東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

組合せの問題(2)[麻布中]

2017-12-31 10:53:22 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2012年麻布中入試に出題された組合せの問題を取り上げます。

問題は、
「下の図のような6つのマス目があり、左上のマス目には1が書かれています。


残りの5マスに2から6までの数字を1つずつ書き入れることを考えます。ただし、横の3つの数は3で割った余りが異なるように書き入れ、たての2つの数は2で割った余りが異なるように書き入れます。

たとえば、下の図の2つは正しい書き入れ方です。


このとき、以下の問いに答えなさい。

(1)下の図で、残った3つの数字の書き入れ方は何通りですか。


(2)下の図で、残った3つの数字の書き入れ方は何通りですか。


(3)下の図せ、残った5つの数字の書き入れ方は何通りですか。


です。

早速、取り掛かりましょう。

1、2、3、4、5、6を3で割った余りは、それぞれ1、2、0、1、2、0なので、3で割った余りが異なる3つの数を選ぶと、残りの3つの数字も3で割った余りが異なる組合せになります。

ここで図1の上段の3つの数1、3、5を3で割った余りは、それぞれ1、0、2なので、横の3つの数は3で割った余りが異なるという条件を満たしていて、さらに残りの数字2、4、6を3で割った余りもすべて異なります。


▲図1.(1)のマス目です

一方、たての2つの数は2で割った余りが異なるということは、上下の2つの数が偶数と奇数の組になることです。

ここで図1の場合、上段の3つの数1、3、5はすべて奇数で、残りの数はすべて偶数なので、残りの3つの数は下段のいずれのマス目にも書き入れることができます。

このとき、左下のマス目の書き入れ方は3通り、中央下のマス目の書き入れ方は2通り、右下のマス目の書き入れ方は1通りですから、3つの数字の書き入れ方は3×2×1= 6通り で、これが答えです。(上段の3つの数が奇数のとき、下段の書き入れ方は6通りになります

続いて(2)です。

図2の上段の3つの数1、5、6を3で割った余りは、それぞれ1、2、0で、横の3つの数は3で割った余りが異なるという条件を満たしています。


▲図2.(2)のマス目です

ここで、1、5、6はそれぞれ奇数、奇数、偶数なので、それぞれの数の下のマス目には偶数、偶数、奇数を書き入れなければなりません。

一方、残った数2、3、4のなかの奇数は3だけなので、3は6の下のマス目に書き入れられ、その他の2と4は、1と5の下のいずれのマス目にも書き入れることができます。

このとき、左下のマス目の書き入れ方は2通り、中央下のマス目の書き入れ方は1通りですから、3つの数字の書き入れ方は2×1= 2通り で、これが答えです。(上段の3つの数が奇数と偶数からなるとき、下段の書き入れ方は2通りになります

最後に(3)です。

図3の上段に書き入れられる数の組合せは、(1,2,3)、(1,3,2)、(1,2,6)、(1,6,2)、(1,3,5)、(1,5,3)、(1,5,6)、(1,6,5)です。


▲図3.(3)のマス目です

これらの組合せのなかで3つの数がすべて奇数のものは、(1,3,5)、(1,5,3)の2組で、それぞれの組について、下段のマス目の数の書き入れ方は6通りなので、合わせて6×2= 12通り です。 

また、3つの数が奇数と偶数でなるものは、(1,2,3)、(1,3,2)、(1,2,6)、(1,6,2)、(1,5,6)、(1,6,5)の6組で、それぞれの組について、下段のマス目の数字の書き入れ方は2通りなので、合わせて2×6= 12通り です。

したがって、5つの数字の書き入れ方は12+12= 24通り で、これが答えです。


簡単な問題です。

強調構文

2017-12-30 12:52:05 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

高2の塾生が大学入試に備えて英語長文読解のテキストに取り組んでいますが、さすがに大学入試レベルの英文ともなると、強調、倒置、挿入 など文の構造が複雑になります。

そこで今回は、強調 の代表格である 強調構文 について取り上げます。

It is ~ that ... の形をしたお馴染みの 強調構文 では、強調したい語句 の部分に入れることによって、その語句を強調することができます

例えば、 表現のための実践ロイヤル英文法 には、
John saw a black bear in the forest yesterday.
(ジョンは昨日森の中で黒いクマを見た)
の、John、a black bear、in the forest および yesterday の4つの語句を強調した文をそれぞれ例示していて、それらは、
・ John を強調する場合
It was John that[who] saw a black bear in the forest yesterday.

