la mia dolce vita

おべんきょう・ワイン・パン・お菓子・旅・・・などなど

2010 京都 山の紅葉(善法律寺)

2010-11-30 17:14:29 | kyoto (きょうと)

今回は京都市から足を延ばして八幡市へ。

八幡市駅から男山をケーブルで登り、日本三大八幡宮の一つである岩清水八幡宮にお参りする。

帰りは反対側の表参道・七曲がりを徒歩で降り、平安時代の名刀「子狐丸」を打ったとされる三条小鍛治宗近を祀る相槌神社(相槌とは、もともと剣を打つ際の一緒に槌を振るう相棒からきているとのこと)を通り、紅葉の名所として知られる善法律寺に詣でる。

律宗の寺で奈良唐招提寺の末寺であるこの善法律寺は、室町幕府の3代将軍義満の母、良子の実家であったことから室町幕府と関係が深く、庭園には良子が寄進したとされる紅葉の木が、今も美しい紅葉の景色を見せてくれる。

境内は無料で開放されているけれど、本堂の拝観は要予約の上志納。ただ本堂に安置されている本尊(八幡大菩薩)や不動明王、愛染明王なども、南北朝・鎌倉時代に造られた素晴らしいものなので、もし行かれる方はぜひ本堂内もご覧いただければと思う。

画像は本堂の丸窓から見える庭の紅葉。洛中の紅葉と比べて赤一色ではなく、黄色い紅葉とのコントラストが美しい。

さすがに山に近いせいか少し散りかけの紅葉だったけれど、それもまた趣きが感じられる、静かな山あいの紅葉。

2010 京都紅葉(金戒光明寺)

2010-11-29 16:12:53 | diario (にっき)
今月のJR東海「そうだ、京都行こう」のキャンペーンポスターにもなっているくろ谷の金戒光明寺。

開山・宗祖の法然上人の御影をまつり、豊臣・徳川と時代を経て受け継がれてきた建物に、この季節は真っ赤な紅葉が彩りを添える。

京都の町にありながら静かなくろ谷の地に建つ、心洗われる念仏道場の紅葉である。

神宮外苑の秋

2010-11-27 15:33:47 | diario (にっき)
今年は厳しい猛暑・残暑と続き、そこから急に気温が下がって寒くなり、あいだにあるはずの秋がない、と良く言われる。

けれどこの神宮外苑にあるイチョウ並木ではいつもの年と変わらず、黄色いイチョウの葉と銀杏の香りが、秋の深まりと冬が近づく足音を教えてくれる。

少し冷え込みが厳しくなってくるこの季節。黄色に色づく景色を見ながら、短い秋を十分に楽しんで過ごしたい。


トスカーナのカベルネ・フラン

2010-11-26 21:30:00 | diario (にっき)
今回、品種別クラスのテーマはカベルネ・フラン。

栽培されているフランス・ロワールやボルドーでも地味な存在で、「子孫」にあたるカベルネ・ソーヴィニヨンに比べると可哀想なぐらい存在感が薄い品種。

それでも、あの野菜のような青臭い香りが何となく好きで、ロワールのシノンやボルドーでも「カベフラ」比率の高いサンテミリオンの赤ワインなどを好んで飲んできた。

しかし今回のラインナップの半分は、そんな従来のカベルネ・フランのイメージを根底から覆すようなパワフルなトスカーナのワイン。

最近とても人気で値段も跳ね上がっているトスカーナ・ボリゲリ地区にあるマッキオーレや、同じトスカーナのカルミニャーノ地区にあるポッジョ・デ・コッリのワインなど、言われなければカベルネ・フラン主体で造られているワインとは思えないほどパワフルでモダンな雰囲気。

中でもやはりダントツなのが、あの「パレオ」ロッソ2005。よく熟したカベルネ・フランが使われているこのワインは、樽やバニラ、なめし革のようなカベルネ・ソーヴィニヨンの印象と、カベルネ・フランのスパイシーな香りと味わいが相まって、正にバランスの良い「旨口ワイン」に仕上がっている。

大好きなイタリアワインにまた珠玉の一本を見つけたので、近いうちにぜひまた買ってトスカーナの名物料理とでも合わせてみようと思う。

今年もノエル・ア・ラ・モード@新宿伊勢丹

2010-11-25 17:16:45 | diario (にっき)
先日プレイベントに参加したシャンパーニュの祭典「Noel a la mode」が新宿伊勢丹で始まった。

