★ 瀬戸内 の 海と原発 ★
== 四国電力(伊方原発)と中国電力(上関原発) の挟撃により
瀬戸内の生活と海の命が殺されないうちに !!! ==
二大政党(と大手メディア)が利害・存亡をかけて、「党首選」(の報道)に現を抜かしていた裏に、この国の舵取り・意思決定の権限が国民の代表が選出した内閣にではなく、いったい誰の手のうちにあるのか ということが、みごとに白日に晒された一週間がありました。(歴史に悪名をのこす一週間?)
・米倉経団連会長が政府の原発ゼロ政策に猛反発・総理に直談判(9/13)
・エネ環会議の原発ゼロ政策「革新的エネルギー・環境戦略」決定(9/14)
・米国家安全保障会議(NSC)補佐官がエネ環戦略の閣議決定を「懸念」(9/14)
・野田総理がNHKの番組で、将来的な原発の稼働ゼ ロは国民の覚悟だと言明(9/16)
・経団連、経済同友会、日本商工会議所が政府の「原発ゼロ」方針に反対の共同記者会見(9/18)
・エネ環戦略の閣議決定を見送り(9/19)
( 参考*1・2・3・4 )
そうしたなか、枝野幸男経産相はエネ環戦略の「原発の新増設はしない」を受けて、事業者が原発建設許可を申請しても「新たな建設の許可を与えることは原則に反する」として、中国電力上関原発(山口県上関町)など未着工の原発は建設を認めない方針を言明してみせました。 ( 参考*5 )
上関原発の建設予定地の田ノ浦や周辺海域はカンムリウミスズメなどの海鳥や水棲生物の希少種、絶滅危惧種が多く、生物多様性のホットスポットともいわれている海域です。すぐ目の前の祝島については、鎌仲ひとみさんの映画『ミツバチの羽音と地球の回転』をご覧になられた方も多いと思います。
埋め立て予定地・田ノ浦の公有水面埋め立て免許は10月7日で失効し、山口県知事は国の動向を眺めつつも許可の延長は認めないとしていたので、祝島の人びとや漁業、海の自然はとりあえず国と県の“2重の壁”で守られることになったと視ることもできます。
しかし、311以前、ブイを浮かべることで埋め立て工事は着工したなどと嘯いていた中国電力です。“30年代ゼロ=目標”(革新的エネ環戦略)すら閣議決定できない政府と、原子力ムラ丸抱えの原子力規制委員会を横目に、どういう手段を企んでくるか解ったものではありません。
【10/1 追記】 中国電力が、上関町内の全戸約1550戸に「現時点で原発建設を断念していない」とした文書を配布していたことが28日わかりました。( 毎日新聞(山口) )
一方、瀬戸内海対岸の愛媛県には、再稼働を虎視眈々とねらう四国電力伊方原発が控えています。
瀬戸内海そのものは水深の浅い閉鎖海域で、潮汐等によって海水がすっかり入れ替わるのには1年以上かかります。生物が多く棲む沿岸部をみると、広島以東は開発による汚染が進行しているのに比べて、伊予灘・周防灘・豊後水道の海域は、上記のようにまだまだ手つかずの自然が残っている貴重な海域です。
原発は発生した熱エネルギーの7割を海に捨てる構造ですが、温排水には微量の放射能とともに、貝や藻類などの生物が配管に付着するのを防ぐために注入された強力な塩素系殺菌剤が含まれます。“海あたため装置”(小出裕章さん)としての伊方原発が、全国の原発と異なる点のひとつは、このような温排水を自然豊かな閉鎖海域に垂れ流していることなのです。
ここにも、たとえ運転停止中でも冷却し続けなければならない原発が、人間を含むすべての命と共存できない道理があります。地球(地震活動)も、命(生物多様性の危機)も、原発ゼロまったなし の状態なのです。
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== 四国電力(伊方原発)と中国電力(上関原発) の挟撃により
瀬戸内の生活と海の命が殺されないうちに !!! ==
二大政党(と大手メディア)が利害・存亡をかけて、「党首選」(の報道)に現を抜かしていた裏に、この国の舵取り・意思決定の権限が国民の代表が選出した内閣にではなく、いったい誰の手のうちにあるのか ということが、みごとに白日に晒された一週間がありました。(歴史に悪名をのこす一週間?)
・米倉経団連会長が政府の原発ゼロ政策に猛反発・総理に直談判(9/13)
・エネ環会議の原発ゼロ政策「革新的エネルギー・環境戦略」決定(9/14)
・米国家安全保障会議(NSC)補佐官がエネ環戦略の閣議決定を「懸念」(9/14)
・野田総理がNHKの番組で、将来的な原発の稼働ゼ ロは国民の覚悟だと言明(9/16)
・経団連、経済同友会、日本商工会議所が政府の「原発ゼロ」方針に反対の共同記者会見(9/18)
・エネ環戦略の閣議決定を見送り(9/19)
( 参考*1・2・3・4 )
そうしたなか、枝野幸男経産相はエネ環戦略の「原発の新増設はしない」を受けて、事業者が原発建設許可を申請しても「新たな建設の許可を与えることは原則に反する」として、中国電力上関原発(山口県上関町)など未着工の原発は建設を認めない方針を言明してみせました。 ( 参考*5 )
上関原発の建設予定地の田ノ浦や周辺海域はカンムリウミスズメなどの海鳥や水棲生物の希少種、絶滅危惧種が多く、生物多様性のホットスポットともいわれている海域です。すぐ目の前の祝島については、鎌仲ひとみさんの映画『ミツバチの羽音と地球の回転』をご覧になられた方も多いと思います。
埋め立て予定地・田ノ浦の公有水面埋め立て免許は10月7日で失効し、山口県知事は国の動向を眺めつつも許可の延長は認めないとしていたので、祝島の人びとや漁業、海の自然はとりあえず国と県の“2重の壁”で守られることになったと視ることもできます。
しかし、311以前、ブイを浮かべることで埋め立て工事は着工したなどと嘯いていた中国電力です。“30年代ゼロ=目標”(革新的エネ環戦略)すら閣議決定できない政府と、原子力ムラ丸抱えの原子力規制委員会を横目に、どういう手段を企んでくるか解ったものではありません。
【10/1 追記】 中国電力が、上関町内の全戸約1550戸に「現時点で原発建設を断念していない」とした文書を配布していたことが28日わかりました。( 毎日新聞(山口) )
一方、瀬戸内海対岸の愛媛県には、再稼働を虎視眈々とねらう四国電力伊方原発が控えています。
瀬戸内海そのものは水深の浅い閉鎖海域で、潮汐等によって海水がすっかり入れ替わるのには1年以上かかります。生物が多く棲む沿岸部をみると、広島以東は開発による汚染が進行しているのに比べて、伊予灘・周防灘・豊後水道の海域は、上記のようにまだまだ手つかずの自然が残っている貴重な海域です。
原発は発生した熱エネルギーの7割を海に捨てる構造ですが、温排水には微量の放射能とともに、貝や藻類などの生物が配管に付着するのを防ぐために注入された強力な塩素系殺菌剤が含まれます。“海あたため装置”(小出裕章さん)としての伊方原発が、全国の原発と異なる点のひとつは、このような温排水を自然豊かな閉鎖海域に垂れ流していることなのです。
ここにも、たとえ運転停止中でも冷却し続けなければならない原発が、人間を含むすべての命と共存できない道理があります。地球(地震活動)も、命(生物多様性の危機)も、原発ゼロまったなし の状態なのです。
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