真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

奇妙な主張

2010年11月15日 | Weblog
中国の学者が沖縄の主権は中国に属すると叫び始めているという記事を少し前に読んだ。漁船激突事故に端を発する尖閣諸島問題だが、危ないのは尖閣諸島だけではない。中国は「沖縄も日本に不法占領されている」とまでいい出している。

9月19日、中国大手紙『環球時報』が、「沖縄は日本の領土ではないのだから、日本は釣魚島(尖閣諸島の中国名)について中国と対話する資格はない」、との論文を掲載した。筆者は、在日中国大使館勤務経験がある商務省の研究者、唐淳風氏である。

いわく、「中華琉球王国」(沖縄のこと)は一貫して中国の属国だった。明治政府が不法に侵略・占領したが、現在の日本には沖縄の主権はなく、米国から行政管理権が認められているだけで、しかも、「沖縄では住民の75%が日本からの独立を望んでいる」というのだ。

これについて、中国情勢に詳しい宮崎正弘氏は、「かつて琉球は中国だけでなく薩摩藩にも朝貢していたし、現在の沖縄に独立派はほぼ皆無。完全なでっちあげ」と一蹴し、その一方で、「中国は沖縄を独立させようとしているのです。そうして沖縄と安全保障条約を結び、自軍を駐屯させると。今までもチベット人やウイグル人の土地を、そのやり方で奪ってきましたから」と分析している。

声高に叫んで無理を通すのは中国の常套手段で、昨年12月には歴史研究者らがシンポジウムの席で「琉球処分にも沖縄返還にも国際法上の根拠はない」との主張を展開、中国社会科学院日本研究所の学者・呉懐中氏は「沖縄の主権は中国に属する」とまで断言している(新華社8月20日付)。

まだ一部の意見とはいえ、中国においては、こうした学者の発言は政府の意向を受けたものであることが多いことは明白である。なぜなら言論が統制されている国だからだ。それは、ノーベル平和賞に関する政府の動きを観たって分かる。
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