このところの景気の低迷で、価格帯が高めのシャンパーニュはかなり苦戦を強いられていると聞いていたので、果たしてどれほど人が入っているのかと思って行ってみると、予想に反してかなりの人だかりでとりあえずひと安心。

例年の通り、フランスから生産者も数多く訪れて売り場に立っているので、それぞれのシャンパーニュの特徴などを聞きながらテイスティングをさせていただく。

グラン・メゾンのものは、やはり使っている「原酒」が良いせいか香りが高く複雑味に富んでいるものが多いけれど、逆にRM(小規模生産者)のものは、造り手によってかなり味や香りに幅があるけれど、それぞれ個性があって新しい味わいを発見することができる、とどちらにも良いところがあり、何を選べばよいか選択が難しい・・・。

その中でも今年注目したメゾンは、ボーモン・デ・クレイエールとマイィ。

数百ものぶどう栽培農家が加盟する協同組合、ボーモン・デ・クレイエールでは、ぶどうから取れる「一番絞り」のキュヴェのみを使用し、クリアでコクのあるシャンパーニュを造っている。それでもグランメゾンのキュヴェに比べてかなりリーズナブルな値段で、クオリティーとコストパフォーマンスを求めることのできる数少ないメゾンのひとつ。

マイィはモンターニュ・ド・ランスに設立され、グラン・クリュのぶどうのみを使ってシャンパーニュを造るという徹底したこだわりのメゾン。出来上がったシャンパーニュも、フルーティーでミネラルやトーストの香りがしっかり感じられる、どちらかというとパワフルな印象。

どちらのメゾンもぜひ味わっていただきたいシャンパーニュである。

この他にもたくさんのメゾンが出店し、それぞれ自慢のシャンパーニュを試飲させていただけるので、お時間のある方はぜひ立ち寄っていただければと思う。

ちなみに会期は11月29日(月)まで。(最終日は午後6時で終了)

ゆっくり楽しみたい方は、ちょっと混んでいるけれど会場にプレミアム・シャンパーニュ・バーも併設されているので、こちらもぜひおすすめしたい。

ワインとチーズの相性研究セミナー(青カビチーズ)

2010-11-24 17:18:58 | formaggio (ちーず)

チーズプロフェッショナル協会のセミナーで青カビチーズとワインのマリアージュを学ぶ。

テイスティングした青カビチーズは5種類。どれも良い状態のものでそれぞれの味わいがよく出ている。

まず左上がゴルゴンゾーラ・ドルチェ。こちらはとても柔らかいため、バゲットに載せてサーブしていただく。食感は口どけが良くてなめらか。おだやかな味わいでミルキーさが際立つ。

右上がジュラ地方で造られるブルー・ド・ジェックス。断面に細かいパセリ状の青カビがあり、弾力性がありむっちりした組織。味わいは少しワラや干し草のような山のチーズの香りが感じられ、ほろほろっと口の中でくずれる心地の良い食感。

その次の少し茶色味を帯びた青カビチーズがイギリスのブルー・スティルトン。熟成の感じられるねっとりした組織。バターのような香りと余韻の長い、コクのある濃厚な味わいがあとを引く。

左下がスペインのケソ・デ・バルデオン。カエデの葉で巻いて熟成させるため、その風味と色合いがチーズに残っている。こちらもねっとりした組織でしっかりとパセリ状に青カビが入り、塩味とわずかな酸味が感じられる複雑で濃厚な味わい。

そして左がフランス最古の青カビチーズともいわれるロックフォール。羊乳を使っているため表面が白く、大きめの穴にしっかりと青カビが入っている。口に入れるとふんわりと柔らかい舌触りで、高めの脂肪分による口どけの良さも感じられる。

この5種類の青カビチーズに合わせたのが、カリフォルニアの白、チリの赤、そしてボルドーの甘口白ワイン。

カリフォルニアの白はケンダル・ジャクソン・シャルドネ・ヴィントナーズ・リザーヴ。オバマ大統領がお気に入りということで有名になっているシャルドネ100%のワインで、MLF(マロラクティック発酵)によるバターのような香りと樽熟成によるナッツやオークの香りが強く感じられる。

チリの赤はカリテラ・トリビュート・カベルネ・ソーヴィニヨン。チリ有数のワイナリー、ヴィーニャ・エラスリスが、カベルネ・ソーヴィニヨン89%にカルメネール、シラー、プティ・ヴェルドーなどを加えて造ったワイン。黒い果実の香り以外にも、ローストやバニラ、黒こしょうや甘草などさまざまな香りが加わり、それでいて決して濃厚ではなくさらりとした飲み口が心地よい赤で、重口のみではなく軽いマリアージュも楽しむことができそう。

