はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

一日一首

2012年04月01日 11時22分22秒 | 日詠短歌

2012/3/5(月)
   このところ、書類探しのため残業。過去の申請書をめくり続ける。

 万人の肉筆ねむる移動式書架の隙からティンカー・ベルが


3/6(火)
   雷雨のち快晴。よし、今日から春だ。

 コンセント抜けばたばしる春雷のわずかに混じる紅、香ばしく


3/7(水)
   梅が一気に満開。花粉も。

 咽喉をけだるくすべり降りてゆくソフトカプセル(匂いは涙)


3/8(木)
   偏頭痛。季節の変わり目は、こんな日もある。

 温よりもむしろ匂いと舌ざわり弥生フーガの主題を言えば


3/9(金)
   最近、魚に脂が乗りすぎている気がする。老化か?

 ひりひりと骨を外せばしろたえの身は並列にほぐれて濡れる


3/10(土)
   「生姜の蜂蜜漬け」を買う。湯で割ると、なかなかうまい。

 夕闇のしら梅のみち全音符ばかり奏でる譜面としての


3/11(日)
   春の墓参。河津桜がようやく満開だった。

 大島に渡るのだろう風が吹く花 原 墓の丘の上から