ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2015J1リーグ2ndステージ第10節FC東京vsヴィッセル神戸@味スタ20150912

2015-09-13 19:24:23 | サッカー

台風17号と18号が運んだ雨雲が合わさった影響による被害に合われた方々に謹んでお見舞い申し上げます。行方がわからない方の消息が一刻もはやく判明しますように願うとともに、一日でもはやく被災された方に平穏な日々が戻りますことをお祈りいたします。

凶兆は重なるもので、早朝に地震がありました。調布では震度5弱だったそうです。皆さんは大丈夫でしたか?。自分は小平ですけどいつも揺れの度合いは都内では小さいほうですので影響はありませんでした。味スタ横の競技施設の建設現場で足場が崩れていたらしく、平日の工事中でなくて本当によかったです。

台風の余波が東京にも残っていて、ずっと悪天候が続いていましたけど、週末はようやく晴れました。いろいろネガティヴなことがわが国を内に渦巻いていますけど、ほんのひと時でも一般国民の日常に平穏が戻ることがとても幸せです。

国際Aマッチの中断期間が開け、リーグ戦再開です。本日は前節大勝した神戸を迎えます。そして本日は、恒例のテディベアデー。まるのストラップをもらえました。入場の時に「やった」って言ったら、配布の女性に「まるちゃんですねー。よかったですね」と言ってもらえました。残念ながらビッグベアは遼一。通常ベアはカズでしたけどw。

本日のYou'll Never Walk Alone♪

モリゲと海人のフェアプレー宣言

おもわず定冠詞をつけても違和感も大仰さも微塵も感じません。The Perfect Match!。遼一の6年ぶりハットトリックに完封を添えての完勝です。

東京は代表組が戻ってきてほぼベストメンバーです。権田離脱の影響から急遽加入したブラダ・アブラモフが、先週末から名を連ねています。シフトは4-3-1-2。GKは初出場のブラダ。CBはモリゲとまるの代表コンビ。SBは徳永と宏介。3CHは右から羽生、秀人、ヨネ。トップ下は河野。2トップはバーンズと遼一です。

神戸はこの夏、飛躍のときを迎えました。長らく核のなかった寄せ集めのチームでしたけど、ネルシーニョさんがチームに仕上げてきているようです。シフトは3-3-2-1-1。GKは海人。3CBは右から岩波、チョン・ウヨン、増川。アンカーは凌佑。WBは右に峻希左に相馬。メイヤは右に三原左に森岡。トップ下は千真。1トップはレアンドロです。

試合は神戸のリズムで入ります。普段の神戸を知らないので確かではありませんけど、東京基準でみたらあまり見ないとてもユニークな東京対策で臨んできました。ネルシーニョさんらしいですね。

神戸の特長は中盤の配置にあります。中盤をダイヤモンド型にします。底辺に凌佑、頂点に千真。右に三原、左に森岡を置きます。これは東京の中盤を意識したのだと思います。つまり今日の神戸は、攻守にマンマークが基調ということでしょう。

序盤は、とくに攻撃面でこの作戦の意図がハマります。東京の中盤はオリジナルはゾーンですけど、神戸があえてひとにつけてくるのでマークする形になります。こうして中盤をタイトに真ん中に集める意図は、サイドアタックを有効にすることです。神戸はWBを非常に高い位置に置きます。中盤中央で作ってから長いボールをサイドにつけ、一気にアタッキングサードに入れてスピードアップするというのが基本的なパターンのようです。

鍵を握るのは凌佑です。中盤をタイトにするもうひとつの意図は、東京のトリデンテが前に出てプレッシングするおなじみのアグレッシブな守備を機能させないことだと思います。これは同時に、凌佑をフリーにしてパスを左右に散らす、意識と時間の余裕を与える効果も狙っていたと思います。これが機能します。

東京はこの時間帯は、なので守勢に回ります。でも攻め込まれている印象はありませんでした。むしろ守りながら神戸の出方を見て、じっくり対処方法を探っているような余裕を感じました。まずはSBがしっかり対面に粘着守備すること。神戸のWBは振り子式で、両方が上がることは基本的にありません。さらに前線にはレアンドロしかいませんから、サイドを自由にしなければ最終局面の混乱はありません。神戸が中盤をタイトにしてくれるおかげで、東京の弱点である中盤のマークずれも起こりません。

