マチンガのノート

読書、映画の感想など  

その道の向こうに 監督 リア・ノイゲバウアー 出演 ジェニファー・ローレンス ブライアン・タイリー・ヘンリー 感想

2022-11-25 21:30:21 | 日記

以前に「ウインターズ・ボーン」などに主演した、ジェニファー・ローレンスさんの主演作で、

アフガンからの帰還兵を演じています。製作は「ムーンライト」などのA24です。

ブライアン・タイリー・ヘンリーさんといえば、「ブレット・トレイン」で機関車トーマスについて

熱く語る殺し屋役で出ていました。

原題の「Causeway」は「土手道」などの意味です。

【あらすじ】

アフガンに派兵されたリンジー(ジェニファー・ローレンス)は、敵の待ち伏せ攻撃で頭部などを負傷し、

帰国後しばらくはほとんど動くことも出来無いのでした。

その後、様々な薬を服用しながら、少しずつ日常的なことはできるように回復してきて、

実家に帰り、プール掃除の仕事を始めます。彼女は軍に復帰することを望んでいて、

ランニングなども始めるのでした。

そして故障した家の車の修理のことで知り合った自動車修理工のジェームズ(ブライアン・タイリー・ヘンリー)

と様々なことを話す関係になるのでした。

出典:Apple TV+

【感想】

リンジーが負傷した際のことなどは、本人が語るのみで映像では出てきません。

ジェームズも以前の車の事故で障害を負っていますが、彼もその際のことについては

口が重くなるので、二人の関係が深まるにつれて色々と分かってくる展開でした。

この映画の場合、リンジーの性的嗜好が同性に向く設定なので、独特の難しいことになります。

物語が進むにつれ、リンジーに関することなどが少しずつ明らかになってくる映画です。

一部、字幕が不自然でしたが、「トラウマ」がもともと外傷を意味する単語で

その後、「PTSD」が心的外傷後ストレス障害として知られるようになったので、

訳者には、トラウマ=心的外傷を意味するものと言う思い込みがあったのでしょうか?

プールや車が様々なものの比喩として使われている映画でした。

これまでのA24の映画が好きな人にオススメの映画です。

Causeway — Official Trailer | Apple TV+

 


F-35の製造ライン

2022-11-22 23:05:33 | 日記

 

F-35 costs have been declining. That’s about to change.

F-35 costs have been declining. That’s about to change.

The lower quantity of purchased fighters, the pandemic and the addition of more capabilities will cause the price of an F-35 to rise in the coming lots.

Marine Corps Times

 

1.6キロの長さのある工場内で1700人が作業し、出来たものはテストパイロットが1日に4~5機を

飛ばしてチェックするそうです。

 


暴力の世代を超えた連鎖について

2022-11-20 00:43:24 | 日記

うちの母親は戦前からの商社の韓国支店長の娘で、大きな屋敷に住んでいて、

姉には教員が来て教えていたとのことだ。

父親とお見合いで結婚したが、父方の祖父はアルコール依存で、暴れたりする人で、

ウチの父親はその長男で、小さい頃からベッタリとアレコレさせられていたらしく、

祖父の言いなりに何かをする以外の部分が無く、常識も知らず何をしだすのか

予測不能な人だった。祖母も祖父が怖く、父親を守れなかったため、

父親は誰かに守られる経験がなかったことで、自分や常識を持つことが出来なかったのだろう。

さらに祖父に防衛大学に行かされ、そこは教官に服従するのが当然なところなので、

普通の大学生のように自分で考えるというのも育たなかったのだろう。

 

母親は途中からその祖父と同居することになったので、常識的な考えも通用せず、

何を言っても通じないため、常識的なところが崩れていったのだろう。

そのためこちらに向け、よくわからないことで暴力を振るうようになったのだろう。

韓国にいるときに、父親の部下などの関係者が下の立場の社員や使用人や韓国人に

映画「兵隊やくざ」で描かれていたような激しい往復ビンタなどを振るっていたのを見ていたので、

こちらに何かで怒りを感じると、同じようにしたのだろう。

暴力の世代間連鎖というものを考えさせる一例である。

 

映画『兵隊やくざ』の感想・レビュー[926件] | Filmarks

レビュー数:926件 / 平均スコア:★★★★3.8点

 

 

 

 

 


ザ・マスター 監督 ポール・トーマス・アンダーソン 出演 ホアキン・フェニックス フィリップ・シーモア・ホフマン エイミー・アダムス 感想 ネタバレ

2022-11-16 22:40:35 | 日記

第二次大戦から戻ってきたアルコールに依存気味の男性と、自称治療者の

男のグループとの話です。

【あらすじ】

太平洋戦線で水兵をしていたフレディ(ホアキン・フェニックス)は、復員後は

どこでも何かと上手くやって行けずにアルコールに依存気味の生活を送っていました。

そして偶然に自称治療者のドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)たちの乗っている

船に潜り込み、そのまま彼らと行動するようになるのでした。

【感想】

’50年頃を舞台にした映画ですが、その当時だと夫や親のDVなどで具合が悪くなっていたり、

戦争体験などで様々な症状がある人がいても、何が原因で自分が色々と具合が悪いなどが

解らない場合が多かったでしょうから、この映画のような胡散臭い自称治療者のところに

行くひとがかなりいたのだろうと思います。

依存症治療に詳しい松本俊彦さんは、依存症には「アディクションよりコネクションを」と

書いていましたが、当時はどこに繋がればいいのかもわからない場合がほとんどだったのでしょう。

昔も今も、社会的にスティグマ性のあるものを抱えた人のほうが、公的支援から遠ざかるケースが

多いのかもしれません。

 

シリーズ この先生に会いたい!! 松本 俊彦氏に聞く 依存症に潜む苦痛と向き合う(松本俊彦,古賀公基) | | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院

 

物語自体には大きな展開はありませんが、主演二人の演技で最後まで引っ張られました。

それにしてもエイミー・アダムスさんは「メッセージ」で科学者役をしたり

「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」で薬物依存の母親役をしたり、

本作ではカルトの主催者の妻の役をしたりと、何かと器用に演じるのに

感心しました。