la mia dolce vita

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チーズ講座(チーズの盛り付け)

2010-09-17 17:06:10 | diario (にっき)
チーズ講座も今回が最後のクラス。

これまではもっぱらチーズを食べることに注力してきたのに対して、今回はチーズをどう盛り付けるかの講義と実習。

講義では、五感(視覚/聴覚/触覚/臭覚/味覚)にどのように訴えるのかを考えることを学び、例えば小型のチーズを前に、大型のチーズを後ろに並べて立体的に盛り付ける方法や、チーズのタイプ別に盛り付けの際に気をつけることなど教えてもらう。

具体的には、白カビチーズは中身が柔らかいので大理石製のストッパーで中身の部分をおさえておく、青カビチーズは水分(ホエー=乳清)がにじみ出てこないようにキッチンペーパーなどで表面を拭く、柔らかいウォッシュチーズは容器ごと盛り付ける、ハードチーズで表面が光ったりぬめりが出たりしている場合は、ナイフをつかって表面を少しこそげ落としておく、などなど。

そしてもちろん、カットした状態でディスプレイする際にはゲストが食べやすい大きさにカットする、またブロックチーズ(固まりのまま)でディスプレイする場合には、中身までゲストから見えるように、チーズの切り口は正面に向ける、なども大切なポイントである。

ディスプレイはグループでの共同制作だったので画像は控えさせていただき、アップしたのは今日のチーズ&ワインのラインナップ。

まず右上からフレッシュチーズのフロマージュブラン。ヨーグルトのようにかなり柔らかいけれども、やはりコクはあって食べるとミルクの香りが口いっぱいに広がる。朝食にジャムなどを添えて食べてみたい。

その下が白かびチーズのブリー。今回のものはローヌ・アルプで造られたもので、通常のブリと比べるとかなり濃厚なブリー。甘みも感じられてちょっと不二家のミルキーを思わせるような味わい。バターのような感じもあるので、レーズンなどと合わせてパンにつけて食べてみてはいかがだろうか。

それから青カビチーズの一つ目がフルムダンベール。酸味が少なくこちらも非常にクリーミー。これもクルミなどの入った黒いパンに載せてぜひ食べてみたい。

真下にあるのが、もう一つの青カビチーズ、ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュ。こちらはかなりおだやかで少し複雑な味わいなので、ワインだけではなく日本酒などとも合わせてみたいチーズ。

左側の一番下がウォッシュチーズのマロワール。むっちりした組織のチーズで、塩味とアミノ酸のバランスがとれた旨口タイプ。このまま食べても十分においしいけれど、少し焼いてとろりとさせると更に美味しくなるとのこと。

その上がシェーヴルチーズのサントモール・ド・トゥーレーヌ。真ん中に藁を1本通し、表面には木炭の粉をまぶして造るこの山羊乳のチーズ。中身はびっちりと詰まった組織で口に入れるとむせるような食感があり、けれども山羊チーズ特有の香りはほとんどなく穏やかな味わいなので、シェーヴルチーズが苦手な方にもおすすめしたい。

最後の左上のハードチーズがグリュイエール・ド・サヴォワ。コクは強い感じだけれど味わいはおだやか。ミルクやナッツの香りが口の中に広がり、少しもそっとした食感がある。スティック状にカットしてスナックやおつまみにつまむのに最適のチーズ。

そして今日合わせたワインは、白が2000 ルイ・ラトゥール/ペルナン・ベルジュレス。黄色味の強い色合いで、柑橘系の香りとともに、レモンの皮のような苦味が少し感じられ、そのためシェーヴルチーズなどによく合うフレッシュな白。

赤は2002 ニコラ・ポテル/サヴィニー・レ・ボーヌ。ヴィンテージのせいか、既にかなりオレンジがかった色合いで熟成香も感じられる。それだけにこなれた落ち着いた味わいで、やはり濃厚なチーズ、今回のラインナップではブリーやフルムダンベールと相性が良かった。

さて、チーズ講座も今回ですべて終了。といっても、チーズもワインもここで終わり、ということはないので、これからも「食べて、飲んで」の修行の毎日が続く…のだろう。また珍しいチーズ、おいしい食べ方などを見つけたらここで紹介して行きたいと思う。