まりっぺのお気楽読書

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イングランド王ヘンリー8世愛妾 メアリー

2009-07-31 00:29:11 | 王の寵姫・愛妾
妹に負けて…良かったのかも
メアリー・ブーリン


1499~1543/愛妾 1520~1525?

言わずと知れたヘンリー8世妃アン・ブーリン のお姉ちゃんでございます。
ふたりの母エリザべスもヘンリー8世の愛人だった時代があったようですが
姉メアリーも … どんな一家だい?

       

メアリーはヘンリー8世の妹メアリーがルイ12世に嫁ぐ直前に侍女になり
一緒にフランスへ渡りました。
ルイ12世が3ヶ月後に崩御し、秘密の結婚をした(王妃)メアリーは
イングランドに帰国しますが、メアリー(ブーリン)は父親が大使として
フランスにやって来ることになっていたのでそのまま残り
フランソワ1世の宮廷に出仕していました。

メアリーは美しく愛嬌があって…そして母親に似たのね。
フランスではいくつかの情事があったようで、フランソワ1世のお相手もしたらしいのね。
“ イングランドの牝馬 ” とか “ 誰とでもやってくれる偉大なる売春婦 ” なんて
言われていたみたいです … イングランドとフランスは仲悪かったから辛口ね

1520年侍従ウィリアム・キャリーと結婚するために帰国したメアリーは
たちまち式に列席したヘンリー8世の愛妾になってしまいました。
メアリーは愛妾として取沙汰されたくなかったのでこの関係は極秘にされました。

1522年、妹アンが帰国しヘンリー8世は興味を示します。
メアリーと別れようと考えたのはこの時で、姉妹両方と関係を持つと
神の怒りを受けるという恐れを覚えたかららしい…
1525年にはふたりの関係は終わりを告げていたようです。
アンは姉と違って思慮深く落ち着いていましたから愛妾はお断り!と拒否し続け
結婚の約束をとりつけてから身をまかせたということです。

1528年、夫のキャリーが亡くなるとアンはメアリーの長男ヘンリーの後見人になり
100ポンド(ぽっちり)の年金が与えられるようにヘンリーに仲介しました。

難行していたキャサリンとの離婚が成立しアンが晴れて王妃として戴冠した翌年の
1534年、メアリーはこっそり兵士のウィリアム・スタフォードと再婚しました。
なぜにこっそりかというと、王妃の姉妹が結婚するには身分が低すぎたからね。
案の定結婚がバレるとアンは怒り狂い、ブーリン家はメアリーを宮廷から閉め出しました。

メアリーが困窮した時にもブーリン家は誰も相談にのってくれませんでした。
アンはちょっと優しい気持ちをだしたらしく幾ばくかの金を与えましたが
宮廷を訪ねて来ることは許しませんでした。

アンとブーリン一家がロンドン塔に囚われた後、メアリーが会いに行ったという
記録は残っていません。
メアリーと夫はすでにエセックスで静かに暮らしていたし
ブーリン家は電光石火で処刑されてしまったから時間もありませんでしたけど
やはり冷たくされたことへの恨みもあったかもね。

夫とはお金の面で苦労はあったようですけど愛し合っていたということです。
いろいろな恋愛遍歴を経て手に入れた幸福のもと44歳で亡くなりました。

キャリーとの間に生まれたふたりの子供はヘンリー8世の子供だったらしく
娘キャサリンはエリザベス1世の寝室係になり、その娘レティスは女王の寵臣である
ロバート・ダドリーと(訳ありですけど)結婚しました。
また息子ヘンリーも女王によってガーター・ナイトに叙されています。

私は弟しかいないから分からないのですけど、他人より姉妹に恋人を奪われる方が
憎たらしいものかしら?
そんな妹に援助を仰がなきゃいけないというのも悔しいことですね。
一瞬でも栄華を極めたアンと愛はあっても倹しい生活を強いられたメアリー、
どちらが幸福だったのか … 意見の分かれるところです。

(参考文献 森譲氏『英国王室史話』 Wikipedia英語版)

これさえあれば、あなたも英国王室通
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2 コメント

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このメアリーの子孫 (マリアンヌ)
2010-01-14 23:09:44
このメアリーの子孫は有名人多数なんですよね?
あの故ダイアナ元妃、セーラ元妃など現代に繋がる有名人が・・・・・・。
まりっぺ様は映画「ブーリン家の姉妹」を勿論ご覧になられた事と思いますけれど、あのようにヘンリー8世に袖にされた事が、現代に繋がってくるなんて夢にも思わなかったでしょうね。
だから系図って面白いのです。
返信する
子孫 (まりっぺ)
2010-01-17 01:12:07
こんばんわ、マリアンヌさん。
ダイアナ妃もセーラ妃も、カミラさんも誰かしらの血を引いていますよね。
英国内の家柄重視で結婚するとどうしてもそうなっちゃいますよね?
でも誰かと繋がって複雑な方が作っている方としては面白いですけど…
返信する

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