信州のソウルフードの一つに「おやき」がある。
長野県に旅行した人は、口にした人も多いことだろうと思う。
長野市街から裾花川(すそばながわ)を山深く遡ったところに「鬼無里(きなさ)」という地域がある。
そこの「いろは堂」さんのおやきがとてもおいしい。
我が家の冷凍庫には、鬼無里の本店から取り寄せた冷凍おやきがたっぷりと詰まっている。
外出もままならないこの頃、小腹が空いたときには重宝する。
今回、家内が注文したのは、野沢菜、野菜ミックス、切り干し、ジャガイモ、あんこである。
おやきの具材(「あん」)は季節によって変わるのも楽しい。
まず、電子レンジでチンして解凍する。
これだけでも良いのだが、さらにオーブントースターで焼く。
このひと手間で表面がカリッとして、さらにおいしくなるのだ。
皮は、小麦粉にそば粉が混じっているという。
中には、たっぷりと「あん」が包まれている。
このようにたっぷりと具材を包み込むには、きっと長年にわたり培った技術が要るはずである。
鬼無里は、ソバで有名な戸隠のお隣である。
戸隠にそばを食べに行ったとき、一足伸ばして鬼無里まで行ったことがある。
今、アツアツの「おやき」を頬張りながら、その時の「いろは堂」さんの炉端を思いだしている。