今回の旅はギリシャへ。
日数も短かったので、アテネのみに滞在し、市場巡りや食材探しに多くの時間を使った。
それでもやはり古代ギリシャ文明の遺跡は再訪したかったので、ホテルから近いアクロポリスへ。
このアクロポリスの中心、パルテノン神殿といえば、アテナイの守護神、アテナを祀る神聖な場所。
青空の下に建つパルテノン神殿は、今も世界中から訪れる観光客には人気のスポットである。
しかし、写真を撮ろうとしてみると分かるが、どうしても全景を入れて撮ることが出来ない。
中に大きなクレーンが入っていて、柱の修復のための足場も組まれ、遺跡というより工事現場のよう。
もちろん世界遺産である建物の修復には時間もお金もかかり、そうたやすく完成するわけはないのだけれど、
やはりこの国の経済状況を表しているのか、どうも着々と工事が進んでいるようにはみえない。
街を歩くと、これも景気後退の影響か、すでに閉店してしまった店もたくさん見受けられる。
古代には進んだ文明と考え方を持ち、世界をリードしていたこの国も、今は苦境にあえいでいるように見える。
ただ救われるのは、この国の人々が笑顔やゆとりを忘れていないこと。
人は優しく、食べ物は美味しく、そしてつつましいけれど楽しそうに日々をおくっているギリシャの人々。
今回もまた、外から見ていてはわからないこの国の本当の姿に触れることができて、行って良かったと思える旅だった。