甘口はボルドーのサント・クロワ・デュ・モン地区で作られるシャトー・グラン・ペイローのもの。貴腐ぶどうとなるセミヨン80%にソーヴィニヨン・ブラン20%を加えることにより、酸味と甘い香りプラス味わいのバランスがうまく取れるように造られている。シナモンやムスク、ハチミツの甘い香りが魅力的で味わいの余韻も長く、ソーテルヌにもひけを取らないボルドーの上質な甘口白ワイン。


この5種類の青カビチーズと3種類のワインを合わせたマリアージュで特に美味しかったのは次の2つの組み合わせ。

何といっても一番ぴったりくるのがロックフォールと甘口白(シャトー・グラン・ペイロー)。ふくよかなチーズの味わいが甘口ワインとの組み合わせで更に濃厚さと複雑さを持って口の中に広がる最高のマリアージュ。

それと少し以外ながらもなかなか美味しかったのが、ブルー・スティルトンとカリフォルニアの白(ケンデル・ジャクソン・シャルドネ・ヴィントナーズ・リザーヴ)。どちらも少しナッティーな味わいがあり、少しシャープながらも力強い組み合わせが心地よい味わいになる。

以上、少し久しぶりのマリアージュクラスで少し感覚を取り戻すのに時間がかかったけれど、最後にはとても楽しくマリアージュを楽しむことができて、セミナーを企画していただいたチーズプロフェッショナル協会に感謝!今月末には事務所もソムリエ協会と同じビルに移転するそうなので、これからもワインとの組み合わせを研究し楽しむセミナーをたくさん行っていただきたいと切に思うところである。

19種類のBeaujolais Nouveau

2010-11-18 20:16:42 | vino (わいん)

2010のBeaujolais Nouveauも本日解禁!ということで、今年もテイスティングに参加してきた。

今回のラインナップは19種類。自然派のフィリップ・パカレや、先日惜しくも亡くなられたマルセル・ラピエールの「遺作」ヌーヴォー、また画像の「箱入りヌーヴォー」など、いくつもの興味深い2010ワインをいただく。

今年は去年のものに比べてややクラシックな味わいで酸がきれいなものが多く、造り手によってもかなり味に違いが出ている、ということなので、どれが美味しいのかをかなり真剣にテイスティングをする。

どれもフレッシュさと果実味が良く出ていてさわやかな印象があり、良い味わいだったのだけれど、中でも美味しかったのが下記の5つ。

Beaujolais Villages Nouveau / Jean Marc Burgard
(力強さがあり果実味も濃縮された味わいがある。少しゆっくり飲んでみたいヌーヴォー。)

Beaujolais Nouveau / Marcel Lapierre
(さすがにあの自然派の巨匠、マルセル・ラピエールが造ったワイン。優しさの中にもしっかりしたストラクチャーがあり、余韻の味わいも十分に楽しめる上質なヌーヴォー。)

Beaujolais Villages Nouveau / Jean-Claude Lapalu
(自然派の造り手ながら、あまり「自然派くささ」が感じられず、なめらかでどちらかといえば濃厚なヌーヴォー。)

Beaujolais Villages Nouveau / Domaine Chatelus
(いちごや花の香りが漂う「可愛い」印象のヌーヴォー。女性が喜びそうな味わい。)

Beaujolais Villages "Premium Reserve" Nouveau / Taillevin
(箱入りで蝋キャップというタイユヴァンがおくる高級版ヌーヴォー。複雑味が心地よく、エレガントな「大人の雰囲気」が感じられる。)

他にもまだまだ美味しいヌーヴォーがいろいろあるので、ぜひお安いヌーヴォーばかりでなく、少し高くても「味わい深い」ヌーヴォーも選んでいただきたい。

24金メッキの留め金付きシャンパーニュ

2010-11-15 17:25:58 | vino (わいん)

今回のシャンパーニュ・クラスはアンリ・ジロー。

まずはカジュアルラインのエスプリ(ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%)、ブラン・ド・ブラン、エスプリ・ロゼ(ピノ・ノワール70%、シャルドネ22%にアイ村赤ワイン8% )と飲んで、そのあとプレステージのオマージュ・ア・フランソワ・エマール、フュ・ド・シェーヌとテイスティングをする。