・ a black bear を強調する場合
It was a black bear that John saw in the forest yesterday.

・ in the forest を強調する場合
It was in the forest that John saw a black bear yesterday.

・ yesterday を強調する場合
It was yesterday that John saw a black bear in the forest.
になります。

このように 強調構文 の基本ルールは簡単なのですが、疑問詞を強調する場合 少し複雑になります。

例えば、
What makes us humans?
(何が我々を人間たらしめているか)
what を強調する場合、
What is it that makes us human?
となり、語順に注意が必要です。

さらに、高2の塾生が取り組んでいるテキストに載っていた英文は、
But can we really be so sure what it is that our eyes tell us?
(しかし、私たちは、目が教えてくれるもにおがいったい何なのか、本当にそんなに確信が持てるのだろうか)
というもので、かなり難しくなります。


特に、強調構文疑問詞を強調 するとき、その 語順に気をつけましょう

2次方程式の問題[開成高]

2017-12-29 09:57:11 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2011年開成高入試に出題された2次方程式の問題を取り上げます。

問題は、
「nを整数とする。xの2次方程式

は解を2つもち、そのうちの1つは正の数で、小数第1位で四捨五入すると10になるという。考えられるnの値のうち、最大のものと、最小のものを答えよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

与えられた2次方程式を解の公式を使って解くと、

になり、2つの解をα、β(α>β)とすると、

です。

ここで、

とし、下図のようにグラフを描くと、α>0、β≦0となるのは、
n≦0     (★)
の場合であることが判ります。


▲図.α>0、β≦0になるのはn≦0の場合です

一方、αは小数第1位で四捨五入すると10になることから

が成り立ち、これを変形して、

で、これは(★)を満たしています。

以上から、nの 最大値は-34、最小値は-47 で、これが答えです。


簡単な問題です。

row upon row of~ のはなし

2017-12-28 13:05:25 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

高2の塾生が大学入試準備のために読んでいる英語長文のなかに row upon row of~ という言葉が出てきました。

この row upon row of~ は、「幾重にも並んだ~」という意味で、例えば、row upon row of houses で、「何列にも並んだ家」を表します。

ここで気になるのが、何故 on ではなく upon を使うのかということですが、ウィズダム英和辞典upon を調べてみると、そこには、
基本的な意味は on とほぼ同じ; upon の方がかたく、文語で好まれるが、リズムにより決定される場合もある;慣用的に upon を用いるのものは、 once upon a time(昔々)など
と記してあります。

どうやら、row upon row of~upon もリズムの良さから慣用的に使われているといったところでしょう。

ついでに、row upon row of~row on row of~ の使用比率を Google Ngram Viewer で調べてみると、
upon : on =13 : 1
で、row on row of~ も全く使われないということではないようです。

覆面算[開成高]

2017-12-27 10:01:09 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2011年開成高入試に出題された覆面算の問題を取り上げます。

問題は、
「a、b、cはそれぞれ1以上9以下の整数であり、下の筆算が3けたの自然数どうしの引き算として、正しい計算になっている。

(i) bの値は4以上である。その理由を簡潔に述べよ。
(ii) a、b、cの値をそれぞれ求めよ。」


です。

(i)は、bの値を3以下としたとき矛盾が生じることを示せばよいでしょう。

bが3以下とすると、一の位の計算から、a=1、2 になります。

次に、百の位に注目すると、a=1または2のとき、a-2 は0以下で、すなわち、bは0以下になります。

これは、bが1以上9以下の整数であることと矛盾するので、bは3以下ありません。

したがって、bは4以上になります。

(ii)は、(i)を利用しましょう。

bは4以上の整数なので、一の位の計算を満たすa、bの組合せ(a,b)は、
(4,9)、(5,8)、(6,7)、(7,6)、(8,5)、(9,4)          (1)
です。

