みっく・じゃがの「ひとりごと日記」

日々思うこと、考えること、時には写真も

今年の人

2023-12-04 14:39:48 | 日記

今年もあと1カ月に満たなくなりました。

そこで私の中で今年特に気になった人を記してみたいと思います。

まずは直木賞作家の伊集院静さん。

その昔、女優・の故夏目雅子さんと結婚したときにはじめて知った名前なのですが

彼の文を読むにつれて惹かれていきました。

特にエッセイには珠玉のものがあります。

毎年成人式に書かれる新成人に向けた文章には心打たれています。

確かサントリーの新成人に向けたお酒の宣伝に使われていると思います。

これは数年前の文章ですが

「成人になった君たちへ。

人間は生まれるときも死ぬ時もたった一人です。

その間にどれだけ有意義な道を歩き

たくさんの知己を生むことが出来たのか

それこそが大事なのです。」(正確ではありません。要約です。)

というものがありました。

この文章はいまだに私の心を残っています。

その後の文章も、何が生きる上で正しいことなのか考えさせられてきました。

つい先だって、伊集院さんが亡くなり、もう新しい文章を読むことができないのです。

伊集院さんの仰るように悲しいことですが、人は誰でもいつか亡くなります。

 

もう一人の方は、まだまだお元気です。

今年御年80歳、傘寿を迎えられました。

俳優の北大路欣也さんです。

今年の文化功労者となられました。

朝起きると、夫が「あなたの好きなナントカちゃんが文化功労者になったよ」

と新聞を読んで言うのです。

いつも『欣也ちゃん』と呼んでいるものですから。

私は国が授ける章のようなものは好きではありませんが、

この夫からの情報にはパジャマ姿で心から喜びました。

夫が言うのは

「今まで事件も起こさず、これからも穏便に過ごしそうな俳優の代表だな」だそうです。

 

私はこの方を小学生のころから存知上げています。

お父様は東映時代劇の市川歌右衛門さん、欣也さんは時代劇のサラブレットとして

中学1年生の時『父子鷹』という映画で若い時の勝海舟としてデビューしました。

私が生まれ育ったところは北海道のまあまあ都会です。

映画館が2つあり、ひとつは洋画専門館、もうひとつは邦画専門館でした。

何も娯楽のない時代に映画だけが娯楽で、祖父に手を引かれて映画三昧の日々でした。

また前にも書いたことがありますが、その当時の東映時代劇重鎮の脇役が

我が街の出身で、ご実家がありました。

東映時代劇に出演されている俳優さんたちは、私たち映画好きにとってはヒーローです。

欣也さんはデビューのときからハンサムでスラーっとして、声がよく通り、

大好きな俳優さんでした。

高校時代でしょうか、家康が人質のときから信長に対するまでの長い時間を演じ、

馬は中学時代に乗馬指導員の資格を持つほど上手でしたし、長セリフを朗々と吟じ、素晴らしかった。

私の生活の中でなくてはならない存在でした。

その人と会うことが出来たのです!

大学生活のために東京に来て、あらゆる新劇の舞台を観ました。

忘れもしない『オンディーヌ』というフランス戯曲の舞台で

前列から3列目にいた私の真ん前に立ち、ジッと私を見つめてくれたのです!

誰かのセリフの間それは続き、私は恥ずかしくてどうかなりそうでした。

新聞劇評には「北大路が圧巻、しかもこんなにタイツが似合う俳優がいるとは!」

というのもはっきりと覚えています。

”ジッと見つめてくれた”とは私の勘違いであることは知っていますよ。

でもファンとは勘違いして喜ぶものなんです!

 

今、時代劇はテレビでやっています。

CSには時代劇専門チャンネルもあります。

欣也さんは昔から実年齢より若く見え、40代でも20代の若殿を十分演じられます。

現在、若い時の時代劇を放映していますが、剣士の欣也ちゃんは素敵です。

柳生十兵衛役で新陰流の立ち回りの素晴らしいこと!

