今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

国際母語デー

2008-02-21 | 記念日
今日(2月21日)は「国際母語デー(International Mother Language Day)」。国際デーの一つ。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)が1999年11月17日に制定した。 言語と文化の多様性、多言語の使用、そしてそれぞれの母語(ぼご)を尊重することを推進することを目的とする。
1952年のこの日、当時はパキスタンの一部だったバングラデシュダッカで、ベンガル語公用語として認めるように求めるデモ隊に警官隊が発砲し、4人の死者が出た。バングラデシュでは、独立運動の中の重要な事件の一つとしてこの日を「言語運動記念日」としていた。
母語とは、人間が幼少期から自然に習得する言語。つまり、第一言語ともいう。
日本における日本語では、国を入れて母国語ということが多いがこれは、正確ではない、世界的に見た場合、言語は必ずしも国と結びつくものではない。日本では日本語が「国語」となっており、日本国民のほとんどの人が日本語を話すことから、母国語という言葉を使ったりする人がいるが、これは、誤りである。出身国を母国と呼ぶとき、「母国の言葉」という意味で母国語という言葉は成立する(複数もありうる)が、地球上の殆どの人にとって母語すなわち母国語ではないことは知っておく必要がある。(以下参考に記載の「母国語」という用語の問題性について参照)
ある人がもっとも上手く使いこなせる言語はその人の母語である、しかしその逆は一般に成り立たない。幼少期に複数の言語を身につけた場合、母語が複数になることもあるが大抵はそのうち一つが最も得意な言語(第一言語)となる。
分かりやすく言えば、母語とはオギャーと「生まれてきたとき母親などが話しかけてきた言葉」と言うことになるのだろうか。日本人の場合は、普通、日本語が多いので、先に断ったことを承知の上で、今日は、日本を母国とする日本人の「日本語」をテーマーに書くことにする。
言葉も時代と共に変化しているものであることぐらいは承知しているが、そんな、刻一刻と変化しつづける日本語、私達の年代のものには、理解できない若者言葉が非常に多くなっている。最近流行のローマ字の略語「KY 」=「空気読めない」「IW」=「意味わからない」などである。余り多すぎるのでネット上に「若者用語の小事典」なるものができたり、ローマ字式略語辞典「KY式日本語」(大修館書店)が出版されたりしているという。このような簡略語が使われるのは今に始まったことでもないし、言葉は時代の変遷であり、言葉の乱れとは別のことと割り切ればいいとの見解も多くある。このような、我々からすれば言葉の乱れと感じられるものが、急速に増えた背景には、携帯電話やパソコンなどの普及での略語の方が交信に便利といった利便性もあるのだろう。中には、こんな言葉を覚えて若者の仲間入りが出来たと得意になって使っている中年のおじさんやおばさんもいるのだから神経質にならなくても良いのかも・・・。
ただ 今の時代、テレビの世間に与える影響は非常に大きく、子供なども影響されやすい。そのようなテレビに出てくるアナウンサーキャスタータレントなどの言葉の誤用や聞き苦しい言葉遣いの使用については気になるところである。
もともと学生時代から、国語や文学を苦手としてきた私などが、偉そうに、「日本語の乱れ」などについて語る資格もないが、先にも言ったオギャーと生まれてきたときに話しかけてくれる母親などの使う言葉・つまり母語としての日本語の乱れがないかといわれれば、やはり、あるといえるのではないだろうか。
最近テレビを見ていると、日本語を取り扱ったクイズバラエティ関連の番組が非常に増えてきているようだ。正しい言葉の使い方はAとBのどっち?とか漢字の読み問題、言葉のウンチク問題、漢字の描き順問題などなど・・・。これらは、日本の番組らしく、内容に少しの差はあるがあそこがやるならうちもと、何でも右へ並への「日本語ブーム」といったところか。
また、そこに出演し・・・何故?・・と首を傾げたくなるほどの無知さぶりをご披露してくれる素敵なタレント達の多いこと。これは我々テレビの視聴者に「私の方がよく知っている」・・・と喜ばせ、自己満足させるために、番組の企画者がわざと少々おかしな人を多く選ぶというサービス精神であろうとは思っているが、日本人でありながら、外国人には通用もしないようなカタカナ英語をよく使うのに、自分が生まれ、育ち、住んでいる日本の国の言葉や文字についてはよくわからないなどと言うのは、何とも少々おかしいのではないだろうか???
何でも知っておくべきことを知った上で、略語を使おうが、自分たち独自の隠語を使うのはそれはそれでよい。中には、確かに、面白いものがあり、のちのちそれが通常語になるかも知れないと思われるものもある。
