×3
3×3×3×3×3
3×3×3×3×3×3
3×3×3×3×3×3×3
3×3×3×3×3×3×3×3
の9個です。

これらを4で割った余りは、一つ上にある数を4で割った余りに3をかけて、それを4で割った余りになります。

例えば、3×3×3×3 の4で割った余りは、
・その一つ上の数  : 3×3×3=27
・4で割った余り  : 27÷4=6・・・3
・余りに3をかける : 3×3=9
・4で割った余り  : 9÷4=2・・・
というように計算できます。

これを利用して、3×3×3×3×3×3×3×3 の9個の約数を4で割った余りを計算していくと、
1 → 1
3 → 3
3×3 → 1
3×3×3 → 3
3×3×3×3 → 1
3×3×3×3×3 → 3
3×3×3×3×3×3 → 1
3×3×3×3×3×3×3 → 3
3×3×3×3×3×3×3×3 → 1
になり、これらの個数は5個です。

したがって、①は で、これが答えです。

続いて、30×30×30×30×30×30×30×30 の約数です。

この数の約数は、先ほどの 1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 に、2と5をそれぞれ0個から8個かけた数になります。

このなかで、2を2個以上かけた数は4の倍数になるので、4で割って1余る約数は、1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 に5を0個から8個かけた数と、それらを2倍した数を調べればOKです。

まず、1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 に5を0個かけた約数を調べましょう。

これらの数を4で割った余りは、前の結果から、順に、
1、3、1、3、1、3、1、3、1
で、4で割った余りが1となる約数の個数は5個です。

続いて、5を1個かけた数を4で割った余りは、順に、
1、3、1、3、1、3、1、3、1
で、4で割った余りが1となる約数の個数は5個です。

以下同様に、5を2個から8個かけた数を4で割った余りは、いずれも
1、3、1、3、1、3、1、3、1
になり、5のそれぞれの個数に対して、4で割った余りが1となる約数の個数は5個になります。

したがって、1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 に5を0個から8個かけた約数のなかで、4で割って1余るものは、5×9=45個です。

次に、1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 に5を0個から8個かけて2倍した約数を調べましょう。

1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 を2倍した数を4で割った余りは、
2、2、2、2、2、2、2、2、2
で、4で割った余りが1となる約数はありません。

5を1個かけた数を4で割った余りは、順に、
2、2、2、2、2、2、2、2、2
で、4で割った余りが1となる約数はありません。

以下同様に、5を2個から8個かけた数を4で割った余りは、いずれも
2、2、2、2、2、2、2、2、2
で、5のすべての個数に対して、4で割った余りが1となる約数はありません。

したがって、1、3、3×3、・・・、3×3×3×3×3×3×3×3 に5を0個から8個かけて2倍した約数のなかで、4で割って1余るものは、0個です。

以上から、②は 45 で、これが答えです。


①を利用すれば②は簡単です。

反射の問題[灘中]

2018-01-21 13:12:29 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された反射の問題を取り上げます。

問題は、
「光が鏡に反射するときには、図1のように角㋐と角㋑の大きさが等しくなります。
 図2は、3枚の鏡AB、BC、CAで、何回も反射しながら同じ経路を繰り返し進む光の様子を表しでいます。このとき、角㋒の大きさは [ ]度です。」


▲問題図

です。

早速、取り掛かりましょう。

図3のように、光が反射する点を O、P、Q、R、S、TおよびUとしましょう。

続いて、直線BCを対称軸として、鏡ABとACの対称の位置に、それぞれ鏡A’BとA’Cを置き、さらに、QとTの位置に孔を開けると、光路は、→O→P→R’→S’→U→O→ になります。


▲図3.鏡A’BとA’Cを置き、QとTの位置に孔を開けて光路を変えました

後は簡単で、図4のように、
∠OPA=∠R’PC=
∠PR’C=∠S’R’A’=
∠R’S’A’=∠US’B=
∠S’UB=∠OUA=
とすると、三角形の内角の和が180°であることから
・△CPR’で、
=180°-78°=102°   (1)
・△A’R’S’で、
=180°-104°=76°  (2)
・△BS’Uで、
=180°-74°=106°   (3)
が成り立ちます。


▲図4.の関係を求めました

ここで、(1)+(2)+(3)から
+2+2=284°
=284°-2(
で、(2)から
=284°-2×76°=132°
です。

次に四角形AUOPに注目すると、その内角の和が360°であることから
∠POU=360°-∠A-=360°-104°-132°=124°
です。

最後に、
㋒×2+∠POU=180°
から
㋒=(180°-124°)÷2=28°
で、これが答えです。


簡単な問題です。

面積問題(7)[灘中]

