こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
今日は自宅の雪かきをしなければと思っていたのですが、ほとんど融けていてその必要もないようです。とは言っても、滑りやすいところもあるので転ばないように注意しましょう。
さて、今回は平成16年度東大大学院工学系研究科環境海洋工学の入試問題です。
問題は、
「△ABCの面積をSとする。BX:XC=1:1、CY:YA=2:3のとき、△OAZをSで表せ。」
です。
▲問題図
まず、図1のように与えられた条件などを書き込みましょう。Xは辺BCを1:1に、Yは辺CAを2:3に内分しています。このことからチェバの定理を思い出せば簡単です。
▲図1.与えられた条件を書き込みました
チェバの定理から、
AZ/BZ・BX/CX・CY/AY=1
が成り立ち、これにBX/CX=1、CY/AY=2/3を代入すると、
AZ/BZ=3/2
となります。
したがって、△OAZ:△OBZ=3:2から
△OAB=5/3・△OAZ (1)
となります。
一方、△OAC=△OABで、これと(1)から
△OAC=5/3・△OAZ
で、
△ACZ=△OAC+△OAZ
=8/3・△OAZ (2)
です。
ここで、△ACZ=3/5・Sなので、(2)から、
8/3・△OAZ=3/5・S
△OAZ=9/40・S
となり、これが答えです。
もし、チェバの定理を思い出さなければ、図2に示すように△ABC内の小さな三角形の面積をx、a、b、c、AZ:BZ=m:1とし、それらの方程式を解いて答えを求めます。
▲図2.方程式を使って解きます
まず、△ABCの面積はSなので、
S=x+2a+5b+c (3)
です。
△ABX:△ACX=1:1
から、
x+a+c=a+5b
x-5b+c=0 (4)
です。
△BAY:△BCY=3:2
から、
2(x+3b+c)=3(2a+2b)
x-3a+c=0 (5)
です。
△ACZ:△BCZ=m:1
から、
x+5b=m(2a+c) (6)
です。
さらに、△OAZ:△OBZ=m:1
から、
x=mc (7)
です。
ここで、まず、(4)(5)から、
5b=3a (8)
を得ます。
次に、(6)(7)から、
5b=2ma
で、これと(8)から
m=3/2 (←チェバの定理です) (9)
となります。
さらに、(5)から
x+c=3a
で、
(7)(9)から
x=3/2・c
なので、
x=9/5・a (10)
c=6/5・a (11)
です。
そこで、(8)(10)(11)を(3)に代入して、
S=9/5・a+2a+3a+6/5・a
=8a
から、、
a=S/8 (12)
となります。
最後に、(12)を(10)に代入して、
x=9/5・S/8
=9/40・S
とチェバの定理を使った答えと一致しました。
後半の式での解法はもっとスマートにできるかもしれませんが、やはりチェバの定理を使うのが手っ取り早そうです。チェバの定理を覚えておくとよいでしょう。
今日は自宅の雪かきをしなければと思っていたのですが、ほとんど融けていてその必要もないようです。とは言っても、滑りやすいところもあるので転ばないように注意しましょう。
さて、今回は平成16年度東大大学院工学系研究科環境海洋工学の入試問題です。
問題は、
「△ABCの面積をSとする。BX:XC=1:1、CY:YA=2:3のとき、△OAZをSで表せ。」
です。
▲問題図
まず、図1のように与えられた条件などを書き込みましょう。Xは辺BCを1:1に、Yは辺CAを2:3に内分しています。このことからチェバの定理を思い出せば簡単です。
▲図1.与えられた条件を書き込みました
チェバの定理から、
AZ/BZ・BX/CX・CY/AY=1
が成り立ち、これにBX/CX=1、CY/AY=2/3を代入すると、
AZ/BZ=3/2
となります。
したがって、△OAZ:△OBZ=3:2から
△OAB=5/3・△OAZ (1)
となります。
一方、△OAC=△OABで、これと(1)から
△OAC=5/3・△OAZ
で、
△ACZ=△OAC+△OAZ
=8/3・△OAZ (2)
です。
ここで、△ACZ=3/5・Sなので、(2)から、
8/3・△OAZ=3/5・S
△OAZ=9/40・S
となり、これが答えです。
もし、チェバの定理を思い出さなければ、図2に示すように△ABC内の小さな三角形の面積をx、a、b、c、AZ:BZ=m:1とし、それらの方程式を解いて答えを求めます。
▲図2.方程式を使って解きます
まず、△ABCの面積はSなので、
S=x+2a+5b+c (3)
です。
△ABX:△ACX=1:1
から、
x+a+c=a+5b
x-5b+c=0 (4)
です。
△BAY:△BCY=3:2
から、
2(x+3b+c)=3(2a+2b)
x-3a+c=0 (5)
です。
△ACZ:△BCZ=m:1
から、
x+5b=m(2a+c) (6)
です。
さらに、△OAZ:△OBZ=m:1
から、
x=mc (7)
です。
ここで、まず、(4)(5)から、
5b=3a (8)
を得ます。
次に、(6)(7)から、
5b=2ma
で、これと(8)から
m=3/2 (←チェバの定理です) (9)
となります。
さらに、(5)から
x+c=3a
で、
(7)(9)から
x=3/2・c
なので、
x=9/5・a (10)
c=6/5・a (11)
です。
そこで、(8)(10)(11)を(3)に代入して、
S=9/5・a+2a+3a+6/5・a
=8a
から、、
a=S/8 (12)
となります。
最後に、(12)を(10)に代入して、
x=9/5・S/8
=9/40・S
とチェバの定理を使った答えと一致しました。
後半の式での解法はもっとスマートにできるかもしれませんが、やはりチェバの定理を使うのが手っ取り早そうです。チェバの定理を覚えておくとよいでしょう。