次に、百の位に注目しましょう。

ここで、十の位の計算で繰り下がりがない場合、百の位の計算を満たすa、bの組合せは、
(3,1)、(4,2)、(5,3)、(6、4)、(7,5)、(8,6)、(9,7)    (2)
です。

また、十の位の計算で繰り下がりがある場合、百の位の計算を満たすa、bの組合せは、 
(4,1)、(5,2)、(6,3)、(7,4)、(8,5)、(9,6)          (3)
です。

(1)の組合せのなかで、(2)または(3)と共通するものは、(8,5)です。

これを与えられた筆算の式に入れて計算すると、

になります。

したがって、a=8、b=5、c=6 で、これが答えです。


簡単な問題です。

term のはなし

2017-12-26 12:29:03 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

高2の塾生が大学入試準備のために読んでいる英語長文のなかに on our own terms という言葉が出てきました。

これを ウィズダム英和辞典 で調べてみると、
on A’s (own) termsA<人>の出した条件で、 言い値で
とあり、 ここでの terms は、複数形で「(契約・合意・売買などの)条件、 条項; 価格」を意味します。

このほかにも term にはいろいろな意味があり、例えば、
・「専門用語、言葉遣い」など言葉に関するもの
・「学期、任期」など期間に関するもの
・「条件、間柄」など状況に関するもの
などです。

これらは term の原義が「限界」であることから、意味の範囲を限る→「(専門)用語」、時間の範囲を限る→「期間」、状況の在り方を限る→「条件、間柄」ということで、原義を頭に入れておくと役に立つかも知れません。

さらに、その他の重要な慣用句として、
in terms of A : Aの観点から
come to terms with ~ : ~と条件の折り合いがつく、仲直りする
などがあります。


term は頻出単語なので、しっかり覚えておきましょう。

座標とグラフの問題[開成高]

2017-12-25 12:39:38 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2005年開成高入試に出題された座標とグラフの問題を取り上げます。

問題は、
「AB=20、BC=21、CA=13である鋭角三角形ABCの辺AC上に点Dがあり、AD:DC=20:11を満たす。辺AB上に点PをとりDPを折り目として折ったところ、点Aは辺BC上の点Qに重なった。この鋭角三角形ABCを座標平面上に、Aをy軸の正の部分、Bをx軸の負の部分、Cをx軸の正の部分にのるようにおく。以下の問いに答えよ。

(1)A、B、C、Dの座標を求めよ。
(2)Qの座標を求めよ。また、直線DPの方程式を、y=ax+b の形で表せ。
(3)AP:PBを求めよ。 」


▲問題図

です。

早速、図1のように、問題に与えられた条件を書き入れましょう。


▲図1.与えられた条件を書き入れました
(1)は、Aのy座標とBのx座標を変数とし、直角三角形ABOとACOについて三平方の定理で2つの方程式を立式して求めてもOKですが、ここではAC=13に着目して解きましょう。

斜辺の長さが13の直角三角形で思い起こされるのは、辺の長さが5、12、13のものです。

そこで、OA=12、OC=5とすると、OB=16で、△ABOは、辺の長さが20、16、12になり、これは、斜辺の長さが5、そのほかの2辺の長さが4と3の直角三角形と相似になります。

したがって、A(0,12)、B(-16,0)、C(5,0)になります。

また、Dは線分ACを20:11に内分する点なので、
(Dのx座標)=20/31×OC=100/31
(Dのy座標)=11/31×OA=132/31
です。

以上から、A(0,12)、B(-16,0)、C(5,0)、D(100/31,132/31)で、これが答えです。

次に(2)です。

ここでは図2のように、Q(t,0)とおき、線分DAとDQの長さが等しいことを使えばよいでしょう。(△ADPと△QDPは直線DPを対称軸とする線対称の図形になります)


