猫柳十一弦シリーズ(北山武邦)

 

『シリーズ』と言っても2巻,なんかもったいないような気がする。

探偵が社会的地位として認識されている世界。その探偵助手を養成する大学があった。
大東亜帝国大学探偵助手学部。
大学2年のクンクンとマモルは,知名度ゼロ,少女のような風貌の猫柳十一弦ゼミに入ることになる。
猫柳の信条は,事件を未然に防ぐこと,被害者を出さないこと。
普通の探偵のように,事件を解決することではなかった。
我が身を省みず事件を防ごうとする猫柳探偵,そしてゼミ生二人は・・・

2巻とも伏線の張り方やトリック解決はなかなか。最後まで一気に読めるし,後味は爽やか。
やはり2巻だけではもったいない。モチーフはいいのに。

少なくとも,猫柳十一弦最初の事件,「名探偵」の称号を得ることとなった事件,「十一弦」の名前の由来となった事件はやってもらいたい。
更には,ゼミ生二人は2年生なので,3年生になって,クンクンが解決の鍵を握ることとなる事件,マモルが偶然に偶然を重ねて解決の鍵となる事件。
そしてそして,4年の最後,マモルの結婚式に絡む事件,クンクンが猫柳と共に歩むことになる事件と,まだまだいける。

本当の意味でのシリーズ化を望む
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