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そして、いよいよシスティーナ礼拝堂である。最後の審判である。炎天下ではあったが現地ガイド氏の説明によってこの作品の見どころがよくわかった。入館すると割とみんなのガヤガヤとした話し声が聞こえるのであるが、やがて係員が「ノーキャメラ、ノーヴヴィデオ、スィーーーーーーーー」と囁く。文字では表わされきれないが「スィーーーーーーーー」というのは、日本語でいえば、口の前で人差指をたてて「しぃー!!」というのと同じ表現であるが、ここで発せられる「スィーーーーーーーー」という音は、良き父親であるイケメンのハリウッド俳優が我が子を静かに寝かしつけるようなゆっくりとした甘ったるい声で囁くのである。私なら、この音を耳元で囁かれよものなら、ものの3秒で夢の世界にイッてしまうかもしれない。そんな音である。
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そんな中でも我を忘れて思わずカメラで撮ろうとしてしまうヒトや、確信犯的にアイフォーンを腰辺りから上を向けて撮影する欧米人もいたりして、見つかろうものならけっこう厳しく注意されていた。でも、人々のざわめきというのは不思議なもので、先ほどのアナウンスから数分も経ってないのにすぐにザワワザワワとしはじめ「ノーキャメラ、ノーヴヴィデオ、スィーーーーーーーー」というアナウンスとともにまた納まるのである。
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システィーナ礼拝堂を見終えた我々は最後の晩餐のあたりで集合し、ガイド氏の導きの元、サン・ピエトロ大聖堂へ向かう。システィーナ礼拝堂は出口が2つあるらしく、もう一方の出口から出てしまうとサン・ピエトロ大聖堂へ至ることができず、出口に出てしまうらしいのである。恐ろしや。
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一瞬の間だけサン・ピエトロ広場を俯瞰する。できることなら、ここで一度立ち止まってゆっくりと俯瞰する時間が欲しかったのであるが、見どころ満載のツアーではそうは行かないのである。
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サン・ピエトロ大聖堂の中は、他の教会と違って太陽の光が降り注ぐ明るい建物であった。
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ミケランジェロのピエタ。もう石が石に見えない、ミケランジェロ・マジックである。
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サン・ピエトロ大聖堂内の感想はというと、何というかもう言葉にならないって感じ。この教会だけでなくこれまでツアーで回ったどの教会でも言えることであるが、遠くからやってきたキリスト教の信者であれば、見る者によっては、崇高な充実感などによって引き起こされると言われているスタンダール・シンドロームにかかっても仕方が無いような気もする。
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聖ロンジーノの像。彼が右手の持っている槍は生きているキリストの脇腹を突いたというロンギヌスの槍。
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一通り見終わってサン・ピエトロ寺院の外に出る。陽光が目に眩しい!!
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サン・ピエトロ広場の外周の列柱部分を一部改修していたり、広場の中には意味不明の柵があったりして落ち着かない感じ。
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何も知らない人が見ればきっと道化師の衣装におもうことだろう。有名なスイス衛兵で衣装はミケランジェロ作だとか・・・公に依頼されてよくこんなデザインの衣装を成果品として納めることができたなあとそっちの方が感心するよ。
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聖ペテロの像。サン・ピエトロだから聖ペテロ。当り前だが、キリスト教にゆかりのない我々は得てして忘れやすい事実である。
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サン・ピエトロ大聖堂を振り返る。まるで無人の建物のように見えたヒトは、建物の足元にウジャウジャいる人間の大きさを見ていただきた。よくこんなもん作るよなあという感動するしかないという大きさの建物である。
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サン・ピエトロ広場の外周を囲む列柱たち、そしてこれらの列柱は広場を中心に前後2列で重なっているのだが、前後の柱が一本に見える有名なポイントが
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このポイントである。広角レンズで無いとその状況は伝えられないので、ここではカットするとしよう。
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サンピエトロ広場を後にした我々は近所のピッツァリアに昼食を食べに向かうのであった。
つづく
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