▲図2.Q(t,0)とおきました



から、

が成り立ちます。

これを展開・整理して、

で、ここで、T=31tとおくと、

で、解の公式を使って、

です。

このとき、-16≦t≦5 → -496≦T≦155なので、T=-124です。

したがって、t=-4から Q(-4,0)で、これが答えです。

続いて直線DPの式です。

図3のように、直線AQとDPは直交するので、
(直線AQの式の傾き)×(直線DPの式の傾き)=-1
が成り立ち、ここで直線AQの式の傾きは3なので、直線DPの式の傾きは-1/3になります。


▲図3.Pの座標を計算します

ここで直線DPの式を

とすると、直線DPはR(-2,6)を通るので、
6=-1/3×(-2)+b
b=16/3
です。

したがって、直線DPの式は、

で、これが答えです。

最後の(3)です。

直線ABの式は、

です。

このとき、Pの座標は(1)(2)の解で、Pのx座標は-80/13になります。

ここで図3のように、Pからx軸に垂線を下ろしその足をP’とすると、
AP:PB=OP’:P’B
が成り立ち、OP’=80/13、P’B=16-80/13=128/13から
AP:PB=80/13:128/13=5:8
で、これが答えです。


簡単な問題です。 

What do you mean? と How do you mean?

2017-12-24 10:54:28 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に
What do you mean?
(どういうこと?)
という英文が出てきたので、今回は、 What do you mean? と、それと似た言葉の How do you mean? について取り上げます。

現代英語語法辞典 に、 What do you mean? は、人が言ったことが理解できないときや、人の発言や行為に非常に驚いたり当惑したことを示して 「どういうことだ、どんなつもりだ」 の意で用いられるとあり、例文として、
What do you mean by calling me at this time of night?
(夜のこんな時間に電話してくるなんてどういうつもりだ?)
を挙げています。

それに対して、How do you mean? は、話し言葉 で、 人が言ったことに対してもっと説明してほしい気持ちを示す とあり、例文として、
“In three hours’ time, I’ll be a free man,”“How do you mean?
(「3時間たてば僕は自由の身だ」「どういうこと?」)
を挙げています。

さらに、これらの違いについて、 英辞郎 には、What do you mean? は、「どういう意味だ・不愉快だ・何を言おうとしているのか分からない・話を進めるのをやめて今言ったことをきちんと説明して欲しい」 などのニュアンスになるのに対し、 How do you mean? は、「もっと詳しく聞きたい・言いたいことは大体分かるがもう少し具体的に説明してほしい」 と先を促すニュアンスになると記してあり、さらに、How do you mean? は、主に フレンドリーな話し言葉 で、文法的には正しくないと見なされることもある と説明しています。


What do you mean?How do you mean? をセットで覚えておくといいかもしれません。

格子点の問題[開成高]

2017-12-23 13:52:46 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2006年開成高入試に出題された格子点の問題を取り上げます。

問題は、
「次のオ~キを埋めよ。
nを正の整数とし、座標平面上で4点(n,0)、(0,n)、(-n,0)、(0,-n)を頂点とする正方形の内部または周上にある格子点の個数をS(n)とする。ただし、格子点とはx座標、y座標がともに整数である点のことである。
このとき、S(1)=5、S(2)=13、S(3)=[オ]、S(4)=[カ]であり、S(n)をnの式で表すとS(n)=[ キ ]である。」
です。

漸化式を利用すれば簡単です。

下図のように、
・4点(n,0)、(0,n)、(-n,0)、(0,-n)を頂点とする正方形(青色)の内部または周上にある格子点の個数をS(n)
・4点(n+1,0)、(0,n+1)、(-n-1,0)、(0,-n-1)を頂点とする正方形(緑色)の内部または周上にある格子点の個数をS(n+1)
とします。


▲図.青色と緑色の正方形の格子点の個数をそれぞれS(n)およびS(n+1)としました

ここで、緑色の正方形の各辺の直線の式は、
第1象限 : y=-x+n+1
第2象限 : y=x+n+1
第3象限 : y=-x-n-1
第4象限 : y=x-n-1
なので、xが整数のとき、yも整数になり、正方形の1辺に並ぶ格子点の個数は、正方形の一つの頂点を除くと、n+1個になります。

