みっく・じゃがの「ひとりごと日記」

日々思うこと、考えること、時には写真も

『教材62 ラヌー織りのサンプル』の完成

2016-03-12 10:22:35 | 日記

      いよいよ、最終の教材62が完成しました。

      ≪ラヌー織り≫という技法で、これはノルウェーのお店でも見ました。

      日本では”たたみ織り”ともいわれています。

      なぜかというと 1色を出すのに4段、もしくは5段織らないと出ない、という手間のかかる技法で、

      そのため、裏を返すと、まるで”たたみ”のようになっているからだと思います。

      今回は作品ではなく、サンプルとして様々な模様を織っていただくので 6枚に分けました。

      一挙にどうぞ!

             (拡大はこちらで)

      さまざまな模様ですが、

      左上は 上から『サンタクロース』、『シンガー』、『女の子』

      中は 上から『猫』、『犬』、『赤い花』、『ピンクの花』

      下は多色使いの模様各種3点

 

      右は単色の模様、上から2模様、中は4模様、下は5模様

 

      当然のことですが単色の模様が一番簡単ですので、右列の下から始めていきます。

      これは4枚綜絖で織ったものです。

 

      3点終わってから 左列下の模様を多色で織って、多色織りを身につけます。

      左列中で動物や花を表すわけですから、細やかに色を変えて織ることを身につけます。

      左列上では女の子、シンガー、サンタクロースなどと人の形を織ります。

      これができるようになると、応用もできるようになるはずです。

      多色になので5枚綜絖で織りました。

 

     ※ 綜絖(そうこう)というのは、糸をかけるもので、単に平織にする場合は、2枚、

       つまり 糸を〈手前〉と〈向こう側〉にできればよいのです。

       これを2重杼(にちょうひ)と言います。

       3枚綜絖、4枚綜絖、5枚綜絖というのは糸をかける装置が3枚、4枚、5枚使うのです。

       解りずらいかもしれませんが、平坦な織りの平織は2枚で(実際には1枚でひっくり返すだけ)済み、

       多綜絖は綾織など、さまざまな模様織りができます、いうことです。

 

      さて、最初に書きましたが、”たたみ織り”と言われる所以をご紹介しましょう。

 

               (拡大はこちらで)

      これは裏を返したものです。

      どうですか?、まるで畳表のようにポコポコになっているでしょう?

      4段、もしくは5段織らなければ1色出ない ということで、裏はこんなに分厚いのです。

      この分厚さは袋物に装丁するときに芯地が要りません。

      便利ですが、ミシンが使えなくて、手で針を使って作ります。そこが大変!

 

      このサンプルを作るために、私は4枚綜絖と5枚綜絖で織りましたが、

      教室では平織機を使っていますので、つまり二重杼(にちょうひ)になるので、

      それ用に織り図を作成しなければなりません。

      これまた 大変 手のかかる作業でございます。

      ですが、しっかり、製図用紙に書き込みながら織ってきましたので、それを形にするまでです。

      もっとも古手のベテランの生徒さんは、この教材で6月末に卒業となります。

 

      あれもこれも、と欲張って教材を作ってきましたが、この『62』で私の教材は終了です。

      ここまで織りを習い続けるのは、意欲と努力がどれだけ必要だったか、と感慨深いものがあります。

      ついてきてくれたことに感謝です。

      まだまだ織りはいっぱいあります。織りは深いのです

      でも、平織り機では限界があります。

                  

 

コメント (6)
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