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イングランド女王 ジェイン・グレイ

2008-11-02 09:08:00 | イングランド王妃・王女
9日間の王座に散った
ジェイン・グレイ


1538~1554/在位 1553 

ジェイン・グレイは、大英帝国の王室史において正式には王ではありません。

“9日女王” と言われ、悲劇的に語られるジェイン・グレイですが
決して暴挙だったわけではなく、ちゃんと手順を踏めば
メアリー1世に変わって女王になってもおかしくない人でした。
     

ジェイン・グレイはヘンリー7世の曾孫にあたります。
少年王エドワード6世が死に瀕しており、メアリーエリザベス
王位継承に黄色信号を灯している時、女王の座に座ることはあながち夢ではなかったのです。

ではなぜ、彼女は16歳で処刑されなくてはいけなかったんでしょう?

それはひとえに首謀者であるノーサンバランド公ジョン・ダドリーの
ずさんな計画によるものでした。
若きギルフォード・ダドリーとジェイン・グレイは
ノーサンバランド公の野心の犠牲者としか言いようがありません。哀れです

メアリー1世への王位継承に関しては、プロテスタント派の不安の声もあり
ちゃんとネゴシエイトしていれば、あるいはスムーズに事が運んだかもしれないのに
密かに少年王の勅状をとり、秘密裏に行動していた事から
反メアリー陣営にまで見放されてしまいます。
ジェイン・グレイ本人でさえ、即位の当日まで知らなかったと言われています。

しかしねぇ、王位継承がまだまだごたついていたこの時代、
少しでも巻き込まれる可能性があるなら、もうちょっと危機感を持たないとね

現にエリザベスは、反メアリー派がエリザベスの女王即位を望む中
強く強くメアリー支持を表明しています。(それでも何かと疑われちゃうんですからね)

ジェイン・グレイは当時最も学識がある女性として知れ渡っていたそうですが
私には操り人形のように見えます。
本当に思慮深いのだとしたら、急にジョン・ダドリーの息子であるギルフォードと
結婚させられたあたりから充分警戒しなきゃ

あまりにも有名な、ジェイン・グレイ処刑の模様です。

           

彼女は死に際してまったく動じる事無く臨んだそうです。
さすがにいざとなると震えたらしいけどね。

ジェイン・グレイは、“ カソリックに改宗したら無罪放免 ”という
メアリー1世にしては…と思われるほど寛大な条件を蹴って処刑を選んでいます。

異教徒の私にしてみれば、「同じキリスト教だからいいじゃないの 」と
言いたくなりますが、そうもいかなかったんでしょうね?

(参考文献 森譲氏『英国王室史話』 
      石井美樹子氏『イギリス・ルネサンスの女たち』)

これさえあれば、あなたも英国王室通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

    

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