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マチンガのノート

読書、映画の感想など  

自閉症 虚ろな砦 :ブルーノ・ベッテルハイム

2018-08-14 11:09:28 | 日記

本書では自閉症児がモノを一列に並べるというのが症例として挙げられていて、
その後の自閉症に関する研究でもそのようなことが取り上げられていることは多い。
このような行動に関しては、自らの内的運動感覚、位置感覚、触覚などと
明確な視覚をカップリングさせて、自己とそれ以外の境界を作ろうとする行動だろう。
当時は河本英夫氏のように、オートポイエシースのカップリングということを
知る人が居なかったので、明確な視覚とその他の明確には記述しにくい内的運動感覚や
触覚などをカップリングさせてその人が自他の境界を作り上げてゆく、
というのが解らず、治療者からも、自閉症児がモノを一列に並べていっている、
という風にしか見えなかったのだろう。