2018-01-20 11:09:11 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された面積問題を取り上げます。

問題は、
「下の図のように、正六角形ABCDEFの内側に点Pをとり、6つの頂点とPをそれぞれ直線で結びます。三角形ABP、CDP、EFPの面積がそれぞれ 3cm2、5cm2、8cm2 であるとき、三角形BCPの面積は[  ]cm2 です。」


▲問題図

です。

早速、取り掛かりましょう。

Pから正六角形ABCDEFの6つの辺に垂線を下ろし、図1のように、それらの垂線の足をQ、R、S、T、U、Vとします。


▲図1.Pから正六角形ABCDEFの6つの辺に垂線を下ろし、その足をQ、R、S、T、U、Vとしました

続いて図2のように、辺AB、CD、EFを延長して、正三角形XYZを作ります。


▲図2.正三角形XYZを作りました

すると、
(正三角形XYZの面積)=XY×PQ×1/2+YZ×PS×1/2+ZX×PU×1/2
            =(正三角形XYZの辺の長さ)×(PQ+PS+PU)×1/2     (1)
になります。

次に図3のように、辺BC、DE、FAを延長して、正三角形X’Y’Z’を作ります。


▲図3.正三角形X’Y’Z’を作りました

すると、
(正三角形X’Y’Z’の面積)=X’Y’×PT×1/2+Y’Z’×PV×1/2+Z’X’×PR×1/2
               =(正三角形X’Y’Z’の辺の長さ)×(PT+PV+PR)×1/2     (2)
になります。

ここで、正三角形XYZとX’Y’Z’は合同ですから、
(正三角形XYZの面積)=(正三角形X’Y’Z’の面積)
(正三角形XYZの辺の長さ)=(正三角形X’Y’Z’の辺の長さ)
で、したがって、(1)と(2)から、
PQ+PS+PU=PR+PT+PV     (3)
が成り立ちます。

次に、三角形ABP、CDP、EFPに注目すると、図4のように、
(三角形ABPの面積)=AB×PQ×1/2=(正六角形の辺の長さ)×PQ×1/2=3cm2
(三角形CDPの面積)=CD×PS×1/2=(正六角形の辺の長さ)×PS×1/2=5cm2
(三角形EFPの面積)=EF×PU×1/2=(正六角形の辺の長さ)×PU×1/2=8cm2
なので、
(三角形ABPの面積)+(三角形CDPの面積)+(三角形EFPの面積)
=(正六角形の辺の長さ)×(PQ+PS+PU)×1/2
=16cm2     (4)
です。


▲図4.3つの三角形の面積の和は、(正六角形の辺の長さ)×(PQ+PS+PU)×1/2です

一方、
(三角形BCPの面積)=BC×PR×1/2=(正六角形の辺の長さ)×PR×1/2
(三角形DEPの面積)=DE×PT×1/2=(正六角形の辺の長さ)×PT×1/2
(三角形FAPの面積)=FA×PV×1/2=(正六角形の辺の長さ)×PV×1/2
なので、
(三角形BCPの面積)+(三角形DEPの面積)+(三角形FAPの面積)
=(正六角形の辺の長さ)×(PR+PT+PV)×1/2
で、これと(3)、(4)から
(三角形BCPの面積)+(三角形DEPの面積)+(三角形FAPの面積)=16cm2
になります。

ここで、
(正六角形ABCDEFの面積)=(三角形ABPの面積)+(三角形CDPの面積)+(三角形EFPの面積)
               +(三角形BCPの面積)+(三角形DEPの面積)+(三角形FAPの面積)
なので、
(正六角形ABCDEFの面積)=16+16=32 cm2     (5)
です。

ここまでで、正六角形ABCDEFの面積が判ったので、いよいよ三角形BCPの面積に取り掛かりましょう。

図5のように、BとF、CとEを直線で結んで、長方形BCEFを作ると、
(三角形BCPの面積)+(三角形EFPの面積)=(長方形BCEFの面積)×1/2     (6)
です。