エスプリのシリーズはどれもやわらかい口あたりで優しい雰囲気のシャンパーニュで、パーティーで最初に飲むのに良さそう。

創業者、フランソワ・エマールに捧げる、という名前のオマージュ・ア・フランソワ・エマールはアイ村のピノ・ノワール70%、シャルドネ30%というブレンドで、きめ細かな泡が印象的なエレガントなシャンパーニュ。こちらはぜひ軽めの食事などとゆっくり味わいたい。

そしてアンリ・ジローのトップ・キュヴェ、フュ・ド・シェーヌ2000のテイスティング。フュ・ド・シェーヌ(木樽)の名前の通り、樫の樽で1年熟成されたこのシャンパーニュは色も濃い黄金色で、香りもオークやナッツ、パン・グリエや熟した果実など複雑さが際立つ。

ただ何と言ってもフュ・ド・シェーヌを特徴づけるのはこの留め金。あの世界ソムリエコンクールでも、名だたるファイナリスト達が苦労して抜栓していたものと同じ形。24金メッキで出来ているこの留め金は昔使われていた古いタイプで、知らない人はどうやってあければいいのやら、と悩んでしまう。

正しいあけ方としては、ソムリエナイフで留め金を前へ押し出すように、あるいは少し捻るようにして外し、あとは普通にコルクを抜く、とのこと。

言われてしまえば簡単そうに聞こえるけれど、たぶんやってみるととても難しくて歯が立たないような気がするので、もう少し抜栓の修行を積んでから、また改めて飲んでみたい1本ということにしておこうと思う・・・。

プロヴァンス唯一の高級ワイン?

2010-11-12 17:16:51 | vino (わいん)

黒ぶどう品種の中でも、最も濃厚なものの一つに数えられるシラー(オーストラリアではシラーズ)種。

そのシラーのワインを地域ごとに比較する品種のクラス。

チリ、オーストラリア、そしてフランスがラングドック・ルーションとプロヴァンスというラインナップで飲んでいくけれど、やはり2004、2006、2009など新しいものは、真っ黒い色のニュアンスとぶどうを濃縮させたような濃厚さが先に立ってなかなかその奥の美味しさにまでは至らない。

そんな中でやはり圧巻だったのが、90年代前半の2種類を比較した、フランス・プロヴァンス地方のドメーヌ・ド・トレヴァロン/コトー・デクサン・プロヴァンス・レ・ボー。

シラーにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドして造ったこのワインは、プロヴァンスというワインにおいてはあまり評価されていなかった土地で、はじめてあのロバート・パーカーに高い評価を受け、「人生最大の発見!」と言わしめた逸品。

確かに高級なボルドーワインのようなタンニンと果実のバランスで、シラーという品種を明かされなければ決して自分では当てることのできないような上品な仕上がり。プロヴァンスで唯一の高級ワインと呼ばれているのもよくわかる。

ちなみにこのトレヴァロン。1993にはAOCに認定されていたのに1994にAOC法の改定がありAOCを名乗れなくなったため、1994のワインからはヴァン・ド・ペイとして売られている。

そんな貴重な1993と1994を味わい(残念ながら1993は多少ブショネ気味だったけれど)、ロバート・パーカーが美味しい!と絶賛している様子を思い浮かべると、ぜひまたジビエか何かの料理と一緒にゆっくり楽しんでみたくなる1本である。

"Noel a la mode" プレイベント@トゥール・ダルジャン

2010-11-09 02:52:44 | vino (わいん)

先週末には、毎年伊勢丹で行われるシャンパーニュの祭典「ノエル・アラ・モード」のプレイベントでトゥール・ダルジャンでのシャンパーニュ・ランチへ。

以前にも1度参加したこのイベント。プレステージ・シャンパーニュやRM(レコルタン・マニピュラン=小規模生産者による生産者元詰めのシャンパーニュ)など、さまざまなシャンパーニュを比較し、しかもフレンチレストランの料理とのマリアージュも楽しめるので、今年もシャンパーニュ・料理ともしっかりいただくつもりで出かける。

今回はちょっと趣向を変え、1つの料理ごとに合わせるシャンパーニュは全てブラインドでサーブされ銘柄は明かされない。シャンパーニュを味わい、料理と一緒に飲んでみて、さんざん悩んだあとようやくソムリエが銘柄を発表するという面白い企画。

