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※ 練金術(ねりきんじゅつ)とは『週刊金曜日』練馬読者会的やり方という意味です。

高速炉もんじゅの延命を許してはいけない理由★週刊金曜日練馬読者会の案内

2015年11月22日 | これだけは言いたい!
 「引退したと言っても寝てていいのか。論語にも『過ちを改むるにはばかることなかれ』という言葉があり、これだと思いました。引退したとはいえ、まだ元気なんです。私の首相時代に誤った。その過ちを少しでも正していかなければいかんという気持ちになり、原発ゼロの運動を始めました」
「原発に投入したカネを、それぐらいの額を自然を資源にするさまざまなエネルギーにこれから向けていく。私は日本国民なら必ずできると思う。そういう大きな転機がこの大震災でやってきたと捉えたほうがいいと思うんです」(小泉元総理)


 脱原発という「国民的合意」を踏みにじるように九州電力川内原発を再稼働させた原子力規制委員会は PWR(加圧水型軽水炉)については、前のめりに新規制基準適合審査を進め(四電伊方、関西高浜…)ている。これは、使用済み燃料の全量再処理方針を転換しない限り、プルトニウムはどんどん溜まる続けることになる。核兵器材料の備蓄を増やそうとしているとことにもなる。

 現在日本が貯め込んでいるプルトニウムは約47トンで、世界中のプルトニウムの10%に近く、非核兵器保有国では圧倒的に多い。
 1954年中曽根康弘らが「原子兵器を使用する能力をもつことが先決問題」として初の原子力予算を成立させたときから「日本核武装」の野望は連綿と蠢き生き続いてきた。“Atoms For Peace”=原子力の平和利用とは核武装の準備のための「核の非軍事利用」を欺き通してきたという意味で『原子力安全神話』と同根だ。
 非核三原則を掲げ、核廃絶を唱う国で プルトニウムの備蓄 が許される道理はない。にもかかわらず、いまだに政権与党や民主党の中にある核武装願望の渦はしばしば表面発泡する。

 さて、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して利用するとした「核燃料サイクル」の“夢”は、事実上破綻していることが最近相次いで明らかになった。

 ★もんじゅ運営主体は”失格?”⇒http://xtw.me/X7hIISg
 ★六ヶ所再処理工場の完成時期23回目の先送り⇒http://xtw.me/XzCCwYI
 ★使用済み燃料中間貯蔵施設操業開始時期「検討にも入っていない」⇒ http://xtw.me/XPorCSE

 「高速増殖炉もんじゅ」は、相次ぐ事故・トラブルで稼働見通しが立たず、機器の点検も実質放棄されている。にも関わらず一日あたり5000万円以上かけて冷却材ナトリウムを加熱し続けている。そして、なんとか延命させるべく繰り返される画策。
 なぜこの国は高速増殖炉に固執するのか。

 理由を調べてゆくと、こんな事実にぶち当たる。その筋の専門家が軽水炉の使用済み燃料を再処理してできる「原子炉級プルトニウム」と高純度Pu239の「兵器級プルトニウム」を峻別し、「原子炉級プルト」で核兵器ができるか、できるとして実用性があるかの喧々諤々の研究を重ねてきたようなのだ。http://www.cnfc.or.jp/j/proposal/reports/index.html

 原子炉級と兵器級の違いを簡単に言うと、メカニズムはこうだ。
 冷却材の水を中性子減速剤として炉心のウラン235を燃す軽水炉では目的のプルトニウム239は僅かしかできず、それ以外の不純物(プルトニウム238,240,241,242,他)が多く生成し、それらは再処理段階から発熱量や放射線量が高く、そんなプルトを取り出しても、原理上使用時期を確定しえない兵器に利用するのは、どうしても取り扱いの困難性が拭えないという。他方、高速増殖炉もんじゅの原子炉は炉心の周りに劣化ウラン(U238)を配置(シュラウド)し高速中性子に晒す(ナトリウム冷却材)ことで、不純物のない(きれいな! )プルト239をとりだすことができるという。

「もんじゅ」の延命を許してはいけない 所以 である。


(練金術師)


12/5 もんじゅを廃炉に全国集会

        12月5日です。(予定していた12月12日が12月5日に変更)
         場所 福井市西公園 12時~16時
          市内デモ 15時~16時
           西公園~福井駅前まで
            連絡先 原子力発電に反対する福井県民会議
            0776-25-7784 FAX 0776-27-5773


初参加、久しぶりの方も歓迎です。

週刊金曜日練馬読者会11月例会

  日 時:2015年11月28日(土) 18時30分~
  会 場:こみゅにてぃかふぇ (なごみ) 
    西武池袋線大泉学園駅南口3分〈地図
  参加費:会場使用料分担
  問合せ:nerikinjyutu@mail.goo.ne.jp
   

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