日本時間10月7日午後、ノルウェーのオスロにある選考委員会は、今年のノーベル平和賞に、南米コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領(65)を選んだと発表した。
選考理由は、コロンビアで半世紀以上にわたる内戦の終結に向けて尽力したことによる。しかし、内戦終結を問う国民投票では、終結反対票が賛成票を僅差ながら上回っており、終結までにはまだ時間が掛かる可能性があり、サントス大統領の受賞は、終結に向け国際社会が同大統領派を後押しする目的もあるとのことだ。
一方、一時的に戦闘状態が休止したシリアでは、休戦期間が過ぎ、シリアのアサド政権が反政府軍に対し空爆を再開、子供を含む多くの国民が犠牲になっている。
アサド大統領はロシアの支援で勢力を挽回、反政府勢力を支持するアメリカが手をこまねく中で、反政府勢力がアメリカに対し不信感を募っているようで、その中をぬってISが生き延びている。
また、クルド勢力の拡大を危惧するトルコやスンニ派の台頭を警戒するイランなども介入してシリアの終戦は何時になるかまったく見当がつかない。
コロンビアのような50年戦争は絶対避けなければならないが、そのためには、アサド大統領が身を切った決断をしなければならなし、アサド政権の後ろ盾ロシアの国際的な責任は重大だ。「関連:2015年10月11日」