ちなみに料理とシャンパーニュのラインナップはこのような感じ。

アミューズ・ブッシュ(グジェール/グリッシーニ) + ドゥーツ/ブリュット・クラシック エクストラ・エイジ NV
(ミネラルの香りを伴った清涼感が際立つドゥーツのシャンパーニュの中で、熟成期間が4年と長いために力強さと複雑味が加わった稀有なシャンパーニュ。パワフルでドライな味わいなので辛口シャンパーニュがお好きな方におすすめ。)

毛蟹とフヌイユのババロワ・アボガドのムース添え + ルイ・ロデレール/ブリュット・プルミエ NV
(泡立ちが穏やかでストラクチャーを感じる豊かな味わいのシャンパーニュ。ただ酸もしっかりしているので、ブイヨンや味わいのある魚貝・甲殻類などの料理との相性がよさそう。)

ブロッシェのクネル・オマール海老風味 + アンリオ/ブラン・ド・ブラン NV
(泡立ちがキメ細やかでコクとかすかなほろ苦さを感じる大人の味わい。干し草のような熟した香りも感じられ、NVとしてはとても良く出来たブラン・ド・ブラン。料理と一緒もいいけれど、リキュール代わりに食後にも飲んでみたくなるような、ある種の雰囲気を持ったシャンパーニュ。)

平目のヴァプール・ウニのソース添え + ドゥラモット・ブラン・ド・ブラン NV
(これまでのブラン・ド・ブランと違って、ミネラル感や磯の香りが強く感じられ、周りの泡立ちもかなり強い。しかし程よい酸や果実感もあり、バランスの良い上質な味わいが楽しめる。)

幼鴨のロースト + 二種類のシャンパーニュ(ローズ・ドゥ・ジャンヌ/ブラン・ド・ノワール NV)(マリー=ノエル・ルドリュ/ロゼ・ブリュット)
(画像にもあるトゥール・ダルジャンのスペシャリテ、鴨を使ったローストをブラン・ド・ノワールとロゼ・シャンパーニュと合わせるマリアージュ。ミネラルや草などRMのシャンパーニュらしい豊かな香りのローズ・ドゥ・ジャンヌのシャンパーニュは、ソースをつけずにいただく鴨の味と良く合い、しっかりしたチェリーやグロセイユの香りが強いロゼは甘口のソースをつけた鴨との相性がとても良い。)

ここで今日のスペシャルワイン。こちらもブラインドでサーブされ、非常に細やかな複雑味は感じるけれどいったいどこのメゾンのものかわからない。皆がじれてきたところでソムリエが種明かしをすると、実はこれは2002 ドン・ペリニヨン。しっかりした熟成感とさまざまな果実の香りのハーモニーは、やはりさすがドン・ペリニヨン、という感じでこのグランメゾンが誇るプレステージ・シャンパーニュに最敬礼!

そして、ヘーゼル・ナッツのモンブランとラム酒のアイスクリームに合わせたのが、RMシャンパーニュメゾン、エリック・シュレイバーが造るブラン・ド・ノワール・ドゥー NV
(ドサージュが50gという甘口ではあるけれど、決して甘みだけではなく、味わいの中に花の香りや果実、まったりした酸味も感じられてバランスが良い。)

今回、シャンパーニュのイベントということで初めて足を運んだ東京のトゥール・ダルジャン。何となく少し右肩下がりの貴族の哀愁のようなものを感じないではなかったけれど、天皇陛下が皇太子の頃に召し上がった鴨からずっと続いているという鴨のナンバリングから、サロンにかかったユトリロの絵画などの調度品に至るまで、ここまで守ってきた伝統の重みがあり、やはり敬意を払うべき老舗のフレンチレストランなのであろうと感じる。

シャンパーニュ、トゥール・ダルジャンのランチ、そしてそのあとサロンにおいていただいた数々のシャンパーニュ、と思う存分楽しませていただいたので、ぜひこれだけではなく、23日(祝)から始まる伊勢丹・新宿店の「ノエル・ア・ラ・モード」にも顔を出してみたいと思う。

京橋のブリヂストン美術館へ

2010-11-06 02:52:09 | arte (あーと)

文化の日に出かけたのは、「セーヌ川に沿って-印象派と日本人画家たちの旅」が行われているブリヂストン美術館。

今年はもう既にかなりの数の印象派の美術展を観に行ったのだけれど、今回はセーヌ川に沿ってフランスの風景を辿るという展示で、しかも日本人画家が描いた作品も数多く出品されるとあり、彼らがフランスでどんな風景画を描いたのか、フランスの画家の絵とはどう違うのか、そんなところを観たくて行ってみた。

