練金術勝手連

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※ 練金術(ねりきんじゅつ)とは『週刊金曜日』練馬読者会的やり方という意味です。

電力余剰時代を予感★危険で環境を壊す枯渇性燃料から持続可能なエネルギーへの転換はとめられない!

2014年10月22日 | これだけは言いたい!
「制度設計に失敗」 再生エネ買い取り破綻(10月16日東京新聞)
  http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014101690070143.html

 これは、原発なしでは電気は不足すると捲し立てて来た電力事業者をはじめ政府・原子力マフィアが、みずから電力余剰時代(※1)の到来を認めざるを得なくなったに等しい皮肉な事態としか言いようがありません。
 ※1 電力余剰時代といえば、今や原発は一基も動いておらず、節電・省エネ産業が花盛り。節電・省エネ技術の進展は眼を見張るものがあり、人々の暮らしや企業活動における節電省エネ意識も徹底している。人口減少による電力需要の頭打ち傾向も顕著。これらの中長期的要因は原発へしがみつく必要性を否定する。

 九電に続く各電力事業者の動きを受ける形で経産省も、諮問機関の総合資源エネルギー調査会新エネルギー小委員会を開き、太陽光、風力、地熱など再生可能エネルギーのFIT(固定価格買い取り制度)見直し作業に着手。混乱に拍車をかけています。

 この国の自然エネルギーはたった2%以下という情けない状態です。それでも、制度(FIT)ができた以上、利に聡い産業界から先を争うように売電業(メガソーラー(※2))への参入が始った訳で、今の混乱のもとはエネルギーシフトを着実に進めるべき国(経産省)の原発回帰動機によるサボタージュ・やる気のなさからくる再エネへの政策誘導ミスです。全エネルギーの25%以上を再生エネルギーで賄っているドイツなどでは既に経験済みの問題でしょう。
 危険で、環境を壊す枯渇性燃料(核燃料・化石燃料)から、無尽蔵で持続可能なエネルギーへの転換の歩みはとめられません。 
 ※2 メガソーラーについては、ちょうど『週金』今週号(10/17号)で乱開発ぶりがレポートされている。外部資本によって渦中の九電館内長崎県の離島宇久島で計画されているメガソラーは、島の面積の約4分の一を占める世界最大級(年間想定発電量50万kw)。(詳しくは 本誌 を!) 自然エネルギーは地域固有の財産であり、メガソーラーでは電力による地域の自立や活性化につながらない。
 
 具体的に見ることにしよう。
 ことの発端はやはり、“火山リスク”も“地震リスク”も“住民避難計画の不存在”をも、ものともせず川内原発再稼働に突っ走る九州電力。

 九電が発した「九州本土の再生可能エネルギー発電設備に対する接続申込みの回答保留について」によると「九州の再エネ設備認定量・接続量は全国で最も高い水準」であり、「昨年度末に太陽光の接続契約申込みが急増」し、これを「全て接続すると太陽光・風力は近い将来約1,260万kWに到達」し、「太陽光が需要を上回り電力の安定供給が困難となる見通し(参考) 需給のバランスが崩れると大規模な停電となる恐れ」があるという。
 http://www.kyuden.co.jp/rate_purchase_index.html

 冗談にしてもたちが悪い。近い将来供給過剰ということなら、まず大容量のバックアップ蓄電池を用意すべきであり、それは技術的にも現実的にも解決可能です。需要に合わせた出力調整ができない原発のバックアップ用にコスト度外視で建設してきた揚水発電所が現在遊んでいます。揚水発電の活用で需給ギャップを吸収しますと、なぜ言わないのでしょう。現に230万KWの揚水発電所を所有する九電自身が「揚水発電所は大きな蓄電池」…と、言っているのです。(※3)
 ※3「通常の発電機が燃料等の持つエネルギーを、電気エネルギーに変換する「エネルギー変換装置」であるのに対し、揚水発電所は電気エネルギーの蓄積(充電)と放出(放電)を繰り返す「エネルギー蓄積装置」です。すなわち、基本的に蓄電池と同じです。」と。
(リンク:九州電力揚水発電


 そして当然のことながら、産業界では自然エネ発電用の大容量バックアップ電池についての開発が急ピッチで進んでいます。
 たとえば、住友電工が開発し既に実証実験を行っている「レドックスフロー電池」(※4)というのはこんな形。
 ※4プラスとマイナスの電気を液体の形で別々のタンクに蓄えるという原理で何年でも電気をロスせず貯めておけて、タンクを増設すれば大容量化も簡単。「太陽光発電や風力発電に代表される不安定な再生可能エネルギーの導入に対し、レドックスフロー電池を駆使することで電力の安定化を実現すると共に、電力不足の問題の軽減に貢献します」というもの。
(リンク:レドックスフロー電池

(イトヤン)

「2014に倒れた?極右・金権内閣」★週金練馬読者会10月例会へ!

2014年10月18日 | 読者会定例会
週刊金曜日10/17号
 安倍改造内閣の“目玉商品”であった女性閣僚が、その意図とは逆の意味でメディアのスポットライトをあびている。

 政治資金で尻に火がつきそうな訳だが、うちわ法務大臣に続くネギ経産大臣の場合はある意味深刻である。ちょうどアベノミクスのフェロモンも切れかけてきたタイミングだ。展開によっては“アべナイ核”の命取りにもなりかねない。

 右は『週金』最新号(10/17号)表紙。クリックすれば同号目次へ飛べる。
(練金術師)

週刊金曜日練馬読者会10月例会

  日 時:2014年10月25日(土)
      18時30分~
  会 場:こみゅにてぃかふぇ (なごみ) 
    西武池袋線大泉学園駅南口3分〈地図
  参加費:会場費
  問合せ:nerikinjyutu@mail.goo.ne.jp