したがって、
S(n+1)=S(n)+4(n+1)   (★)
が成り立ちます。

(★)に、n=2、3を代入すると、
S(3)=S(2)+4×3=13+12=25
S(4)=S(3)+4×4=25+16=41
で、 [オ]=25、[カ]=41 が答えです。

続いて[キ]です。

(★)から、
S(n)  =S(n-1)+4n
S(n-1)=S(n-2)+4(n-1)
S(n-2)=S(n-3)+4(n-2)
       ・
       ・
       ・
S(2)  =S(1)  +4×2
が成り立ち、これらの辺々を足し合わせると、
S(n)=S(1)+4{n+(n-1)+(n-2)+・・・+2}
になります。

ここで、
S(1)=5
n+(n-1)+(n-2)+・・・+2=(n+2)(n-1)/2
なので、

です。

したがって、[ キ ]は、

で、これが答えです。


簡単な問題です。 

rescue のはなし

2017-12-22 12:09:45 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に rescue という単語が出てきました。

これは、遭難や災害のときに活躍する救助チームをレスキュー隊と呼ぶように、日本語のなかに浸透している言葉で、 ウィズダム英和辞典 には、「<人・物>を救う」とあります。

すると同様の意味を表す save との違いが知りたくなりますが、オックスフォード現代英英辞典 に、 save、rescue、bail out、redeem についてまとめてありました。

そこには、
These words all mean to prevent somebody/something from dying,losing something,being harmed or embarrassed.
(これらの言葉はすべて、人やものが、死んだり、何かを失ったり、傷つけられたり、困っていることから防ぐことを意味する)
とあり、続いて、
・save
to prevent somebody/something from dying,being harmed or destroyed or losing something

(人やものが、死んだり、傷つけられたり、破壊されたり、何かを失ったりすることから防ぐ)
Doctors were unable to save him.
(医者らは彼を救えなかった)

・rescue
to save somebody/sonething from a dangerous or harmful situation
(人やものを危険な状態や害が与えられる状態から救う)
They were rescued by a passing cruise ship.
(彼らは通りかかった客船に助けられた)
<以下省略>
と記してあるのですが、ちょっとピンときません。

そこでインターネットで調べてみると、save が「救出の結果や安全性に焦点がある」のに対し、rescue は「救出の行為・過程に焦点がある」といったような説明が多いようで、そう言われると、 オックスフォード現代英英辞典 の説明にもそのような雰囲気を感じたりします。


なかなか難しいようですが、図書館で、もう少し調べてみようと思います。

数の問題(2)[開成高]

2017-12-21 11:47:26 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2007年開成高入試に出題された数の問題を取り上げます。

問題は、
「次の空欄[コ]~[ス]に、適切な数、式を埋めよ。

2つの自然数m、nについて

が自然数になるとき、m:n=[コ]または[サ]である。

また、

が自然数になるxは、[シ]と[ス]である。
ただし、[コ]と[サ]、[シ]と[ス]は解答の順序は問わない。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

まず前半は、与えられた式を

と変形すると、

になります。

さらに、

とすると、

または、

が成り立ちます。

したがって、

または

で、[コ]と[サ]は、2:11:2 になります。

後半は、上の結果を利用すればよいでしょう。


が自然数になるので、

です。

このとき、


で、これらをまとめると、

です。



から、x=1、13で、x>√7なので、x=13になります。



から、x=4、-1/2で、x>√7なので、x=4になります。

以上から、[シ]と[ス]は、13 になります。


分子を有理化すれば簡単です。

a part of ~ のはなし

2017-12-20 11:20:28 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中2の英語教科書に
In the future, robots will play a big part in our lives.
(将来、ロボットは私たちの生活のなかで大きな役割を果たすでしょう)
という part を含んだ英文があったので、今回は、 (a) part of について取り上げます。

partウィズダム英和辞典 で引いてみると、冒頭に、
《...の》部分《of》〖(a)part of A〗A<物・事・場所などの>部分
という説明があり、その後に語法の解説が続きます。

そこには、
(1)形容詞を伴う場合は、不定冠詞 a を付けるが、伴わない場合は、a を省略するのが普通
   That’s part of the trouble.
   (それが悩みの1つです)[That’s a part of the trouble.より自然]

