東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(22)

2016-07-06 12:22:39 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

予想天気図を見ると、太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げて、金曜日には前線が消えています。今週末あたり梅雨明けになるのでしょうか。

さて、今回は2013年ジュニア数学オリンピック予選に出題された図形問題を取り上げます。

問題は、
「長方形ABCDと、辺AB上の点P、辺CD上の点Rがあり、
 AP=2、PB=1、BC=4、CR=2、RD=1、DA=4
が成り立っている。直線BRと直線CPの交点をQとし、直線ARと直線DPの交点をSとするとき、四角形PQRSの面積を求めよ。ただし、XYで線分XYの長さを表すものとする。」
です。

▲問題図

まず、問題図に与えられた線分の長さを書き入れましょう。(図1)


▲図1.与えられた線分の長さを書き入れました

どうやっても簡単にできそうですが、図2に示した△ABR、△APS、△PBQが相似であることを利用するのが速そうです。


▲図2.△ABR、△APS、△PBQは相似です

それでは、△ABR△APS△PBQを示しましょう。

AR//PCで、その錯角は等しいので、
∠RAB=∠SAP=∠QPB
です。

PD//BRで、その錯角は等しいので、
∠RBA=∠QBP=∠SPA
です。

以上から、2組の角がそれぞれ等しいので、
△ABR△APS△PBQ
です。

そして、これらの三角形の相似比は、
△ABR:△APS:△PBQ=AB:AP:PB=3:2:1
で、その面積比は、
(△ABRの面積):(△APSの面積):(△PBQの面積)=9:4:1
です。

ここで、△ABRの面積は、
(△ABRの面積)=AB・AD・1/2
         =3・4:1/2
         =6            (1)
なので、
(△APSの面積)=6・4/9
         =8/3           (2)
(△PBQの面積)=6・1/9
         =2/3           (3)
です。

そして、四角形PQRSの面積は、
(四角形PQRSの面積)=(△ABRの面積)-(△APSの面積)-(△PBQの面積)
で、ここに(1)(2)(3)を代入すると、
(四角形PQRSの面積)=6-8/3-2/3
            =8/3
になり、これが答えです。


他にもいろいろな解き方があると思うので、興味のある人は調べてみてください。