今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

今月今夜の月」の日

2007-01-17 | 記念日
今日(1月17日)は、「今月今夜の月」の日
尾崎紅葉の代表的な小説『金色夜叉』は、主人公の寛一が、追いかけてきて許しを乞うお宮を下駄で蹴り飛ばす場面で有名である。
熱海の海岸 散歩する 貫一お宮の 二人連れ 共に歩むも 今日限り 共に語るも 今日限り♪
(中略)
宮さん必ず 来年の 今月今夜の この月は 僕の涙で くもらせて 見せるよ男子の 意気地から♪
ダイヤモンドに 目がくれて 乗ってはならぬ 玉の輿(こし) 人は身持ちが 第一よ お金はこの世の まわりもの♪
恋に破れし 貫一は すがるお宮を つきはなし 無念の涙 はらはらと 残る渚に 月淋し♪
作詞・作曲:後藤紫雲・宮島郁芳『金色夜叉』
二木紘三:MIDI歌声喫茶「金色夜叉」↓
http://www.duarbo.jp/versoj/v-senzenkayou/konjikiyasha.htm
一高の学生の間貫一(はざまかんいち)の許婚であるお宮(鴫沢宮、しぎさわみや)は、結婚を間近にして、目先の金に目が眩んだ親によって、無理やり富豪の富山唯継のところへ嫁がされる。それに激怒した貫一は、熱海で宮を問い詰めるが、宮は本心を明かさない。貫一は宮を蹴り飛ばし「可いか、宮さん、一月の十七日だ。来年の今月今夜になったらば、僕の涙で必ず月は曇らして見せるから」と言い放った日が今月今夜(1月17日の夜)だった。貫一は復讐のために、高利貸しになる。一方、お宮も幸せに暮らせずにいた。やがて、貫一は金を捨て、お宮と再会する・・・。
『金色夜叉』は、1897(明治30)年1月1日~1902(明治35)年5月11日まで5年半にわたって読売新聞に連載された尾崎紅葉の代表作で、1903(明治36)年から雑誌『新小説』に連載された。単行本化されるや、たちまち大ベストセラーとなり、歌は1916(大正5年)に宮島郁芳・後藤紫雲という二人の演歌師によって作られた。これが、演歌師のバイオリンと共に人気を得て、全国的に歌われるようになった。その後、芝居・映画と数多く演じられてきた。
このエピソードから1月17日に夜空が曇りになることを「貫一曇り」と呼ぶようになったというが、「涙で必ず月を曇らして見せる」というのだから、すごい執念である。
ところで、1995年(平成7年)の今日(1月17日)は、「阪神淡路大震災の日」でもある。大都市を直撃した都市型災害としては関東大震災以来であり、道路・鉄道・電気・水道・ガス・電話などライフラインは寸断され広範囲で全く機能しなくなった。
特に火災の被害が甚大であった神戸市長田区では、地震直後の火災に伴う火災旋風が確認されたが、消火活動が間に合わず、被害をより大きくする結果となった。地震発生直後に長田区で数10件発生した火災は火災旋風により近隣住宅に次々と飛び火し、最終的に須磨区東部から兵庫区にかけての広範囲、6000棟が焼失した。多くの人々が犠牲になった。 震災の事は、以前にこのブログで採りあげたので興味のある人は見てください。
阪神・淡路大震災記念日→  http://blog.goo.ne.jp/yousan02/d/20050117
ボランティアで、神戸を訪れたミュージシャンが被災地長田などでで目の当たりにした光景から、やがて”満月の夕(まんげつのゆうべ)”という歌が生まれた。
「満月の夕」は、日本の2つのロックバンド、ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬とヒートウェイヴの山口洋が共作した楽曲のタイトルである。この歌では、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の惨状、復興への厳しい現実、それらに向き合おうとする人々の姿が描かれている。歌は、しだいに広がり、今では多くのミュージシャンに歌われるようになった。
ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る♪
ヤサホーヤ たき火を囲む 吐く息の白さが踊る♪
解き放て 命で笑え 満月の夕 ♪
『金色夜叉』では、1月17日に夜空が曇りになることを「貫一曇り」と呼ぶようになったというが、被災地神戸の人にとっては、満月を見ると、今月今夜の満月とともに、この歌を思い出す。そして、震災のことが思い出されて目が、熱くなる。この歌は、もう、神戸の私達にとって、忘れられない歌になっている。
私のホームページにもこの歌のページがあるので、覗いて見てください。本当に、いい歌ですよ。
♪うた(歌・唄・詩)♪ → http://www.geocities.jp/yousan02/kobe-uta.htm
(画像は、金色夜叉 (文庫) 尾崎 紅葉 著)
参考:
金色夜叉 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E8%89%B2%E5%A4%9C%E5%8F%89
図書カード:「金色夜叉」著者名:尾崎 紅葉 (青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000091/card522.html
満月の夕 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%80%E6%9C%88%E3%81%AE%E5%A4%95
阪神大震災ノート『語り継ぎたい。命の尊さ』のページ
http://home.kobe-u.com/top/newsnet/sinsai/book/book.html
今日(1月17日)は「阪神・淡路大震災記念日」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/d/20050117
二木紘三のWebサイト:MIDI歌声喫茶
http://www.duarbo.jp/songs.htm
第一高等学校 (旧制) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1_(%E6%97%A7%E5%88%B6)

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2 コメント

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 (Linda)
2007-01-17 09:35:26
よーさん、お早うさんです。
今日、雨なので室内のマシンでウォーキングをしていたら5時46分になりました。ラジオでは黙祷をしている中継をしていました。歩きながら沢山のお亡くなりになった方やご家族のことを考えると涙ぐんでしまいました。天災も戦災も悲しいことです。天才を防ぐことは難しいかもしれませんが、被害を最小限に食い止めることは可能です。戦災は人間に知恵があれば無くすことが出来る筈なんですが・・・。
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ご冥福を祈っています (よーさん)
2007-01-17 09:54:42
Lindaさん、今日は、あの阪神大震災のあった日です。幸い、我が家は、家財の倒壊や壁に亀裂が入った程度の軽度の被害で済みましたが、兄弟・親戚に家屋の倒壊したところが多く、皆、家の建て替えなどで苦しんでいます。街の景色は、家が明るくなってきれいになったが、家の中は火の車が実情です。
私は、震災のイベントには行参加しませんが、近くにお寺があるので、お寺にお参りをします。お寺では、毎年、震災でなくなった方の法要をしております。
信者の皆さんと共に、ご冥福を祈ってきます。
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