はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

決まり事など(斎藤茂吉料理歌集)

2008年09月22日 19時57分56秒 | 斎藤茂吉料理歌集
(1)収集の基準について

 ア)基本的に、物を食べる、飲む、あるいはそれに準ずる行為が歌に詠まれていた場合、収集の対象とします。
 イ)飲食でなくとも、飲食物等が歌の一部に詠み込まれていた場合も対象とします。
 ウ)その他、飲食に関わりがないと思われる歌でも、食欲を喚起させそうな歌は対象にします。
 エ)収集はすべて中村が行い、その責任もすべて中村にあります。

(2)原典は『齋藤茂吉全集』第1~4巻(岩波書店 1973~75年配本)によります。
(3)歌は、それぞれの歌集に記された順とします。
(4)漢字、仮名づかいは、できる限り原典に沿います。
(5)コンピューター内の漢字表に無い場合は新字体で記します。対応する新字体が無い場合は、カタカナで記した後、カッコ書きでその旨をお断りします。
(6)読み難い字には、その後にカッコ書きでルビを記します。ルビは原典どおりとします。

斎藤茂吉料理歌集

2008年09月22日 19時55分17秒 | 斎藤茂吉料理歌集
 きっかけは『文人悪食』(嵐山光三郎著 新潮文庫)でした。
 これは、明治以降の文人たちを食べ物の観点から分析する超おもしろ本ですが、その中の「斎藤茂吉」の項で

「茂吉の歌に出てくる食べ物は、どれもこれも生きている。」
「茂吉の膨大な歌のなかから、料理に関するものだけをとり出して料理歌集を作れば、さぞかし上等で、贅沢なおいしい本ができるだろう。」

とあり、さらに茂吉の料理歌がいくつも紹介されていました。

  東京の弟がくれし稚鯉こよひ煮たればうまらに食はむ

  黒貝のむきみの上にしたたれる檸檬の汁は古詩にか似たる

  ゆふぐれし机のまへにひとり居りて鰻を食ふは楽しかりけり

なるほど、これはうまそうだ。
 こんな歌集があったら、ぜひとも読んでみたい。
 しかし、調べた限りではそんな歌集は出版されていないし、インターネット等にも発表されていないようです。
 ならば、自分が集めてみようか。

 もちろん、僕には歌集を構成する能力なんてありません。
 しかし、全集を頭から読んでいって、食べ物に関する歌を抜き出すだけならできるかもしれない。
 そして、後に才能のある人が同じ考えを持ったとき、その資料のひとつになるかもしれない。

 もともと、斎藤茂吉という人は、短歌に興味を持つ者にとって避けて通れない存在です。
 これをきっかけに、茂吉の歌を頭から全部読み込み(全部の中から一部を抜き出すには、全部を読まないといけないわけですから)、読解力の向上を狙おうという欲もありました。

 しかし、始めてすぐに天を仰ぎました。
 巨人斎藤茂吉、短歌だけでも、生涯に出した歌集17冊、その歌数17,907首!
 いったいいつになったら終わることやら、いや、そもそも終わるのか?

 それでも、もう始めてしまったのですから、投げ出すわけにはいきません。
 少々大げさですが、ライフワークに取り組む気持ちで、コツコツとやっていきたいと思います。
 短歌を志す方々の、なにがしかの資料になれば幸いです。