今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

白の日

2008-04-06 | 記念日
今日(4月6日)は「白の日」だそうだ。
「し(4)ろ(6)」の語呂合せとか。「白」と言うのだから、色の「白」のことだろう。
この「白」をテーマーに何か書こうと思うと先ず、「白」の字がなにからきたのかの「字源」を調べてみなければしようがないよね~。 
漢字部首によって分類されているが、この部首とは、漢字を構成する字形要素の一つである偏旁(旁)を、漢字を分類する際の基準として定めたものであり、その本義は、漢字を部によって分類したときの、その部の最初の文字という意味である。字典では、部首には意符(事物の類型を表す記号、意味を表す部分)が使われることが多い。
最古の部首別漢字字典と言われる『説文解字』(せつもんかいじ)では、漢字を540の部首に分けて体系付け、その成り立ちを「象形指事会意形声転注仮借」の6種(六書:(りくしょ)に分けて解説し、字の本義を記しているという。
白部は、は、「」、西方の色(五色の一つ)。
会意説においては、陰において行えば物の色は白くなり、(陽の数)の組み合わせと説いている。
つまり「説文解字」は、「白」を「入」と「二」の合字とし、『五行説でもって字義解釈をしている。入・二共に陰・西を意味し、夕暮のさだかでない物質を白とっいっているのである。
しかし、「白」の字を「象形文字」と見なす説がある。
「白」の字の甲骨文を見ると水滴のようなものに線が入った形である(以下参考に記載の「(21)甲骨文字:asahi.com石川」参照)。
象形説では、「骨」という字は上部は胸骨より上の骨の象形、下部は肉を表しており、「白」という字は頭蓋骨(ずがいこつ)の形で、その白骨化したもの(髑髏)の象徴であり、白骨化しているから「しろい」という意味を持つようになった(白川静説)というのだから面白い。もっとも、その解釈には諸説あり、同じ象形説でも、親指のの部分の形(郭沫若く説)。柏(漢音 :ハク。訓読み :かしわ、かい )類の樹木のどんぐり状の木の実の形で、顔料をとるのに用いたという木の実のしろい中みを示すという(藤堂明保説)などがある。
「白」偏旁の意符としては白(しろ)は色の一つで、光や明るさ、白色に関することを示す。白の意義には、色の名のしろのほか、・太陽の光線をあらゆる波長にわたって一様に反射することによって明るく感じられる色。・しらむ、夜があける。雪のような色・いさぎよし(潔)()。・あきらか(明)。・しろがね(銀)。・まうす(申)。何物もなき義、文飾なきもの・犯罪容疑が晴れること。また、その人、無罪、潔白などがある。
清少納言(せいしょうなごん)の枕草子第一段 「春はあけぼの。やうやう白くなりゆく」の「白」は明るく白くなってゆく様を表している。以下参照。
枕草子~第一段 春はあけぼの
http://contest.thinkquest.jp/tqj1998/10134/makura.htm
降る雪は基本的に白く、日光の当たり具合や氷晶の厚さによって灰色に近くもなるが一般的には白とされている。
色(いろ)は、可視光線の組成の差によって質の差が認められる視覚である色覚、および、色覚を起こす刺激である色刺激を指すそうだ。
そして、白色の光を合成する為の波長を「光の三原色」と言い、赤 緑 青 色の3つの光を合成する事によって表現出来るが、人間が光線の波長そのものを知覚しているのではなく三種類の錐体の出力比を知覚しているのだという(錐体細胞と三原色参照)。しかし、実際にはこれに更に心理的な補正が加わり、人間には感知し易い色と知覚し難い色があり、 赤や黄等暖色系の色および白色は実寸より物が大きく近くに見える膨張色で、他の色より知覚し易い。
太陽光と異なる波長分布を持つ照明下でも脳が「白色である」と考えるものは白色と感じられるそうで、例えば、白熱灯の波長分布はかなり赤に偏っているが、白熱灯の照明下でも白い紙は白く見える。これは心理的な補正が働く為だそうである。太陽光と同じ波長分布の光が最も自然な白色とされるが、それより青成分の強い光を「爽やかな白」と感じる者が多いという。それ故、世の中のモニター上に表現される白色は純白より青味が強い色になっているそうだ。そのような青味の白も度が過ぎない限り、平時から白を吟味していないような人(多くの人)の眼には「青」でなく「爽やかな白」と感じられる。色によってその物体の重さも違って感じられる。同じ重さ・形の物体でも、黒い物体は白い物体より1.87倍重く感じたという実験があるそうだ。
