練金術勝手連

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※ 練金術(ねりきんじゅつ)とは『週刊金曜日』練馬読者会的やり方という意味です。

◆ 内閣官房長官 平野博文様 ◆ 私は憤慨しています ◆

2010年01月28日 | これだけは言いたい!
みなさんへ

 以下の抗議文を平野官房長官に送りました。私は憤慨しています。井上澄夫

【抗議と要求】

内閣官房長官 平野博文様

 あなたが1月25日、米海兵隊普天間飛行場の移設先選定について1月24日の名護市長選の結果を「斟酌(しんしゃく)する理由はない」とのべたことに、強い憤りをもって抗議します。

 昨年8月30日の衆院選で、民主党は「地方主権の確立」を公約に掲げて政権交代を実現しましたが、名護市長選で稲嶺進氏が当選したことが「名護の民意」を示すものであることは誰もが認めるところであり、それこそ「地方主権の行使」です。
 あなたは1月26日、「市長選(の争点)が移設問題一本でなされたわけではない」とのべましたが、争点が他にもあったとしても、名護市民は「辺野古の海に基地を造らせない」ことを公約する稲嶺氏を選んだのですから、26日のあなたの発言はためにする強弁でしかありません。

 2008年7月の沖縄県議会による「辺野古沿岸域移設反対」政府あて意見書採択と、先の衆院選で当選した沖縄の5議員全員が辺野古移設反対を表明していることで、「沖縄県民の総意」はすでに明確になっていましたが、今回の名護市長選は新たに米軍基地を押しつけられる地元住民、名護市民が拒否を鮮明に示したのです。

 防衛や外交が国の選管事項であるという主張は、憲法上も実定法上もなんら根拠を持たず、歴代自民党政権が勝手に吹聴していたものです。今回の名護市長選は事実上憲法に基づく住民投票に等しいもので、政府がその結果を無条件に尊重することは当然すぎるほど当然のことです。

 あなたの名護市長選の結果を「斟酌(しんしゃく)する理由はない」という発言は、以上のべた意味で明らかに暴言です。あなたは、「沖縄県民の総意」と「名護の民意」がどうであれ、それらを無視し蹂躙して辺野古に米海兵隊の新基地を建設するつもりなのですか。そうやって戦後もずっと続いてきた沖縄差別をさらに加重するつもりなのですか。

 あなたは暴言を取り消し、名護市民と沖縄県民に深く謝罪すべきです。そのうえで、もはや辺野古に基地を建設することはないと明言すべきです。

            井上澄夫 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック
                  北限のジュゴンを見守る会


★ 沖縄国民の意志は明示された ★ 移設でなく撤去を?★

2010年01月24日 | これだけは言いたい!
 24日に行われた沖縄県名護市長選で「辺野古の海に基地は造らせない」という稲嶺候補が僅差で勝利した。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100124-00000056-mai-pol

 辺野古に新基地を作ることは事実上できなくなったわけで、10年以上にわたって戦い抜いたオバアたちの成果であると同時に、大浦湾のジュゴンをはじめ“海の命”を尊重する一里塚になってほしいと思う。
  ●沖縄・辺野古への新基地建設反対1万人のメッセージ

 一方、鳩山宇宙人政府を問いつめるような報道に明け暮れるメディア(マスゴミ)状況の中、5月までに結論を出すと期限を切った鳩山連立政権の一員として社民党がグアムを視察しようとすると、米側から拒否された。
 http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/daf57f9bb3044468f69ff7ccc2298876

 グアム視察といえば、12月の北沢防衛大臣グアム視察は「普天間飛行場の移設問題とは切り離した問題意識」で、米軍からのブリーフィングを受けて戦闘ヘリで空中散歩…というたった6時間の招待旅行?のような視察だった。
 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-154009-storytopic-9.html

 このギャップはいったい何だ…。参考:宜野湾市HP
 
 ともかく、沖縄国民の意志は明示された(沖縄県自民党も“県外移設派”に転向?)。
 いまこそ、本土国民の意志を示すときではないか…。

(練金術師)

