2012/3/26(月)
職場で周りの人たちが大異動。さらなる嵐の予感。
終電のガラスに触れて指先に籠もってしまう熱を逃がそう
3/27(火)
車内に「鎌倉学園 送球部」のジャージを着た女の子がいた。
いつもより遅い電車に人びとは附箋だらけの体で眠る
3/28(水)
結局、三月は公園で昼食を取ることが出来なかったけれど。
置き去りのなし崩しでも春の陽は塩のむすびの確かさに似て
3/29(木)
爪やすりは化粧品に売っていた。まあ……言われてみりゃそうなんだろうけどさ。
ほおづえをつけば眼下は白妙のマスクの群のゆらめく夕べ
3/30(金)
「立春から春分までの間に」吹く風を言うのだそうだが。
県道を赤色灯の連なりが春一番にあらがい駆ける
3/31(土)
正に百花繚乱。めまいがするほどに。
唐突に辛夷の花のほぐれるは回しがけする蜜なのだろう
4/1(日)
日本に根付かないのは食べ物とセットになっていないからだ、という説。
道走りする雉の尾を追う四月馬鹿はこの日にだけ泣けばよい