先に書いた雪には雪の名詞だけでなく、読み方は変わるが動詞がある。 「雪ぐ(すすぐ)」は祓い清めるという意味で使われ、「雪辱」(せつじょく)という熟語がある。
又、ちなみに「いちじるしい(著しい)」は、際だっている意の「しろし(しるし)」と接頭語「いち(一)」との複合語であり、よって連濁でも「いちじるしい」と書く。なお、「しろし(しるし)」は、「白」や「記す」「印」「知る」と同源で、「明らか。はっきりした」という意味を表しているという。
万葉集巻 第一28持統天皇の御製歌に「春過ぎて夏来(きた)るらし白妙(しろたへ)の衣乾したり天の香具山」がある。
従って、ここでの「しろたへ」の「白」は、天の香具山の辺りには「真っ白」な衣がいっぱい乾してある・・・と解釈できる。
日本語の色で古代からある色は、「アカ(赤)」「クロ(黒)」「アヲ(青)」「シロ(白)」の 4 色であり、他の色は、鉱物・植物名などからの借用が多いという。
アカ(赤) の語源は、「アケ(朱)」「ア(明)ける」「アカ(明)るい」と同源で、夜が明けて明るくなるという意味から色の赤に転用されたもの。
クロ(黒) の語源は、古くは玄の字が多く使われたといい。「ク(暮)レる」「クラ(暗)い」と同源で、日が暮れて暗くなるという意味から色の黒に転用されたもの。
アヲ(青) の語源は、植物名で染料名でもある「アヰ()」と同源。後述する「シル(顕)し」の対語で、はっきりしないという意味から色の青に転用されたものという。
シロ(白)の語源については 先にも記したように、「シルシ(印)」と同源で、はっきりした様を表わす「シル(顕)し」が、色の白に転用されたもの。このように、古代日本語では、明るい色はアカ、暗い色はクロ、はっきりせず曖昧な色はアヲ、はっきりした色はシロと呼ばれていたようだが、これらはマンセル色体系等における明度、彩度の概念を想起させるが、現代において「赤」と呼ばれる色ははっきりした(彩度が高い)色であり、「白」と呼ばれている色は明るい(明度が高い)色であることから、赤と白の間で言語の逆転が起こったと想定されているそうだ。
このような語源からも分かるように、原始日本語においてはクロの対義語はシロではなくむしろアカであったと判断されるが、奈良時代(710年~794年)には既にシロ甲/クロ甲のようにロの母音が同じロ甲類音(以下参考に記載の【日本語の起源】韓国語と日本語-1参照)になっており、シロとクロが対義語として捉えられるようになっていたようだという。冒頭の画像映画『カンフーパンダ』チラシに見られる「白黒つける」などの語のように、或いは警察関係の隠語でシロ・クロというように、シロがクロに対置されるようになった経緯については様々な意見あるようだが、「クラさ」に対する「アカるさ」が、「事物を明瞭にシルことができること」として意味が移り変わっていったことや、中国から入ってきた五行思想の色彩観の影響が理由として挙げられている。
今日のテーマー「白」で、何を書こうかと思ったが、くどくどと色の事を書いてしまった。もともと、このブログは、1日に1つ何かををテーマーにして、過去の歴史や出来事を振り返ってみよう。何かを考えながら書くのは、私達の年代のボケ防止には良さそうだ(^0^)・・・ということで、色々調べながら読書感覚で始めたことで、ブログを書いて人に読んでもらおうと思って書き始めたことではない。だから、自分から、このブログを積極的にアピールしようなどと言う気もさらさらない。今日もそう思って、「白」について書いたが、漢字なんて苦手の分野なので随分苦労した。しかし、お蔭で、色々勉強になったよ。最近、小さな子供が象形文字などから、教えていくと興味を持って非常に良く覚えると聞いている。そりゃ「白」の漢字が、白骨化した髑髏が「しろい」から・・・なんて、教えられたら、子供たちは、本当に興味を持って眼を輝かせて先生の話を聞き直ぐに覚えるだろうな~。私なんか、もうただただ難しい漢字を頭から丸暗記させられるだけだったので、完全に拒絶反応を示したものな~。そのお蔭で、漢字は大嫌いになってしまったよ。
ただ、最後に、世の中生きていく上において、なんでもかでも白黒をハッキリ分けられるものではない。昨今のデジタル時代、何でも1か0で 白か黒をつけたがるが、白と黒の中間にある(グレーゾーン)だって、必要なこと。 昔の日本人は「和をもって尊し」とし、白黒つけることよりも「中庸」を良しとしたものだ。白寄りの黒また、黒よりの白・・・そのような選択肢も、あっていいのだが・・・。余り、白だ黒だと目くじら立てていると争いごとが絶えないからね~。