館内に入ると、会場は5つに分かれていて、パリの南東に位置するセーヌ上流とロワン河畔を描いた絵画に始まり、パリを経由してアルジャンドゥイユなどセーヌ・エ・オワーズ県を通り、芸術家村と言われたジヴェルニーから大西洋へと到るノルマンディー地方までと、絵画を観ながらセーヌ川を旅している気分が味わえる。

特にロワン河畔の絵画には、今年訪れたモレ・シュール・ロワンを描いたものも数点あり、なんだか懐かしいような気分になる。

そして、黒田清輝や梅原龍三郎など日本人画家の風景画も、筆のタッチや描き方はフランスの画家とは明らかに違う気がしたけれど、それでも今から100年も前に彼らがフランスに渡り、印象派画家とキャンバスを並べてフランスの風景を描いていたかと思うと、それだけで感慨深い。

そして絵画鑑賞に疲れたら、美術館と同じ建物に入っているミュージアムカフェへ。

ゆっくりと美味しいチーズケーキとカフェオレで一息つき、もう一度絵画を観て回ると、また新たな視点で鑑賞することが出来て、2度楽しめる。

またこの美術館は常設の絵画や彫刻作品も素晴らしいので、こちらも見逃さずに観てきていただきたい。

芸術の秋にぴったりの、ゆったりした休日の過ごし方。

『ワイン愛好家のためのイタリアワイン大試飲会』

2010-11-04 17:03:30 | diario (にっき)
ワイン雑誌「ヴィノテーク」から案内が送られて来た時、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、キアンティ・クラッシコ、ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ、そしてスパークリングワインのコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ・スペリオーレから80以上の生産者が来日!とあり、いったいどれほどのワインが出品されるのかと楽しみにしていた試飲会。

その言葉に違わず、マンダリン・オリエンタルの会場には、数多くのイタリアの生産者、そしてインポーターとその関係者が集まり、我々イタリアワイン愛好家は2時間にわたり、きりっと辛口のプロセッコから濃厚な味わいのブルネッロまで、心ゆくまで珠玉のイタリアワインを楽しんだ。

とても美味しいワインが多かったのでいくつか紹介したいのだけれど、残念ながらまだインポーターが決まっていなかったり、日本のワインショップなどでは買うことのできないものもたくさんあるということなので、個々のワインの名前を挙げるのは控えることに。

ただ全体の印象としては、プロセッコのドライなタイプとキアンティ・クラシコで予想以上にクオリティーの高いものが多かった気がする。

当日、来日した生産者の一覧を挙げておくので、もしどこかで試す機会があればぜひ飲んでみていただきたいと思う。

* Brunello di Montalcino DOCG
Argiano / Belpoggio / Camigliano / Campogiovanni / Canalicchio di Sopra / Capanna / Capanne Ricci / Casanova di Neri / Casanuova delle Cerbaie / Castelgiocondo / Cold’Orcia / Donna Olga / Il Poggione / La Poderina / La Togata / Le Chiuse / Mocali / Pertimali Sassetti Livio / Pian delle Vigne / Pietroso / Pinino / Podere Le Ripi / Tenuta Greppone Mazzi

* Chianti Classico DOCG
Bibbiano / Borgo Salcetino / Casa Emma / Casa Sola / Casaloste / Castelli del Grevepesa / Castello di Ama / Castello di Cacchiano / Castello di Volpaia / Castello Vicchiomaggio / Fattoria Nittardi / Felsina / Isole e Olena / Livernano / Ormanni / Querciabella / Rocca di Castagnoli . San Sano . Capraia / Ruffino / San Fabiano Calcinaia / San Felice / Villa Calcinaia

* Vino Nobile di Montepulciano DOCG
Avignonesi / Boscarelli / Contucci / Dei / Fassati / Fattoria del Cerro / Gattavecchi / Il Conventino / Il Macchione / La Braccesca / La Ciarliana / Lodola Nuova / Poliziano / Salcheto / Tenuta di Gracciano della Seta / Vecchia Cantina / Villa S. Anna

* Conegliano Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG
Adami / Astoria / Bellenda / Bellussi / Bisol / Bortolin Angelo / Bortolomiol / Bortolotti / Col Vetoraz / Drusian / Le Colture / Le Contesse / Le Vigne di Alice / Masottina / Mionetto / Perlage / Sorelle Bronca / Terre di San Venanzio / Val d’Oca / Valdo / Vigne Doro / Villa Sandi