守備のリズムを作ると今度は攻撃方法の模索です。でもその前に、もう一段守備をアジャストします。東京の攻撃は守備と連動しますから、これは理にかなっています。担うのは河野です。5分頃、アタッキングサードでの神戸を抑止できると今度は、攻撃の起点を消しにかかりました。凌佑に河野をつけます。神戸は凌佑をマークされてもCBにフィードを出せる選手を置いています。そこで遼一を中央に置いてウヨンに壁を作り、バーンズがファーストチェイスします。当然神戸はサイドチェンジでいなそうとしますけど、そこに襲いかかるのが、これまた河野です。いつも通りとは言え河野の献身的なこのエリアの守備には感服します。今日の功労賞のひとりは間違いなく河野の守備です。ネルシーニョさんは柏の茨田のようなイメージを持って凌佑に期待しているんじゃないかと思います。パスを裁く姿勢がエレガントで、安定感があります。ただ今日は相手が悪かった。身を晒された状態から脱する策が、まだまだ凌佑には備わっていないようです。

さて、今日の守備システムが完成しました。実はある意味今日の流れはこの時点で決まりました。以降神戸は、ネルシーニョさんをしてほとんど有効な打ち手を見出せなかったんじゃないかと思います。この守備の形は、以降の時間を通じて揺るぎませんでした。なので勝敗の綾は、東京の攻撃が鍵を握ることになりました。

10分頃まで有効な攻撃ができていませんでした。これは遼一に対する神戸の工夫に要因があります。東京は遼一のポストから河野を基点に縦にはやく攻めることが基本プランです。神戸は、遼一にポストを自由にさせない選択をします。増川が遼一につき、タイトコンタクトと長い足で足元の自由を奪います。

そこで東京は、シンプルモードに移行します。この時間くらいから、裏を狙ったロングフィードを使いはじめます。とくに岩沼の周辺を狙います。これはバーンズに仕掛けさせる意図でしょう。これが奏功します。バーンズがアタッキングサードで時間を作ってくれるので、東京が攻撃に切り替えられるようになりました。

次に東京は、ふたたび遼一をターゲットにします。今度は足元のポストではなく、フリックでダイレクトに増川をオーバーします。バーンズと遼一のプレーは河野をリンクマンからセカンドアタッカーに役割を変えることを意味します。遼一のフリックに河野が飛び出します。

こうして東京の今日のカウンターが形作られました。見た目は神戸がポゼッションしているのでイニシアチブは神戸にあるように思えるかもしれませんけど、実態は東京の完全な支配下にあります。おそらく多くの東京サポは、なんとなく安心感を感じていたと思います。

というわけで、試合の形とリズムが完成しましたから、あとは結果。ゴールだけ。どんなカウンターでしとめるかなぁと思っていたら、秋の気配とともにあの男が完全復活を予告します。

38分。東京が長くポゼッションして攻撃ルートを探ります。まるから宏介に渡ったときに宏介がチャレンジ。アタッキングサードの河野に縦パスを送ります。河野は左に流れてパスを受けようとしますけど、連動してバーンズが動いていると感じたのか、スルーします。そこにはバーンズはおらず、ウヨンに渡ります。この時河野をマークする凌佑が河野についていきます。河野はそのまま左にステイしますので、必然的に凌佑もステイ。これが伏線となります。ウヨンは前方の三原にパスを出しますけど、これをヨネが狙います。ヨネがカットしたイーブンボールを秀人が拾います。ショートカウンターの成立です。本来であれば秀人の正面に凌佑がいるのですけど、中央にぽっかりスペースができていました。そのままドリブルでアタッキングサードに入ります。この時の状況は、秀人にはウヨンがつきます。右に遼一が流れて増川がケアしています。左は河野が上がっていて岩波が見ています。秀人の左をバーンズがフォローしています。秀人のドリブルで4on3のチャンスです。秀人の選択は遼一でした。たぶんパス&ムーブでウヨンの裏に出て、遼一からのリターンを貰うつもりだったのでしょう。でも遼一の選択はシュートでした。右足トラップで前に出して、寄せてくる増川をものともせず思いっきり右足を振り抜きました。ゴラッソ。東京1-0神戸。

迷いも不安も違和感もまったくどっかに吹っ飛ばしたような、豪快なショットでした。これで名実ともに東京がオーガナイズします。前半はアドバンテージのまま終了。

後半からネルシーニョさんが少しアジャストします。レアンドロを動かします。とくに右サイドに流します。ダイレクトにサイドを攻めることをやめて、高い位置で基点を作ろうという意図でしょう。千真が代わってなかに入ります。ただ、であれば三原か森岡をゴール前にはらせるか、2列目から顔を出させる必要があったと思います。ゴール前の人数が足らず、スピード感も出ません。

