すっかり仲直りした聡美と雪は、互いに色々な話をした。
山のようなお菓子を食べながら、様々な話を。
そんな中、雪が珍しく可愛い髪留めを持っていたので、聡美は雪の髪をまとめてやった。
そして雪は、実はこの髪留めは青田先輩からプレゼントしてもらったものだと、
こっそり聡美に打ち明ける。
「ええ~?!青田先輩から?!」
案の定聡美は驚いた。口が開いたままの聡美に雪は弁解するようにこう言う。
「結構ちょくちょく会っててさ‥」
聡美は俄然テンションが上がった。
「ほらね!あたしの言った通りでしょ?!あんたのこと狙ってるって言ったじゃん!!」
聡美は一人、青田先輩の策略に思いを寄せブツブツと呟いた。
雪に事務補助のバイトを紹介し、自分は取らなくてもいい夏期講習履修なんていかにもだと。
「カップル成立も時間の問題だな‥!」と探偵よろしく、聡美はフフフと笑いながら頷いた。
そして聡美は勢い良く立ち上がると、
「あんた!こんなんじゃダメよ!服買いに行くよ!」
と言って雪の手を引いた。
事態が飲み込めない雪に向かって、鼻息荒く主張する。
「これからは超オシャレして学校行くのよ!相手が青田先輩ならそのくらいしなくちゃ!」
聡美は自分の行きつけの安くて可愛い服屋さんに、雪を連れてったげると言った。
デパートのセールも見て、色々買い物もして(彼女は下着も買うと意気込んでいる。盗まれちゃったもんね)、
そして美味しいものを食べに行こう。
いつもの聡美のペースが、ようやく戻って来た。
雪は若干その勢いに押され気味だったが、聡美に同意し頷く。
すると、聡美があることを思い出してポツリと呟いた。
「あ、でもあたしあのヤンキーにヤンジャンピ賭けてたんだった」「はぁ?!」
雪の素っ頓狂な声が、辺りにこだました。
場所は変わって、こちらは福井家。
初登場の太一の実家である。
音信不通だとされた太一は今、部屋に閉じこもっているところだった。
そんな彼の部屋の前で、女性が三人腕組みをして立っている。
「ちょっと太一、また電話来てるわよ。いいの?出なくて」
部屋からの返事は無い。
「うん、そうなの。ごめんね。またそう伝えておくから」
そう言って電話を切ると、ドアの前にいる女性三人‥
もとい太一の三人の姉は、じっと太一の部屋を睨んだ。
「うーむ‥」
(三人とも太一にそっくりだ)
三人はこの頃部屋にこもりっきりの末っ子を心配していた。
ドアを壊そうかという意見も出たが、取り敢えずご飯はしっかり食べているようなので、
今のところは様子を見ようということになった。
部屋の中からは依然として何も聞こえない。
太一がその中に、一人居ることは確かなのだが‥。
その頃雪達は聡美オススメの服屋さんに居た。聡美は携帯電話を片手に、声を荒げる。
「太一のヤツ!まーた出ないでやんの!!」
肩を怒らせる聡美に、雪は少々本気で心配して言った。
「本当に何かあったんじゃないの?どうしたんだろ?」
しかし聡美は「もう知らん!」と言って、メラメラと怒りの炎を燃やした。
自分の連絡も無視する太一に、腹が立ってしょうがないようだ。
そして聡美は、雪に向かって「あんた戸締まりはしっかりしてるんでしょうね」と鋭い視線を送った。
雪の住む大学の正門側近辺ではまだそういった物騒な事件は起こってないものの、
用心することに越したことはないと聡美は注意を促した。
雪が頷くのを見て安心した聡美は、またいつものペースで雪と共に歩いた。
「てかこれなんかどう?」 「きわどすぎ!」
二人はキャイキャイとその時間を楽しんだ。
雪の頭には青田先輩からのプレゼントの髪留めが、
聡美の耳には雪からのプレゼントのピアスが、それぞれキラキラと光っていた。
そんな頃、雪のアパートの前では。
一人の男が、建物の前で佇んでいた。
耳には携帯電話を押し当てている。
聞こえてくるのは、留守番電話サービスの音声だった。
何度掛けても、何度も同じメッセージを聞いた。
しかし電話を掛けるたびアパートの中では、着信音が鳴り響いている。
つまり居留守だということだ。
男は歯をギリギリと噛み締め、苛つきに顔を歪めた。
積り積もった不満が、今にも爆発しそうだった。
「秀紀の野郎、あいつぶっ殺す!!」
遠藤修は腕まくりをすると、怒れる形相のまま部屋への階段を昇って行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<仲良きこと>でした。
太一のねーちゃんたち、そっくり‥笑
そして聡美は太一にヤンジャンピを奢らないといけなくなりそうですね(^^)?
