(続き)
笹さんは『念力短歌トレーニング』の中で
「僕はなるべく疵のない歌は採るように心がけています」
と言われている。
ということは、採られた4首にはとりあえず目立った疵は無かったということだ(採られなかった1首には明確な疵があったということでもある)。
そのうちの1首。
台上に左腕(かいな)をりんと挙げ黒い水着の伍代夏子は
「熟女好きにはたまらない光景と見た。」
というコメントが付けられているが、その中の「光景」がキーワードだろうか。
風景を描写しただけの歌ではあるが、一読して「光景」が脳裏に思い描ける。
そしてその光景は、先に挙げた3つの基準のうち
2 説明しがたい凄みがある
に当て嵌まっていなくもない。
次の歌。
朝焼ける分水嶺に跨れば二つの海に尿(しし)は流るる
「この意味不明な行動が魅力的。」
とのコメントだが、ここでのキーワードは「行動」だろう。
確かに変で意味不明な行動ではあるが、小便は遣り過ぎとして、分水嶺に来れば誰でも何か液体を流してみたくならないだろうか。
そして、先の基準で言えば、
1 ハッとするような発見がある
3 考えさせる深い何かがある
に、少しではあるが当て嵌まっているように思う。
(続く)
笹さんは『念力短歌トレーニング』の中で
「僕はなるべく疵のない歌は採るように心がけています」
と言われている。
ということは、採られた4首にはとりあえず目立った疵は無かったということだ(採られなかった1首には明確な疵があったということでもある)。
そのうちの1首。
台上に左腕(かいな)をりんと挙げ黒い水着の伍代夏子は
「熟女好きにはたまらない光景と見た。」
というコメントが付けられているが、その中の「光景」がキーワードだろうか。
風景を描写しただけの歌ではあるが、一読して「光景」が脳裏に思い描ける。
そしてその光景は、先に挙げた3つの基準のうち
2 説明しがたい凄みがある
に当て嵌まっていなくもない。
次の歌。
朝焼ける分水嶺に跨れば二つの海に尿(しし)は流るる
「この意味不明な行動が魅力的。」
とのコメントだが、ここでのキーワードは「行動」だろう。
確かに変で意味不明な行動ではあるが、小便は遣り過ぎとして、分水嶺に来れば誰でも何か液体を流してみたくならないだろうか。
そして、先の基準で言えば、
1 ハッとするような発見がある
3 考えさせる深い何かがある
に、少しではあるが当て嵌まっているように思う。
(続く)