ミステルが先に動きます。河野に代えて慶悟を投入します。新婚さんいらっしゃーい(^-^)/。同時にシフトを4-4-2に変更します。慶悟は左メイヤ。右には羽生が入ります。2点目を取れば勝負は決まると思っていました。さすがに攻守に走り回っていた河野は、交代直前には止まっていました。シフトを変えたのは、リードした時の常套ですね。サイドの数的優位を作り、守備網を広範囲に安定させる意図です。

これでさらに中盤の守備が安定します。いや安定というよりアグレッシブになります。今日のもうひとりの功労賞は秀人です。終わってみれば実質2アシストに等しい結果を残しました。守備でも最終ライン前の最後の砦として、神戸のダイヤモンドの頂点を機能させません。顕著なのはやはり攻撃ですね。ボールを持ったときに、積極的な意図を感じられないプレーがほとんど無くなりました。今日ばかりは皆無と言っていいと思います。スタンドから遠視した時のプレー選択と秀人のそれがほぼ一致していて、秀人の意図がよく伝わりました。もしかしたら秀人は、これから高いレベルで充実するかもしれません。

ヨネのアグレッシブな守備は、今更ながらミステル東京の象徴です。ヨネがいて秀人が活きるし、秀人がいてヨネが輝く。そんな関係になりつつあります。ヨネはとても特異なプレイヤーであり、かつ感覚の選手です。東京であまりにもハマりすぎていて課題が見えないのが、あえて言えば難点でしょうか。ヨネこそ環境が違う代表に行っていろいろ吸収して欲しいと思います。

目立たない時の羽生ほど凄味があります。今日の羽生は、秀人とヨネがアグレッシブゆえ、モリゲの前でバランスを配慮し続けました。おそらく今の東京は、このクオリティを維持しようとしたら何ひとつ変えられないクオリティに至っていると思います。それでもなお、常により良い組み合わせを模索し続けるチャレンジをするミステルは、ホントにすごいと思います。2014年の前半は、ホントにどうなるかと思っていましたけど、ミステルと彼の選手たちは、ずっと今のようなチームになることを信じてきたのですね。マネジメントとはかくあるべきですね。自分の等身大で考えても、実際にはホントにホントに難しいことですけど。

ネルシーニョさんが動きます。三原に代えて石津を左シャドウに投入します。森岡がに回ります。三原は前半から走っていたので、コンディションを考慮したのでしょう。

たぶんネルシーニョさんは、途中から森岡、凌佑、三原の経験の機会と思って試合を見ていんじゃないかと思います。さすがにリミッターを超えないための交代でしょう。しかしこの交代の願いは届かず、それどころか東京の優位を完成する追加点がついに生まれます。

69分。東京陣右ライン際の徳永のFK。徳永はライナー系のフィードを逆サイドで峻希の背後を取っていた慶悟に送ります。峻希の反応が遅れて慶悟に渡ります。一気にアタッキングサードに入ります。慶悟は胸トラップで足元に落として峻希と対峙します。この時宏介が慶悟の後ろをオーバーラップしていました。迷う峻希が宏介に意識を割いたその瞬間、慶悟がカットイン。峻希を振り切りどフリーです。この時ペナルティエリアでは、岩波が慶悟を見ています。なので、遼一とウヨン、バーンズと増川の2on2です。慶悟はこの直前に、同じような位置からシュートを外していました。たぶんインパクトの感触をアジャストしていたのだと思います。ボールを見ているウヨンの背後を遼一が抜けだそうとしています。これを見た慶悟は、ウヨンと海人の間を狙った、シュート系の絶妙ピンポイントクロスを送ります。海人が寄せてきますけど、遼一の足が先に届きました。ゴラッソ。東京2-0神戸。

このゴールのシーンで海人が負傷します。治療の間、神戸の選手はそれぞれのポジションで話し合っていたのが印象です。もしかしたら、東京に飲み込まれどうやってもリズム変えられないので混乱していたかもしれませんね。ネルシーニョさんがわざわざウヨンを呼んで、攻撃のポイントのようなことを指示していたように見えました。

