つらいと思う日々に

いたずらにわが身世にふる・・・

摩訶般若波羅蜜多心経

2011-10-24 | Weblog
頭脳明晰であるならそんなに苦労もいらないであろうけれど、
なかなかそんなわけにはいかない。頭がとりわけよいわけでもなく、
年を重ねるごとに記憶はぼやけ覚えも悪い。
これといった取り柄も無く、ただ理由もわからず生まれてきて、生まれてきたから生きているだけという毎日。
死ぬのも怖いし、寿命尽きるまで生きていくだけとして生きている。あまりに凡人であるがゆえに、
難しいことにはすがれない。年を取れば取るほどに朝が辛い。身体はこわばり、
この先の不安が募るばかりで何もかもが嫌になる。そんなある朝、
夢うつつながら、眩い朝日と共に男とも女ともつかない人物が現れた。
夢枕に現れたのだ。そしてこう告げた。
「私の説くことの心経を唱え、何度も何度も読み返して、その文字にさまたげられることなく、
智慧を持って読み解きなさい。決して難しく思ってはならない。難しいものではないのだから。
超人といわれ、優れたものであるなら手助けなどいらないではないか。私は駄目な奴だと思う人にこそ
効き目を発するのである。さぁ、心経をその目で見、胸に刻み、読み返すのです。子供のように
私を信じて。」と。
その後、日一日と欠かさず
目で読み、心に読み、口ずさんで、智慧をつけて目からうろことなった。
何故に摩訶般若波羅蜜多心経と題されたのか。

親しき友に、愛しき恋人に、愛すべき家族に待たれて迎えられるように、
死もまたそのようなものと知る。
心経の功徳は、死の恐怖を希望に変える。絶対訪れる死をである。
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