(2)(a) part of は複数名詞の前では用いない  
   some of the youths (若者の一部)  
   × (a) part of the youths
   many of the students (学生の大部分)  
   × a large part of the syudents

(3)for the most part (たいていは)や in most parts of the world (世界のほとんどの地域で)のような場合を除いて、通例 most と part(s) は同時に用いない
   spend most [the greater part] one’s life abroad
   (人生の大半を海外で過ごす)
   × spend most parts of one’s life abroad
と記してあります。

また、オックスフォード実例現代英語用例辞典 にも、「形容詞を伴っていない場合は、part of の前で省略されるのが普通である」とあり、例文として、
Part of the roof was missing.
(屋根の一部がなくなっていた)
A large part of the roof was missing.
(屋根の大部分がなくなっていた)
を挙げています。


(a) part of の使い方を覚えておくとよいでしょう。

作図問題[開成高]

2017-12-19 11:48:24 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2007年開成高入試に出題された作図問題を取り上げます。

問題は、
「△ABCにおいて、AB=6である。このとき、次の問いに答えよ。

(1)∠ACB=60°であるとき、△ABCの外接円における弧ACBの長さを求めよ。
(2)∠ACB=30°、CB≦CAとし、さらに△ABCの面積を6√3とする。このとき、△ABCを作図せよ。
   ただし、3点A、B、Cは反時計回りに並ぶものとする。」
です。

まず図1のように、(1)の図を描きましょう。


▲図1.問題(1)の図を描きました

外接円の中心をOとすると、∠AOBと∠ACBは中心角と円周角の関係なので、∠AOB=120°になります。

続いて図2のように、Oから線分ABに垂線を下ろし、その足をHとすると、△AOHは三角定規の直角二等辺三角形でないほうと相似な三角形で、
AO:AH=2:√3
です。


▲図2.Oから線分ABに垂線を下ろしました

ここで、AB=6からAH=3なので、
AO=3×2×1/√3=2√3
です。

したがって、△ABCの外接円の直径は4√3で、その円周の長さは、4√3πです。

弧ACBの長さは、その中心角が240°の扇形の弧の長さですから、
(弧ACBの長さ)=4√3π×2/3=8√3π/3
で、これが答えです。

続いて(2)です。

△ABCの面積が6√3ということは、底辺をABとすると、高さは2√3になり、これは正三角形の一辺と高さの関係を利用すれば作図できそうです。

そこで図3のように、線分ABを一辺とする正三角形を描き、A、Bでない頂点をPとしましょう。


▲図3.線分ABを一辺とする正三角形を描きました

このとき、AB(=PA):PM=2:√3で、AB=6からPM=3√3になります。

さらにPとAからそれぞれ線分ABとPBに垂線を下ろし2本の垂線の交点をGとすると、Gは正三角形PABの重心なので、PG:GM=2:1になり、このとき、PM=3√3から、GM=√3になります。

そこで図4のように、Gを中心として半径がGMの円を描き、その円周と線分PMとの交点でMでないほうをQとすると、QM=2√3になり、Qを通り直線ABに平行な直線Lを引くと、Cは直線L上の点になります。


▲図4.Cは直線L上の点になります

あとは、直線L上にあって、∠ACB=30°、CB≦CAとなるCを見つければOKで、これは円周角が中心角の1/2になることを利用すれば簡単です。

図5のように、Pを中心とし半径PAの円Γを描くと中心角APB=60°から、弧ABに対する円周角は30°になるので、Cは円Γの円周上の点になります。


▲図5.Pを中心とし半径PAの円Γを描くと、弧ABに対する円周角は30°になります

以上から、Cは直線Lと円Γの交点で、かつ、CB≦CAを満たす点になり、したがって、△ABCは図5のようになります。


都立高校の作図問題に比べると少々難しいかもしれません。

a way of ~ のはなし

2017-12-18 12:04:35 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、中2の英語教科書に出てきた a way of~ を取り上げます。

教科書に載っている英文は、
I went there to learn about new ways of nursing
(私は新しい介護の方法について学ぶためにそこに行きました)
で、ここでの way は「方法、やり方」を意味し、 ways of nursing で 「介護の方法」 を表します。