最近、小中高の教科書の出版社として有名な、東京書籍主催による「日本語検定」が出来ている。検定試験の目的は、「自分自身の日本語をとらえなおし、日本語を正しく使えるようにするための一つの手立てとなること、それが願いです。」・・・とある。今は亡き東京の叔父がちょっとした貿易会社を経営していたが、思うようにいかず経営を止めてから、得意の語学を生かして、翻訳の仕事をしていた。その時に私が叔父に「最近は、英語の堪能な人達が増えてきたので、翻訳の仕事も減ったのでは・・?」と聞いたところ、叔父はこういった。「たしかに英語の話せる人は、増えたのだが、日本語を正確に話せる人が少なくなった。だから、英語を正確に翻訳することが出来ない。役所関係などへ届け出なければならない書類では、きっちりと正確な日本語に翻訳して届けないと受け付けてくれない。だから、そのような翻訳の仕事をしているのは私達のような年配者ばかりなのだ。」・・と。私も、文章を書くことは得意ではないので、現役時代は、レポートなど書くために公用文「用字用語の要点」(新日本法規)といったものを座右において仕事をしていた。
ローマ字略語や自分達の仲間同士での隠語の使用など、自由にやれば良いが、最近はj国際化が進み、日本語を話し日本の文化に興味を持っている外国人も非常に増えてきているようだ。せめて、そのような日本語の話せる外国人などから変な日本語を使う日本人と笑われるようなことにはならないようにしてほしいものだよね。
(画像は、『日本語検定公式模擬問題集 一級』 東京書籍)
日本ユネスコ協会連盟
http://www.unesco.or.jp/
Wikipedia - 国際母語デー
http://ja.wikipedia.org/wiki/国際母語デー
乱れた日本語、矯正計画!? - [資格]All About
http://allabout.co.jp/study/qualification/closeup/CU20070319N/
日本語の乱れ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%AE%E4%B9%B1%E3%82%8C
SEIKOUニュースリリース「新成人は世渡り上手? 社会を生き抜くには「空気読力」が必要!」
http://www.seiko.co.jp/mainsection.html?page_is=newsrelease&id=636
SEIKOU新成人が考える「時」の意識アンケート調査
http://www.seiko.co.jp/nihongo/shinseijin/shinseijin2008/index.html
「母国語」という用語の問題性について
http://members.jcom.home.ne.jp/anmi5/bokokugo.htm
語彙獲得達成レベルにおける第一言語と第二言語の相関性:継承日本語の観点からの考察
http://www.colorado.edu/ealld/atj/SIG/heritage/fujiyama.html
若者用語の小事典
http://www.tnk.gr.jp/young/word/index.asp
東京書籍 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%9B%B8%E7%B1%8D

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2 コメント

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言葉 (Linda)
2008-02-25 10:19:30
よーさん、お早うさんです、
えらそうなことを言えたものではないのですが、テレビに出ている人の言葉の乱れには、眉をひそめますね。言葉を生業としている人が何故って思うような言葉をよく使っていますね。
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影響力 (よーさん)
2008-02-25 11:11:19
Lindaさん、私も、言葉の使い方や文章力は自分でも弱い方だと自覚しているし、人にとやかく言えるほどの自信もあるわけではないのですが、最近の言葉の乱れなどは、テレビの影響が非常に多いように思います。個人間で話をするのであればどのような話しかたをするかなど、本人同士の問題であって、双方が納得しているのであれば好きなことを好きなように話し合えばよいでしょう。しかし、今の時代、マスコミの中でも特にテレビの影響力は非常に大きいものと思います。子供に対する影響力も大きいのでマスコミ人として考えてもらいたいと思います。
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