今年に入って、桜庭一樹を読んだりしてます。
赤朽葉家の伝説
そのなかでも、これは面白かった~
春ごろ読んだのですが、それから何回か繰り返して読み、表紙がまさに今日のような秋なので、今頃ですがレビューアップしてみます。
推理作家協会賞を受賞した作品。
「辺境の人」と呼ばれ、自殺者の死体などをこっそり始末してくれる、山に住む不思議な人たちが村に置きざりにした赤ん坊。
この子が若夫婦に引き取られ育つが、字が読めない。なのに未来が見えることがある。
それが不思議な運命から旧家赤朽葉家に輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。
未来視のできる祖母の万葉、もと暴走族で後に売れっ子漫画家になる母、そして語り手である「わたし」。
鳥取の旧家に生きる3代の女たちを歴史に織り交ぜて書き上げた不思議な歴史絵巻。
まるで大河ドラマのようで、すざましい造形です。
まずはいろとりどりの色彩の氾濫に心をうばわれます。
映画「下妻物語」や「アメリ」「エデンの彼方に」などの色彩を思い起こしつつ読みました。
まるで目の前で画像が展開しているような描写力。
登場人物たちの名前も面白い。万葉、泪、毛毬、孤独、瞳子、百夜・・・・
でもキャラクター自身たちはもっと個性的で面白いです。
出目金のみどりさんなんか、ハチクロのみどりさんといい勝負。(殴
サンカ、ノブセ、サンカイなどと民俗学的に呼ばれてきた「辺境の人」も不思議だし、ぶくぷく茶とかトコネン草とか本当に鳥取にあるのかしら?と思われる小道具も生きてます。
ひらがなで語られる擬音が劇画的だけれど、何気に気持ちいい。
「ぱらりらぱらりら」「かぽぉん」などなど。
何か音楽的なものを感じる乗りで、するすると読んでしまう。
題材は古臭いものなのに、すごく新しい手法で見せられたな~と思います。
今までにない創作で、著者の力を感じる。
最後まで一気に読んでしまいました。
日本の、少し前から現代にかかる話なのに、現実離れした世界で、本を広げるたびに別世界へトリップでき、まさにファンタジー系読書の醍醐味を味わえました。
赤朽葉家の伝説
そのなかでも、これは面白かった~
春ごろ読んだのですが、それから何回か繰り返して読み、表紙がまさに今日のような秋なので、今頃ですがレビューアップしてみます。
推理作家協会賞を受賞した作品。
「辺境の人」と呼ばれ、自殺者の死体などをこっそり始末してくれる、山に住む不思議な人たちが村に置きざりにした赤ん坊。
この子が若夫婦に引き取られ育つが、字が読めない。なのに未来が見えることがある。
それが不思議な運命から旧家赤朽葉家に輿入れし、赤朽葉家の「千里眼奥様」と呼ばれることになる。
未来視のできる祖母の万葉、もと暴走族で後に売れっ子漫画家になる母、そして語り手である「わたし」。
鳥取の旧家に生きる3代の女たちを歴史に織り交ぜて書き上げた不思議な歴史絵巻。
まるで大河ドラマのようで、すざましい造形です。
まずはいろとりどりの色彩の氾濫に心をうばわれます。
映画「下妻物語」や「アメリ」「エデンの彼方に」などの色彩を思い起こしつつ読みました。
まるで目の前で画像が展開しているような描写力。
登場人物たちの名前も面白い。万葉、泪、毛毬、孤独、瞳子、百夜・・・・
でもキャラクター自身たちはもっと個性的で面白いです。
出目金のみどりさんなんか、ハチクロのみどりさんといい勝負。(殴
サンカ、ノブセ、サンカイなどと民俗学的に呼ばれてきた「辺境の人」も不思議だし、ぶくぷく茶とかトコネン草とか本当に鳥取にあるのかしら?と思われる小道具も生きてます。
ひらがなで語られる擬音が劇画的だけれど、何気に気持ちいい。
「ぱらりらぱらりら」「かぽぉん」などなど。
何か音楽的なものを感じる乗りで、するすると読んでしまう。
題材は古臭いものなのに、すごく新しい手法で見せられたな~と思います。
今までにない創作で、著者の力を感じる。
最後まで一気に読んでしまいました。
日本の、少し前から現代にかかる話なのに、現実離れした世界で、本を広げるたびに別世界へトリップでき、まさにファンタジー系読書の醍醐味を味わえました。
なんか、おもしろそうですね~。わくわく。
>まるで目の前で画像が展開しているような描写力。
というのが気になります。
今、なかなか本が読めないので(同じ本がずーっと手もとに・・・)、時間がとれるようになったら読みたいです。
早くどっぷり本の世界に浸りたい~
お忙しいのですね~
どうぞお体をお大事に。
桜庭さんは最近読み始めたのですが、ものすごい活字中毒な人で、「読書日記」なんかもおもしろいです。
最初男性かとおもっていましたが、「ブックレビュー」を見ていたら出演していて、女の人でした!
実は大人の小説(笑)よりファンタジー系が好きですが、基本は何でも読みますので。
最近はなかなか大人の小説の知らない人に手を出す事が無くて(私嵌りやすいので読み出したら終わるまで一気に読んでしまうのです)簡単に読んだりやめたり出来る軽い本が多いのでたまには良いかも知れませんね。。。
色鮮やかな描写と聞いてしまったら読んでみないとと思ってしまいます
>実は大人の小説(笑)よりファンタジー系が好きですが、基本は何でも読みますので。
この小説、ちょっとファンタジーっぽい要素もあるんですよ。
でもどちらかというとミステリかなあ?
なんかジャンルの分類がし辛いような、不思議なテイストがあります。
結構ボリュームがある本ですけれど、女性3代に渡ってなので、その辺で区切りながら読んでもいいかもしれません。問題は持ち歩きながら読むには重いということですか。
私もかなり気に入りました!!
一気に読めてしまう本って最近なかなか無かったので久々に読書で寝る時間を忘れました。
>やっとこの本を読むことが出来ました。
私もかなり気に入りました!!
読まれたのですね~
わざわざご報告に来てくださって嬉しいです♪
それに気に入られたなんてもっとうれしい!
ありがとうございます。
>一気に読めてしまう本って最近なかなか無かったので久々に読書で寝る時間を忘れました。
次が気になってどんどん読めるって、読書の醍醐味ですよね!