事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ディボース・ショウ(’03 アメリカ)

2008-02-06 | 洋画

Intolerablecruelty 監督:ジョエル・コーエン
出演:ジョージ・クルーニー/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ

セレブの結婚と離婚がお盛んなロサンゼルス。マイルズ・マッシー(ジョージ・クルーニー)は、この街一番の離婚訴訟専門の弁護士。妻の浮気が原因で離婚を申し立てたTVプロデューサーは、妻の弁護を務めたマイルズの計略に嵌まり、全財産を没収されてしまう。そんな辣腕のマイルズを頼り、美貌の妻・マリリン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)に離婚を迫られた不動産王が駆け込んで来る。浮気現場をビデオに撮られ、不利な状況のレックス陣営。だがマイルズはマリリンをディナーに誘い、彼女の弱みを探り出してゆく……。

 コーエン兄弟の映画はいつも変。どこか変。当たりはずれも大きい。大傑作「ファーゴ」や「ブラッド・シンプル」があるかと思えば、登場人物だけでなく観客にすら悪夢のような時間しか与えない(笑)「未来は今」のような駄作もある。でもとりあえず新作が出たら気になって観てしまう。初日に映画館に駆けつけるなんて何年ぶりだろう。

 今回は当たりの方。初老のテレビプロデューサーがサイモン&ガーファンクルの「ボクサー」を歌いながら始まるオープニングから、もうのりのりである。ストーリーはひたすらアメリカ。離婚、そして訴訟先進国であるが故に、結婚前に(!)財産分与の契約を結ぶ、いわゆるプリナップが物語のキーになっている。そして主役の二人に、独身主義者クルーニー+マイケル・ダグラスとの間で本当にプリナップを結んでいるゼタ=ジョーンズを選ぶセンス。皮肉といえばこれほどの皮肉もない。実はわたしはゼタ=ジョーンズのルックスってちょっと田舎臭い気がして苦手なのだけれど(セックス中毒を広言するマイケルと結婚するって、勇気がいると思う)、今回はゴージャスな美女役がはまってます。

 いかにもしゃれた結末、ひねくれたセリフの連続、美男美女のラブストーリーではあるもののその二人が結構歳をとっている(笑)ということで、日本でうける要素はカケラもない。初日なのに観客は10人ぐらいしかいないし、打ち切りは近そうだから急がないと。こんな大人のコメディがヒットしてくれると助かるんだが、コーエン兄弟の映画が全国公開されているだけでもありがたいと言っておこうか。お薦め。

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「グッバイ、レーニン」GOOD BYE, LENIN!

2008-02-06 | 洋画

Good_bye_lenin (’03 ドイツ) ヴォルガング・ベッカー監督

アレックスの母、クリスティアーネは、夫が西側へ亡命して以来、祖国・東ドイツに忠誠心を抱いている。建国40周年を祝う夜、クリスティアーネは、アレックスがデモに参加している姿を見て心臓発作を起こし、昏睡に陥ってしまう。意識が戻らないまま、ベルリンの壁は崩壊、東西ドイツは統一される。8ヵ月後、奇跡的に目を覚ました母に再びショックを与えないため、アレックスはクリスティアーネの周囲を統一前の状態に戻し、世の中が何も変わらないふりをしようとするが…

ある状況を強引に設定してしまったために、その維持のために奔走しなければならない主人公。これは、コメディにおける典型のひとつ。しかしこの映画の強力さは、ベルリンの壁の崩壊を「無かったことにする」というその突拍子もないスケールにある。

あれから十数年、今となっては歴史の必然に見えるあの事件も、東ドイツ側にとってはやはり苦さも含んだ出来事であることがわかる。同じ街なのに、分断された40年の間にアクセントまで違ってしまった東西両ベルリンの軋轢と社会主義の敗北は、この、ドイツにおける観客動員の記録をつくった一種のホームドラマによって大過去に決定づけられた。母親の眼前でレーニン像がヘリコプターで運び去られるシーンは、さまざまな意味で名場面だと震えがくるほどだった。

 しかしこの作品のもうひとつの取り柄は、東ベルリンの住人が「こんな形の統一だったらよかったのに」と願うファンタジーを母親に提供し続ける息子の健気さが、自国に不利な情報を隠蔽する社会主義国(に限らないが)にシンクロしてみえてくる仕掛けにある。

実は息子の努力にもかかわらず、母親はうっすらと感づいているというホロリとさせるエンディングと、犯罪的に可愛いヒロインも含め、いい映画だと自信を持っていえる。

200617_167739_1_024画像はそのヒロインのチュルパン・ハマートヴァ。どうしてロシア人ってこんなにかわいいのだっ!(若いうちはっ!)

