宝探しではなく格差の映画
タイトルの「ブラック・シー」とは黒海のことです。2014年の作品なので、
クリミアがロシアに併合された頃の公開です。
【あらすじ】
15年間英海軍にいた後、11年間海洋サルベージの仕事をしていたロビンソン(ジュード・ロウ)
ですが、突然解雇され、次の仕事も見つかりません。
他の海軍時代の仲間もあまり仕事がなく貧しい暮らしをしているのでした。
ある時、ロビンソンは海洋サルベージ会社時代の仲間から、第二次大戦の頃に金塊を積み、
黒海に沈んだドイツ軍の潜水艦のことを聞かされるのでした。
【感想】
黒海の海底の金塊を引き上げようとしますが、海上にはロシア軍も居るので
当然困難なことになりますが、かなり無理をして粘る展開でした。
やはりイギリスの代々にわたり固定化された社会階級や、ずっと続いている様々な格差や緊縮財政
などが背景として大きいのでしょう。
そのあたりは明示的には描かれていないので、なぜあそこまで主人公が危険を犯して
無理をするのかがわかりにくそうに思いました。
少し前に前首相の政策案でイギリスの長期金利が上昇しましたが、これからの
イギリスは財政を組むのが難しくなるのでしょう。
EU離脱で外国人労働者が来にくくなり、さらにコロナ禍やウクライナ戦争の影響で
物価上昇がかなり大きいようなので、これからのイギリス社会は何かと大変になるのだろうと
思います。
映画『ブラック・シー』予告編