普天間基地はいらない 
新基地建設を許さない
1・30全国集会

   2010年1月30日(土)14:00~15:30
   日比谷公園・野外大音楽堂(千代田区日比谷公園1-3)
       地下鉄「霞ヶ関」駅「日比谷」駅「内幸町」駅(PDF
   沖縄からの発言、国会情勢報告、連帯のアピールほか
   集会終了後にデモ行進(銀座・東京駅方面)

  主催:1・30全国集会実行委員会
  問い合わせ:フォーラム平和・人権・環境(電話03-5289-8222)


★★ 政治屋の闇と検察の闇 ★★

2010年01月19日 | 今週の注目記事
 小沢一郎民主党幹事長の資金問題で、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で石川知裕議員と池田光智元秘書が逮捕された。ことがことだけに身柄拘束・密室調取(供述強要)が懸念される。(刑事事件の冤罪事例にもまして取り調べの全面開示が必要ではないか)

 もちろん、検察>リーク=>メディア>キャンペーン=>検察>強制捜査…の暴走検察・マスゴミの連携プレイが狙うのは、中堅ゼネコン・水谷建設の裏金が小沢資金4億円に含まれているというストーリーを“国民”にすり込むことの一点だろう。すでにマスゴミ論調は小沢おろしの第2ラウンドに突入したようだ。
http://www.j-cast.com/2010/01/16058067.html )

 第1ラウンドの西松建設のときは献金元の政治団体(「新政治問題研究会」、「未来産業研究会」)がダミーで違法献金!、という大キャンペーンにもかかわらず起訴事実は報告書の虚偽記載のみで、特捜検察の意図と能力に“?”がつき、“野党党首・小沢”に対する「国策捜査」とも検察暴走とも言われた…。第2ラウンドも同じ構図なのか。

 そしてその第1ラウンドに関してもすでに、大久保秘書第2回公判では検察の尻に火がついた、といわれる。
http://blog.goo.ne.jp/fugimi63119/e/ee25b5a876720204adb35a22863e0afe )

 検察対小沢の全面対決などというマスゴミセンセーションに惑わされず、二つの側面にしっかりと注意を払いたい(政治資金規正法を弄ぶ“検察暴走”そして“政治屋とカネ”の自民党的体質)。

images タイミングを合わされたかのように『週金』今週号の特集が“小沢一郎研究“だ。
「小沢一郎・民主党幹事長の {選挙に強いDNA} が、政権交代を望む国民の思いや民主党の政権公約と重なり合い、民主党圧勝をもたらした。しかし、田中角栄的なバラマき型のDNAは消え去っていなかった。進行する小沢独裁体制化を民主党内の力学で封印できないことが最大の問題」…なのだという。(暴走検察記事は次号に期待しよう)


今週1/15日号の注目記事その1《小沢一郎研究
 ●レポート:小沢支配の閉塞感と失望感 横田 一
 ●インタビュー:「問題」としての小沢一郎をどう見るか 後 房雄さん
「政権交代が実現した今、私たちは現実政治のなかで小沢一郎をどう捉え、対抗軸を見出していけるか。かつて「左翼は小沢一郎に対抗しうるか」という問いを投げかけた後房雄さんに聞いた。」
 ●編集委員コラム:
  ■小鳥を飼う男の心象風景  佐高 信
  ■いつもわたしは「ラジカル」でありたい 落合恵子
  ■民主党という枠組みの分裂を危惧する 中島岳志

注目記事その2はインタビュー《渦中の伊波洋一・宜野湾市長に聞く
「普天間移設と辺野古新基地は関係ない」
《参考》宜野湾市HP
    1月15日号もくじ 
images 
普天間基地撤去の問題は沖縄の人々に負担を押しつけてきた本土に住む我々自身の問題であり、政権交代の意義そのものに関わる問題だと感じる人はゼヒ本誌に目を通してほしい。

 12/15星陵会館で開かれた「普天間基地はいらない 新基地建設を許さない緊急集会」の熱気が示したのは、軍民を問わず世界でもっとも危険な飛行場を今すぐ閉鎖(返還)し、新たな基地を作ることは許さないという沖縄の決意に応えたいという思いだった。

(練金術師)