▲図5.長方形BCEFを作りました

一方、図6のように、正六角形ABCDEFは、12個の合同な三角形(青色でマーク)に分割でき、このとき長方形BCDFは8個の三角形で構成されます。


▲図6.正六角形ABCDEFを12個の三角形で分割しました

したがって、
(長方形BCEFの面積)=(正六角形ABCDEFの面積)×8/12
で、(5)から(正六角形ABCDEFの面積)=32cm2 なので、
(長方形BCEFの面積)=32×8/12=64/3 cm2
になります。

最後に(6)から
(三角形BCPの面積)+8=64/3×1/2
(三角形BCPの面積)=32/3-8=8/3 cm2
で、これが答えです。
           

長くなりましたが、簡単な問題です。

as~as... の否定

2018-01-19 11:32:28 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2英語では比較の表現を勉強していて、そのなかに as~as... という同等比較の構文があります。

教科書に挙げてある例文は、
My bag is as big as yours.
(私の鞄はあなたのものと同じくらいの大きさです)
で、この否定は、
My bag is not as big as yours.
になります。

以前は、これを
My bag is not so big as yours.
としましたが、今ではやや改まった感じの言い方になるようです。

これについて 表現のためのロイヤル実践英文法 には、以前(とりわけ書くとき)は、 not so~as... を使う人が多かったものの、最近では英語圏でも「肯定文の as は否定文では so にする」という旧来の伝統に対する意識が一般的に極めて薄くなり、否定文でも as を使うことが圧倒的に多くなってきていると記しています。

また、 一億人の英文法 には、not so~as...not as~as... よりも「正しい」表現と考える人も多いが、現実には 急速に退場しかかっている とあります。

正しい」から「ちょっとお高くとまっている」「堅苦しい」という印象になり、「not があってもなくても as~as でいいじゃないか」というのが現代英語の趨勢ということのようです。

求角問題[灘中]

2018-01-18 11:22:05 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2018年灘中入試に出題された求角問題を取り上げます。

問題は、
「下の図で、四角形ABCDは長方形で、辺ABの真ん中の点がMです。また、2本の直線CE、MEは垂線です。
 このとき、角㋐の大きさは [ ]度です。」


▲問題図

です。

四角形ABCDが長方形なので、辺ABの長さは20cmで、したがって、線分MBの長さは10cmになります。

そこで図1のように、Mから直線BCに平行な直線MHを引くと、線分HCと線分HBの長さは10cmになり、かつ、MH⊥CDです。


▲図1.MH//BCの直線MHを引きました

すると、3つの合同な三角形が見えてきました。

図2のように、MとCを直線で結ぶと、
・MC=MD、MHは共通、∠MHC=∠MHD=90° から、△MCH≡△MDH
・CH=CE、MCは共通、∠MHC=∠MEC=90° から、△MCH≡△MCE
ですから、△MCH≡△MDH≡△MCEです。


▲図2.△MCH≡△MDH≡△MCEです

合同な図形の対応する角は等しいので、
∠DMH=∠HMC=∠CME
で、これらの3つの角の和が60°ですから、それぞれの角は20°です。

最後に△MDHに着目すると、∠DMH=20°、∠MHD=90° から、∠MDH=180°-20°-90°=70° です。

以上から、角㋐の大きさは 70 度で、これが答えです。


一見して解ける易しい問題です。

worth のはなし

2018-01-17 13:40:41 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に worth~ (~の価値がある) という言葉が出てきたので、今回は、 worth について取り上げます。

教科書の英文は、
Letters may take more time than other ways,but they are worth taking it.
(手紙は他の手段より時間がかかるかもしれないが、時間をかける価値があります)
で、be worth A という形で、「Aの価値がある」という意味を表しています。

ここで、Aが金額を伴う場合、「...相当の金がかかる」という意味と「...相当の価値がある」の2つの意味を表すことができ、 ウィズダム英和辞典 にそれぞれの例文として、
Space science is worth $14 billion a year.
(宇宙科学は年に140億ドルかかる)

The relationship I have with my son is worth a million dollars.
( 今の私と息子との関係は100万ドルに値する)
が挙げてあります。

一方、 be worth ~ing という構文では、
The show is worth seeing.
(そのショーは一見の価値がある)
のように、~ing の位置にくる 他動詞 (または「自動詞+前置詞」)の 目的語 が文の 主語 になり、
× The show is worth seeing it.
とはなりません。

さらに、The show is worth seeing. は、
It is worth seeing the show.
と表すことができますが、 表現のための実践ロイヤル英文法 によると、その頻度はぐっと少ないそうです。


worth の使い方を頭にいれておくとよいでしょう。