これについて ウィズダム英和辞典 を調べてみると、 a way of doing で 「・・・する方法、やり方」 を表すとあり、その例文として、
E-mail is a way of communicating
(Eメールはコミュニケーションの一手段である)
を挙げてあります。

さらに、それに続いて、「 『・・・の方法、手段』 と言う場合、 a way of の後ろには通例動名詞を用い、名詞は用いない」 という注意書きがあり、したがって、上記の文は、
× E-mail is a way of communication
とはしません。

また、 オックスフォード実例現代英語用法辞典 には、
「名詞の前で way of は、(よく用いられる way of life(世のならわし)という表現を除けば) まず用いない。その代わり、 means of または method of を用いる」
とあり、したがって、上記の文を
E-mail is a means of communication.
と言い換えることができます。


a way of ~ing(動名詞) を頭に入れておくとよいでしょう。

日本数学オリンピックの難しい問題(19)

2017-12-17 12:18:27 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2007年日本数学オリンピック本選に出題された図形問題を取り上げます。

問題は、
「三角形ABCの外接円をΓとする。辺AB、ACに接し、Γに内接する円をΓA 、辺AB、BCに接し、Γに内接する円をΓ B、辺AC、BCに接し、Γに内接する円をΓC とする。円ΓとΓA 、Γ B、ΓC との接点をそれぞれP、Q、Rとおく。
 直線AP、BQ、CRは一点で交わることを示せ。」
です。

早速図1のように、問題の図を描きましょう。


▲図1.問題の図を描きました

図2に示すように、円が円に内接するとき、その接点Xは相似の中心になります。


▲図2.接点Xは相似の中心です

つまり図1で、円Γと円ΓA について接点P、円Γと円ΓB について接点Q、円Γと円ΓC について接点Rは相似の中心になります。

そこで図3のように、円Γに接し、辺AB、BC、CAに平行な直線を引き、それぞれの交点をA’、B’、C’とします。


▲図3.円Γに接し、辺AB、BC、CAに平行な直線を引き、それぞれの交点をA’、B’、C’としました

このとき、直線ABとA’B’および直線ACとA’C’は点Pを相似の中心として対応する直線になるので、直線A’B’とA’C’の交点A’は点Aに対応します。

したがって、点P、A、A’は直線上にあります。

また、直線ABとA’B’および直線BCとB’C’は点Qを相似の中心として対応する直線になるので、直線A’B’とB’C’の交点B’は点Bに対応します。

したがって、点Q、B、B’は直線上にあります。

さらに、直線ACとA’C’および直線BCとB’C’は点Rを相似の中心として対応する直線になるので、直線A’C’とB’C’の交点C’は点Cに対応します。

したがって、点R、C、C’は直線上にあります。

このとき、△ABCと△A’B’C’は相似で、その相似比をkとします。

次に図4のように、直線BB’とCC’の交点をOとすると、△OBC∽△OB’C’で、その相似比はBC/B’C’=kですから、
OB/OB’=OC/OC’=k           (1)
です。


▲図4.OB/OB’=OC/OC’=kです


また図5のように、直線AA’とCC’の交点をO’とすると、△O’AC∽△O’A’C’で、その相似比はAC/A’C’=kですから、
O’C/O’C’=O’A/O’A’=k       (2)
で、これと(1)からOとO’は一致します。


▲図5.O’C/O’C’=O’A/O’A’=kです


さらに図6のように、直線AA’とBB’の交点をO’’とすると、△O’’AB∽△O’’A’B’で、その相似比はAB/A’B’=kですから、
O’’A/O’’A’=O’’B/O’’B’=k   (3)
で、これと(1)からOとO’’は一致します。


▲図6.O’’A/O’’A’=O’’B/O’’B’=kです

以上から、直線AA’、BB’、CC’は一点で交わり、ここで、直線AP、BQ、CRはそれぞれ直線AA’、BB’、CC’と同じなので、直線A、BQ、CPは一点で交わることになります。


図2ような円が円に内接する位置関係のとき、その接点Xは相似の中心になることを頭に入れておくとよいでしょう。