(画像は映画のチラシ「カンフーパンダ」ここらで白黒つけようぜ!。)
KO字源
http://wagang.econ.hc.keio.ac.jp/zigen/
白-ウィクショナリー日本語版
http://ja.wiktionary.org/wiki/%E7%99%BD
白部- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E9%83%A8
シロ- Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AD
※(21)甲骨文字:asahi.com石川
http://mytown.asahi.com/ishikawa/news.php?k_id=18000450803050001
☆色の不思議☆
http://www1.ocn.ne.jp/~iyasiro/maji/iroiro.html
日本語の語源・語義」解読の“不可思議な”世界
http://www.d9.dion.ne.jp/~toyobook/yamt.html
「洒落」の検索結果
http://search.gogen-allguide.com/search.cgi?q=%9F%AD%97%8E
白川静名誉所長の紹介|立命館大学 白川静記念 東洋文字文化研究所
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/sio/eprof.html
清少納言 - Wikiquote
http://ja.wikiquote.org/wiki/%E6%B8%85%E5%B0%91%E7%B4%8D%E8%A8%80
万葉集 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%87%E8%91%89%E9%9B%86
万葉集
http://www.h3.dion.ne.jp/~urutora/manyo2.htm
ことばの路地裏(2)
http://www001.upp.so-net.ne.jp/ketoba/kotobanorojiura2.htm
対義語辞典
http://taigigo.at.infoseek.co.jp/
酒字考
http://hishiki77.ld.infoseek.co.jp/2-1san/4-geyin/sake/sake.htm
東・西・南・北 それぞれの漢字の語源を教えてください。 - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1011875325

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2 コメント

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9画 (Linda)
2008-04-08 09:11:39
よーさん、お早うさんです。
中国の骨は9画なんですね。何処が1本少ないのでしょう。月の部分でしょうかね。
しかし、最近は「骨っぽい」「気骨」「硬骨漢」なんて聞かなくなりましたね。「こうこつかん」を僕のパソやんに入力変換すると「恍惚感」になります。持ち主の軟弱振りをパソやんが知ってのことでしょうか。トホホ。
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 (よーさん)
2008-04-08 14:56:19
Lindaさん、中国の骨は1本少ないようですね。骨」という字は上部は胸骨より上の骨の象形、下部は肉を表しているそうで、上野の「野部分画ないようだ。
以下のような本が出ていました。
【書評】『中国の骨は1本すくない』
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0925&f=column_0925_003.shtml
それにしてもLindaさんの言われるようにパソでは「硬骨漢」は出てきませんね。それだけ使われなくなった。そんな人もいなくなったのでしょうね。これだけ人気がなくなってまだ首相の座にへばり付いている福田さんのお土産用饅頭。テレビ見ていると人気がないので売れないから暫定値下げしたと言ってましたよ。しゃれた商売人ですね。
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