剣士だけに背筋がピンッとしていて、現代の服を着ても姿勢の良さは驚くほどです。

今は80歳ですが、まだまだ立ち回りをこなしています。

一番新しい作品は『三屋清左衛門残日録』の7作目なのですが、まだ放映されていません。

楽しみにしています。

年を重ねて温厚な大人の顔を見せてくれ、それはそれで素晴らしいのです。

良い役者になったと思います。

とかく私のすることにチャチャをいれて揶揄う夫ですが、欣也ちゃんに関しては

「こんな役者はそうはいないよね。」と褒めています。

今年 文化功労者に選ばれていい年になったでしょうが、まだまだお元気でいて
私のようなファンを楽しませてほしいです。

写真を何枚か用意しました。

 

柳生新六郎 (時代劇専門チャンネルテレビからお借りしました)

42歳の欣也ちゃんです。

 

三屋清左衛門(時代劇専門チャンネル・マガジンからお借りしました)
80歳の欣也ちゃんです。

 

素顔の欣也ちゃん 80歳です(カタログハウス・マガジンからお借りしました)

赤字のサインはご自身のサインです。書も上手なんです。

 

これらを見てにんまりしている私は・・・平和だよね

 

 

 

 

 


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2 コメント

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みっく・じゃがさんへ (くりまんじゅう)
2023-12-04 23:27:19
伊集院静さん享年73才は若く惜しい年齢でしたね。
夏目雅子・篠ひろ子さんという 人も羨む美女2人を妻にした稀代のモテ男でした。
伊集院さんの悩み相談室が好きで 確か昔blogにしたと遡ったらありました。
読んでいただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/gongonmasako/d/20170714

北大路欣也さんですが 月形半平太ならこの人の市川歌右衛門さんの
時代から 目力のあるこの親子が好きでした。
今はTVのシリーズもの『さすらい署長 風間昭平』
欣也氏が弁護士の『事件』の過去放送したものを今やっていますが
これだって欣也氏が60~70代に撮っているはず。とてもその歳には見えません
若々しいですね。

YouTubeでやっていましたが北大路欣也夫妻は 医師と看護師が常駐する
高級ホテルのような老人ホームに入っているそうですね。
欣也氏は仕事で家を空けることが多く 家で一人いる6歳下の妻が心配で
老人ホームへ入ったそうですね。ここから欣也氏は仕事に行っていると聞きました。

高級老人ホームは入居費1人 5,000万円 月々の食費を含む費用が2人で45万円
(いずれも推測)と書いてありました。
そうですか 北大路欣也氏は80才ですか とても見えませんね若々しい そして愛妻家です。
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くりまんじゅうさま (みっく・じゃが)
2023-12-05 16:58:50
このブログを書きながら、きっとくりまんじゅうさんが反応してくださる、と願っていました。(笑)
コメントありがとうございます。
2017年のブログ記事を拝読いたしました。
私も文春を読んでいた時は伊集院さんの『お悩み相談』を読んで笑っていました。
”言い得て妙”という言葉があるでしょ?
ご名答のお答えでしたね。
長い間18歳年上の妻を裏切ってきた男が、
この先幸せで終わるわけがない、みたいなお答えで
スカッとします。
長寿の時代に早い死でしたね。
みんな死んでいくんだなと寂しい気持ちです。

今テレビで放映している欣也ちゃんの過去の番組を
観てくださっていますか?
私は観て録画して失いたくないものはブルーレイディスクにダビングしています。
歳を重ねてきた欣也ちゃんは顔で演技することを覚え、
それがまた時には怒りに満ちた表情であり、また慈愛に満ちた表情であり、
「好きだなぁ」と思って観ています。
立ち回りは切られ役が上手で主役が生きると言われますが、
欣也ちゃんの場合は間違いなく彼も上手なんです。
乗馬が得意なので足腰が強いらしく、刀を肩に担いで腰を低く下した姿勢は、そうそうできるものではありません。
と、彼の魅力を語りだしたら何日もかかってしまうのでこの辺でやめます。

北大路ご夫妻が高給老人ホームに入居しているのは知っております。
銀座近くでありながら東京湾が一望できる最高な立地にあります。
時代劇というのはワンクール13回の作品ですから
収録には半年はかかります。
しかも京都ですからね。
子供がいなくて愛妻家の彼には、良い選択でしょう。
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