★ 4ヶ月経った鳩山民主党政権 ★ 09 年末拡大読者会 ★

2010年01月15日 | 読者会定例会
 12月の練馬読者会は年末恒例の拡大読者会=忘年会でした。読者会欄でいつもお世話になっている『金曜日』のお二人も招いての開催で、リミットは終電。盛り上がりました。10人以上でアルコールが入ると話題も多岐にわたり、ひと渡り発言がすむと話の中心は複数同時進行。
 とはいえ一番の関心事はやはり普天間基地問題。移設先を云々する以前に、ストレートに「基地はいらない」という議論が必要ではないか。また、海兵隊の危険な性格やグアムの米軍基地に対する先住民(チャモロ人)の長年にわたる反対運動も視野に入れる必要があるのではないか、など政府の普天間基地撤去問題にまつわる迷走ぶりを反映して議論も多々ありました。
 4ヶ月経った鳩山民主党政権についてはさまざまな評価が披瀝されましたが、政権交代が実現したこと自体はやはり高い評価。ただ半年後に参院選を控え連立の行方や社民党の今後に関しては大いに危惧あり。
 年末拡大読者会は今回もゆったりとしながら賑やかな一年の締めくくりとなりました。
(SUZ)


練馬読者会1月例会

  日  時:2010年1月23日(土) 18時30分から
  会  場:喫茶ノウ゛ェル(西武池袋線大泉学園駅北口駅前)
  会  費:喫茶代
  問合わせ:メールはnerikinjyutu@mail.goo.ne.jp
       電話のときは03-3925-6039 近藤



◆ 外国人参政権法案の意義とは? ◆

2010年01月13日 | みんなの日記
 外国人参政権法案が近く国会に提出される見通しだという。(MSN産経ニュース
●政府・民主党が外国人参政権法案の通常国会提出を確認 国論二分へ? 
【~ 民主党で検討されている法案は、地方自治体の首長と地方議員の選挙権を、戦前から日本にいるか、またはその子孫の在日韓国・朝鮮人らの「特別永住外国人」(42万人)に加え、その他の「一般永住外国人」(49万人)の成年者にも与える内容。ただ、「朝鮮」籍保持者には付与しない方針だという。 ~】

 納税している地域コミュニティへの意思表示の機会をより多くの人々に与えるという観点からは、外国人に対する限定的な地方参政権、特に選挙権の付与は、相互主義的なものであれば、前向きに検討してよいと思う。
 ただ国内で貧困や経済格差が進んでいるこの時期だ。外国人よりもまずは国民生活の安定のために動いてもらいたいという気持ちも、正直、筆者にはある。この法案がなぜこのタイミングで出てくるのか、背景を探る必要があるだろう。選挙対策だとしたら残念だ。
 また特に反対派から警戒されることが多いのが在日コリアンの動向だ。韓国は日本に先んじて外国人の地方参政権を認めているというが、歴史的経緯から在日韓国人の数に対する在韓日本人の数は、特に永住者に限るとゼロに近くなると思われる。つまり両国の条件は非対称なので、日本側で防衛意識を持つ人々が出てくるのはある意味当然だろう。
 例えば在日コリアンのなかでマイノリティならではの団結を活かして、新たに選挙権を得た在日韓国人の方々が韓国系日本人に投票すれば、地域によっては自分たちのコミュニティを代表する議員を確実に出せるようなケースも出てくるのかも知れない。
 法案を提出するのであれば、結果として各自治体でどれくらい有権者が増えるのかを国別に示し、その影響についても国民的な議論を充分に尽くした上で、決定してもらいたいものだ。国益を無視した無原則でユートピア的な賛成論でも、また分かち合いの精神に欠け感情的な排外主義でもなく、冷静に熟議を通して市民社会としての意志決定が行われることを望む。

 ちなみに練馬区の外国人登録者数は平成19年で約1万3千人。そのうち中国系4千500人、韓国・朝鮮系が同じく4千500人と、上位2分類で68%を占める。いっぽう練馬区議会議員の当選ボーダーラインは約3千票。ネット上の区統計データでは今回の法案で対象となる特別永住者(在日コリアン)と一般永住者の人数はわからなかったが、決して小さな数ではないことがわかる。もっとも韓国・朝鮮系4千500人はすべて特別永住者のはずであるが…。

 それはそうと最近練金術の投稿が少ないようだ。本稿がいい意味で議論のきっかけになればと思うので、投稿、コメントをよろしく。
(まきがい)