米軍普天間基地の“移設”問題で、「最低でも県外」、「自然に対する冒涜」と言い切り、くり返し「沖縄の民意を聞いて決める」と言っていた鳩山由紀夫首相が23日、辺野古への移設を初めて明言。仲井真弘多知事に「代替地は県内。具体的には名護市辺野古の付近にお願いしなければならない結論に至った」と述べた。
これに対し、仲井真知事は「大変遺憾。(辺野古移設は)極めて厳しい」と述べ、つづいて稲嶺進名護市長は「普天間飛行場の名護市辺野古への移設は到底受け入れられるものではない。断固反対する」とあらためて移設を強く拒否した。
これでは、基地強化案を“移設”という“迷惑施設のたらい回し的”発想で実現できるはずがないことを身をもって示したにすぎず、環境アセスを改めて行わないということは、ゲーツ国防長官の恫喝(09年10月)「普天間基地の移転先は辺野古しかない。日本は2006年に米側と合意したとおりにやってほしい。」の線に逆戻りしたことになる。
06年の合意(現行計画)は、普天間の海兵隊8000人をグアムへ移す替わりに名護市辺野古沿岸部を埋め立てて、固定翼チルトロター機MV-22オスプレイ(参照<1> <2>)が使用できる2本のV字形滑走路や、住宅密集地の普天間基地には置きえない弾薬庫(=辺野古弾薬貯蔵庫)、および原子力空母も接岸できる港湾施設等からなる海兵隊基地を辺野古に新設強化するのが実体で、“移設”とはほど遠いものだ。訓練の一部を県外に…というのも発着回数の増加等により騒音・墜落の危険性を増すだけで“負担軽減”になりえないことは明らか。
鳩山首相はそれらのことを分かっていて、アメリカ目線の暴走をするのだろうか?“抑止力”について学んでいるのなら、まず自らの暴走を抑える抑止力を発揮すべきだった。いまからでも遅くない。自公政権とブッシュ国防省の合意に戻るのではなく、民主党が練り上げてきた《沖縄ビジョン》に戻ることを心より期待する。
【追記】辺野古への基地建設を許さない実行委員会 より5/28(金)緊急行動の呼びかけがあった。本記事コメント欄に詳しい内容あり。
(練金術師)
これに対し、仲井真知事は「大変遺憾。(辺野古移設は)極めて厳しい」と述べ、つづいて稲嶺進名護市長は「普天間飛行場の名護市辺野古への移設は到底受け入れられるものではない。断固反対する」とあらためて移設を強く拒否した。
これでは、基地強化案を“移設”という“迷惑施設のたらい回し的”発想で実現できるはずがないことを身をもって示したにすぎず、環境アセスを改めて行わないということは、ゲーツ国防長官の恫喝(09年10月)「普天間基地の移転先は辺野古しかない。日本は2006年に米側と合意したとおりにやってほしい。」の線に逆戻りしたことになる。
06年の合意(現行計画)は、普天間の海兵隊8000人をグアムへ移す替わりに名護市辺野古沿岸部を埋め立てて、固定翼チルトロター機MV-22オスプレイ(参照<1> <2>)が使用できる2本のV字形滑走路や、住宅密集地の普天間基地には置きえない弾薬庫(=辺野古弾薬貯蔵庫)、および原子力空母も接岸できる港湾施設等からなる海兵隊基地を辺野古に新設強化するのが実体で、“移設”とはほど遠いものだ。訓練の一部を県外に…というのも発着回数の増加等により騒音・墜落の危険性を増すだけで“負担軽減”になりえないことは明らか。
鳩山首相はそれらのことを分かっていて、アメリカ目線の暴走をするのだろうか?“抑止力”について学んでいるのなら、まず自らの暴走を抑える抑止力を発揮すべきだった。いまからでも遅くない。自公政権とブッシュ国防省の合意に戻るのではなく、民主党が練り上げてきた《沖縄ビジョン》に戻ることを心より期待する。
【追記】辺野古への基地建設を許さない実行委員会 より5/28(金)緊急行動の呼びかけがあった。本記事コメント欄に詳しい内容あり。
(練金術師)