ミステルが動きます。今日のミステルは、作戦までも理にかなっていました。羽生に代えて拳人を同じく左メイヤに投入します。羽生のコンディションを考慮しただけでなく、中盤のアグレッシブネスを変えないために最適な選手として犬ポジ拳人をチョイスしたのでしょう。

同時にネルシーニョさんも動きます。増川に代えてブエノを右CBに投入します。岩波が左に回ります。増川は、序盤は遼一封じに効いていましたけど、東京がイニシアチブを持つにつれ、遼一を持て余していたように見えました。岩波に代えてどうなるわけでもないでしょうけど、何かが変わることへの期待だと思います。

ただブエノが入った右は、バーンズと対するには不安が増すだけでしたけど。そしてネルシーニョさんの作戦はすぐ岩波のほうで裏目に出ます。

78分。神戸陣左サイドで、左に回ったばかりの岩波が凌佑に出したパスが流れ、凌佑が受け損ないます。流れたボールを森岡がフォローしようとしますけど、バーンズ、秀人、ヨネが一斉に猛々しくチャレンジします。秀人と森岡の激しいコンタクトから、秀人がかき出したボールをヨネが拾います。ここまではハードな東京です。ここからがエレガントでした。ヨネはすぐにモードチェンジしてアタックに入ります。前方右寄りの遼一にパス。遼一は岩波が寄せてくるのを確認して、ダイレクトで中央のバーンズに渡します。バーンズもブエノが寄せるのを見て、立ち上がってフリーになっていた秀人にダイレクトで戻します。実に美しいトライアングル!。秀人に渡ると、ふたたび獰猛モードに入ります。この時左サイドを慶悟が疾駆していました。さらに神戸はブエノと岩波がプレスしていたので、最後尾にウヨンひとり。これを見た秀人は、ウヨンの脇を抜ける高速グラウンダーロングパスを、ダイレクトで慶悟に渡します。アタッキングサードに入ります。ペナルティエリアに入って、海人と戻ったウヨンが慶悟の前につきます。慶悟はルックアップして状況を確認。逆サイドを岩波を引き剥がした遼一が上がってきています。慶悟は遼一にパス。これが難しいバウンドになったので、遼一は右足ダイレクトで軽く合わせます。これがコロコロとゴール左隅に転がりこみました。プリティファニーゴール(*^_^*)。東京3-0神戸。

遼一は完全復活する過程にあるのでしょうか?。その予感が濃厚に漂います。インプレーでの質の高さは、この夏から随所に見せてくれていて、トップの軸は遼一と認知しました。ただエースと呼ぶにはゴールが必要です。今日のハットトリックがきっかけになって、絶対的ピチーチの感覚が蘇ってくれることを願います。

最終盤にミステルが動きます。バーンズに代えて相太を同じくトップに投入します。多少強引でも前線でプレッシャーをかけられる存在を置くことで、来る神戸のラッシュにポジティブに備えたのでしょう。

案の定、最終盤は神戸が一矢報いようと東京ゴールに迫ります。でもリズムがすっかり出来上がった東京にとっては、神戸のパワープレーも対応の幅のなかでした。このまま試合終了。東京3-0神戸。

眠らない街♪

遼一のシュワッチ

ブラダの初々しいシュワッチ

試合後ナオが姿を見せてくれました。権田も練習を再開するところまで快復してきているようです。二人とも待ってますから、焦らずゆっくり時間に向き合って欲しいと思います。

千真が挨拶にきてくれました

これほど完全な勝利は、長く東京を観てきても記憶がありません。それほど、もしかすると東京にとってエポックメイキングな事件になるかもしれません。少なくとも、勝てる、そしてチャンピオンになれるチームの姿を選手たちが掴む機会になったんじゃないかと思います。

今年は、長く東京を支えてきたいく人かの友人のオールドファンが、味スタから遠ざかることを余儀なくされることをみる機会が多く、個人的にとても落ち込んでいます。今日の試合をそんな友だちにこそ見せてあげたかった。味スタの夜空を見上げながら、そんな感慨を持ちました。

年間通算は、残り7試合で勝ち点5差です。浦和も広島も勝ちましたけど、食らいついています。ステージ優勝ならずも年間通算で1位となり、かつチャンピオンシップも制することが、2ステージ制への絶好のアンチテーゼだと思います。

残りは順位に関係なく東京にとって難敵ばかりです。今日を良きモデルとして、上り詰めて欲しいと思います。


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