事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

新幹線タッグ・オブ・ウォー 1戦目

2007-11-16 | 社会・経済

Tsubasa_winter  経過はこうだ。山形新幹線が新庄まで延伸された時点で、酒田までどう新幹線を引っぱるか、という長年の論議は

1.羽越本線に上越新幹線を鶴岡経由で延伸させる案
2.陸羽西線を高速化させ、山形新幹線を新庄経由で到達させる案

この二つがほぼ同レベルで並列した。
 山形県も酒田・鶴岡両市も、どちらの案を優先させるかは明言せず、とりあえず両案とも請願してきたわけだが、01年に高橋知事が「陸羽西線高速化の方が」と議会で発言し、その後阿部寿一酒田市長が「その方がコストが安く、早期に実現できると考える」と市議会で知事案に賛同する発言をしたあたりから議論は“発火”した。
 鶴岡市、および反阿部を標榜する酒田の勢力が「不用意な発言だ」と猛然と抗議に出たのである。阿部酒田市長を巡る動きは風雲急を告げているが、そっちは同級生としてそのうち特集するとして、問題は鶴岡。

 鶴岡市民である佐藤賢一が、例の山形新聞のコラムで、その新幹線問題を論じている。

「もしも山形新幹線が、『コストが安い』という理由で仙台~山形間を高速化させるだけの結果になっていたら、山形県人はそれで納得したろうか」

「新庄経由で山形新幹線が酒田に到達するとしたら、それは酒田が新庄よりも“以遠の土地”になることを認めたことになろう。」

「知事発言は、内陸の人間の庄内軽視が露骨にあらわれたもの」

……新庄経由が確定すれば、文字どおり孤島化する鶴岡市民の発言であることを差し引いても、“こんなことなら、廃藩置県前に戻り、いっそ新潟に編入されてしまえばいい”と結ぶぐらい、佐藤の、そして鶴岡市民の怒りは高じている。

E3_2  さてこいつは難しい話。費用対効果と実現の可能性を考えれば、どうやら陸羽西線の高速化の方にアドバンテージはありそうだが、庄内の人間として「東京に出る」とはすなわち「羽越本線を使う」ことなのが、内陸の人間にはいまもって感得できないのか、と少し哀しい。部長時代、義務教育費国庫負担の中央動員をセッティングするとき、庄内が新潟経由であることに内陸のみんなが考えも及ばないことに驚き、呆然とした。そんなもんかなあ。

……明日に続きます。トップ画像は鉄っちゃん大喜びの400系だっ。

コメント
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