太一、早く出ておいで~
次回は<彼らの事情>です。
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山のようなお菓子を食べながら、様々な話を。
そんな中、雪が珍しく可愛い髪留めを持っていたので、聡美は雪の髪をまとめてやった。
そして雪は、実はこの髪留めは青田先輩からプレゼントしてもらったものだと、
こっそり聡美に打ち明ける。
「ええ~?!青田先輩から?!」
案の定聡美は驚いた。口が開いたままの聡美に雪は弁解するようにこう言う。
「結構ちょくちょく会っててさ‥」
聡美は俄然テンションが上がった。
「ほらね!あたしの言った通りでしょ?!あんたのこと狙ってるって言ったじゃん!!」
聡美は一人、青田先輩の策略に思いを寄せブツブツと呟いた。
雪に事務補助のバイトを紹介し、自分は取らなくてもいい夏期講習履修なんていかにもだと。
「カップル成立も時間の問題だな‥!」と探偵よろしく、聡美はフフフと笑いながら頷いた。
そして聡美は勢い良く立ち上がると、
「あんた!こんなんじゃダメよ!服買いに行くよ!」
と言って雪の手を引いた。
事態が飲み込めない雪に向かって、鼻息荒く主張する。
「これからは超オシャレして学校行くのよ!相手が青田先輩ならそのくらいしなくちゃ!」
聡美は自分の行きつけの安くて可愛い服屋さんに、雪を連れてったげると言った。
デパートのセールも見て、色々買い物もして(彼女は下着も買うと意気込んでいる。盗まれちゃったもんね)、
そして美味しいものを食べに行こう。
いつもの聡美のペースが、ようやく戻って来た。
雪は若干その勢いに押され気味だったが、聡美に同意し頷く。
すると、聡美があることを思い出してポツリと呟いた。
「あ、でもあたしあのヤンキーにヤンジャンピ賭けてたんだった」「はぁ?!」
雪の素っ頓狂な声が、辺りにこだました。
場所は変わって、こちらは福井家。
初登場の太一の実家である。
音信不通だとされた太一は今、部屋に閉じこもっているところだった。
そんな彼の部屋の前で、女性が三人腕組みをして立っている。
「ちょっと太一、また電話来てるわよ。いいの?出なくて」
部屋からの返事は無い。
「うん、そうなの。ごめんね。またそう伝えておくから」
そう言って電話を切ると、ドアの前にいる女性三人‥
もとい太一の三人の姉は、じっと太一の部屋を睨んだ。
「うーむ‥」
(三人とも太一にそっくりだ)
三人はこの頃部屋にこもりっきりの末っ子を心配していた。
ドアを壊そうかという意見も出たが、取り敢えずご飯はしっかり食べているようなので、
今のところは様子を見ようということになった。
部屋の中からは依然として何も聞こえない。
太一がその中に、一人居ることは確かなのだが‥。
その頃雪達は聡美オススメの服屋さんに居た。聡美は携帯電話を片手に、声を荒げる。
「太一のヤツ!まーた出ないでやんの!!」
肩を怒らせる聡美に、雪は少々本気で心配して言った。
「本当に何かあったんじゃないの?どうしたんだろ?」
しかし聡美は「もう知らん!」と言って、メラメラと怒りの炎を燃やした。
自分の連絡も無視する太一に、腹が立ってしょうがないようだ。
そして聡美は、雪に向かって「あんた戸締まりはしっかりしてるんでしょうね」と鋭い視線を送った。
雪の住む大学の正門側近辺ではまだそういった物騒な事件は起こってないものの、
用心することに越したことはないと聡美は注意を促した。
雪が頷くのを見て安心した聡美は、またいつものペースで雪と共に歩いた。
「てかこれなんかどう?」 「きわどすぎ!」
二人はキャイキャイとその時間を楽しんだ。
雪の頭には青田先輩からのプレゼントの髪留めが、
聡美の耳には雪からのプレゼントのピアスが、それぞれキラキラと光っていた。
そんな頃、雪のアパートの前では。
一人の男が、建物の前で佇んでいた。
耳には携帯電話を押し当てている。
聞こえてくるのは、留守番電話サービスの音声だった。
何度掛けても、何度も同じメッセージを聞いた。
しかし電話を掛けるたびアパートの中では、着信音が鳴り響いている。
つまり居留守だということだ。
男は歯をギリギリと噛み締め、苛つきに顔を歪めた。
積り積もった不満が、今にも爆発しそうだった。
「秀紀の野郎、あいつぶっ殺す!!」
遠藤修は腕まくりをすると、怒れる形相のまま部屋への階段を昇って行った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<仲良きこと>でした。
太一のねーちゃんたち、そっくり‥笑
そして聡美は太一にヤンジャンピを奢らないといけなくなりそうですね(^^)?
太一、早く出ておいで~
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日本チートラ委員会の皆さんこれからよろしくお願いします!
師匠!やったねー!嬉しいねー♪
でもあれは外では見れません…^^;
一人で笑ってしまうので^^;(先輩イジリが面白くてつい)
一度ちょびこさんとお話してみたかったのでお返事 嬉しいです♪
私のようなものが他の方々を差し置いて…と思ってたのですが、どうやら今日は師匠ももうお休みのようで(笑)
勇気を振り絞ってコメしたものの、みなさんの反応が気になって何度も見に来てしまう…ってな状況を私自身ついこないだ経験したばかりなので、つい出てきてしまいました。
ちょびこ姉さまの容赦ないイジリ、面白いですよね。あれも先輩への愛あればこそww
どうぞ仲良くしてくださいませ。(*^_^*)
そしてようこそいらっしゃいませ☆
初コメ、勇気を振り絞っていただき光栄です~~!
どうぞよろしくお願いします。
これからもいっぱい遊びに来てくださいね(^0^)!
ちょびこさん、さかなさん、温かいコメントありがとうございます♪確かに最近早寝になってしまって‥汗
気を回して頂いて恐縮です。カムサハムニダ!