 

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目撃者 ~ 第9発見者/不倫篇Ⅱ

2008-02-06 | 読者レス特集

前号繰越。不倫篇のPARTⅠはこちら。Hopetodie

Mail01b 忘年会の翌日、校長室に呼び出して指導を入れていた養護教諭の先生、いました、そう言えば。ま、誤解を招く方もどうかと思うけど指導する方もどんなもんかと思っていたら、教諭♂(呼び出された方)が逆ギレ(ま、濡れ衣だろうし)しそうになって、あわてて目で助けを求められました、私。席も関係?も近かったからね。
そんなことはないってわかるけど、相手は未婚のお嬢さんなんだし、損な噂をたてられないよう年上の♂が気配りしなくちゃだめだよ、となだめてなんとかその場は収まったけど。
これさ-、でも♀の方はかつて同僚の不倫現場を押さえるために車であとをつけちゃった人だし、どんなもんよ、と思うわけ。事実はともかくそこまでする?

……いやーこれは(笑)。現場をおさえるためにあとをつける?校長室に呼び出して指導?すごいな、どっちも。

学校に不倫が多いのは、
・世間と隔絶した村社会をつくっているために、要するに非常に矮小な恋愛ごっこしかできないこと。

・あるいは、妙にプライドが高く、自分中心の恋愛に走る結果、倫理などというものを気にする余裕意志もないこと。

・単に、ホステスさんたちが言うように「警察」と「医者」と「学校の先生」ほど相手にしていて嫌な客はないことから、他の業界に相手にされていない。

……こんな考察はもちろん全部はずれている。不倫に関して「学校という世界では……」なーんて考えることの方がおかしい。他人の女房だろうが亭主だろうが、エッチしたいという欲望を抑えることができるかどうかは個人の問題だろう。特定の業界においてそのハードルが高いか低いかの差はあるけれど、わたしとしては「要するに我慢できなかったってことだろ?」と吐き捨てるだけだ。

 他山の石にしようとは思うが、呼びつけて説教しようなどとはつゆ思わない。そのお節介こそ、この業界の偏狭さを象徴している。やりたきゃ、やりゃいいじゃんか。むしろ、善意のモラリストの方が、オレは怖いなあ。

画像は「死への祈り」ローレンス・ブロック
 マット・スカダーもの。一応密室殺人なのだが、探偵も警察もそんなことにまったく拘泥しないという、なんと言うか余裕の一冊ってとこですか。

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目撃者 ~ 第8発見者/人生のゴールデンウィーク

2008-02-06 | 読者レス特集

前号繰越Chikakoaoyama01

ちなみに、わたしは新採校が鶴岡の西郷地区、その次が遊佐町。これは庄内地方ではもうモーテルに入っちゃ行けないってことか、と絶望的になりましたっ!

……他人の目撃情報で笑っている場合ではなかった。先日のこの部分にこんなレスが……

Mail04b 思い出した!
そーでしたね。
湯野浜方面に彼女とドライブに行くところを目撃されて「エッチばっかり目的じゃないでしょうね!」って釘をさされてたね……昔むかし。
実は……わたしも、その当時見ました。十里塚の道路を走ってましたね。
だいじょうぶ。奥さんでした。

……やられた。見つかったのが後に結婚する女性とだったからよかった、と安堵。実は当時「人生のゴールデンウィーク」と自ら名付けるほど(以下大幅に略)

 教員の場合、初任者の研修のなかで「複数の異性と同時に交際するなどという、公務員にあるまじき行為は厳に慎むこと」なんて指導があるらしい。でも同時に公務員は“全体への奉仕者”だし(笑)。

 とりあえず若い諸君にアドバイスをしておくと、田舎ではこのように、どんなに隠れていようとも「ぜーったいに見つかってしまうものなんだ」ということです。

画像は、あの人はいまどこに青山知可子。ひたすらきれいだと思うんだが。なぜ彼女の画像かってのは説明できません(きっぱり)。

次号は不倫篇Ⅱ。

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