今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

ヴィーナスの日

2008-04-08 | 記念日
今日(4月8日)は「ヴィーナスの日」
このヴィーナスとは、古代ギリシアの彫刻「ミロのヴィーナス」のことである。
ミロのヴィーナスは、1820年4月8日にギリシア人のある小作農であったヨルゴス(Yorgos)によって、エーゲ海のメロス島で発見された。彼は最初、官吏に見付からぬようにヴィーナス像を隠していたが、トルコ人の官吏に発見され没収された。後に、海軍提督ジュール・デュモン・デュルヴィル(Jules Dumont d'Urville)は、この像を見て価値を認め、フランス大使に頼みこんでトルコ政府から買い上げた。これは修復された後に、ルイ18世に献上され、ルイ18世は、これをルーヴル美術館に寄付し、現在でも同所で管理されている。以後、ルーヴルを出て海外へ渡ったことはただ1度、1964(昭和39)年の日本・京都での特別展示のみだそうである。
私が何時も参考にしている「今日は何の日~毎日が記念日~」や[フリー百科事典Wikipedia)」4月8日によると、1820(4月8日)年の4月8日、ミロのヴィーナス発掘とあり、今日の記念日「ヴィーナスの日」はこの日に因んで設けられたのであろうが、いろいろ、検索などをしながら、発見された日の確認をしたのだが、よく判らなかった。
ただ、私の蔵書の朝日クロニクル「週刊20世紀」を見ていると、「朝日新聞社の要請でフランス政府に貸与された「ミロのビーナス」が1964年4月8日特別公開された。展示は、東京・上野の国立西洋美術館で4月8日~5月15日まで。京都市美術館で5月21日~6月25日まで。入場者は、合計170万人を越えた。」・・・との記載があった。冒頭の画像は、同記事と共に掲載されていたもので、”3月22日国立西洋美術館で外装を解くビーナス像”である。・・・ルーヴル美術館を出てただ1度だけ海外へ渡ったのが日本で、その公開日初日が4月8日の今日であり、これは、偶然の一致なのか?。当時、大騒ぎであったことを思い出す。思い起こせば、1964(昭和39)年と言えば、日本も経済成長の波に乗り、待望の東京オリンピックが開催された年でもあり、日本の大人たちがオリンピックで大騒ぎの頃世界中の子どもたちはビートルズに沸きかえっていた。8月には日本で映画「ビートルズがやってくる~ヤーヤーヤー」が公開されるとファン倶楽部が誕生した。又、「スキヤキ」の名で全米ヒット中の坂本九の「上を向いて歩こう」が売上1000枚を突破し、全米レコード協会の「ゴールデン・レコード」に選ばれたのもこの年の5月のことだった。あの王貞治がシーズン53本となるプロ野球シーズン本塁打記録を更新し4打席連続を含むシーズン55本の本塁打を売ったのがこの年。又あの名馬「シンザン」が23年ぶり2頭目の三冠馬となるなど本当に、色々なことがあった年だ。あったのは良いことばかりではない、新潟をマグニチュード7.5の大震災が襲い、国鉄の事故はこの年1400件~1700件、私鉄の事故もこれに近い数字があったとある(アサヒクロニクル「週刊20世紀」)。ちょっと、脱線したが、今日はこのことがテーマーでないので以下参考に記載の「1964年[ザ・20世紀]」でも見て・・・。
話は元に戻るが、ミロのヴィーナスは、高さは203cm。材質は大理石である。
メロス島で一緒に発見された台座には「Alexandros of Antioch (アンティオキアのアレクサンドロス」という銘があることからこれが が作者の名前と考えられているそうだ。
この像は、ローマ神話の女神ウェヌス(Venus『魅力』の意)を英語風に読んだもので、本来は囲まれた菜園を司る神であるが、むしろ、本来のウェヌスよりも、後に、ギリシア神話におけるミロス島のアフロディテと同一視され、美と愛の女神と考えられるようになったようで、一般には半裸或いは全裸の美女の姿で表されているようだ。 ウェヌスは固有の神話が残っておらず、ローマ神話でウェヌスに帰せられる神話は本来アプロディテのものだそうである。アンティオキアは、ヘレニズム時代のセレウコス朝シリア王国の首都、セレウコス朝がローマに滅ぼされた後も、ローマ・アレクサンドリアに次ぐローマ帝国第三の都市(シリア州の州都)として栄えていたという。地中海の東北端近くにあり、現在はトルコとシリアの国境付近になっており、ミロス島はそこから遠く離れたエーゲ海の真ん中付近の島である。
ガイウス・ユリウス・カエサルの属するユリア氏族はウェヌスを祖神としており、そのためカエサルは、彼女を祀る為の壮麗な神殿を奉献したという。
以下参考に記載の「アフロディーテ、通称ミロのヴィーナス | ルーヴル美術館」を見てみると良い。3枚のビーナス像の写真がある。1枚目は、”アフロディーテ、通称「ミロのヴィーナス」”(前2世紀末)・・ルーヴルのものである。そして、次2枚目の”アフロディーテ、通称「ウェヌス・ジェニトリックス」”(紀元1世紀末または2世紀初期) 」の作品を見ると、そこにはこう書かれている。”前430年、ペストの害がアテナイを襲うと同時に、ギリシアの都市国家が対立しあったペロポネソス戦争が起こった。そして、深刻な道徳的危機がそれに引き、芸術家等は、そのような不幸を自分たちにもたらす神々に疑問を抱き始め、同時に、世間の災害から目をそらすため、芸術家たちは女性的な優しさや、恵みを追求していたように見受けらる。そこで当時、愛と美の女神アフロディーテの象徴は、大きな発展を遂げ、海から生まれた女神(アフロディーテ)は、少しずつ服を脱いでいくようになった。女性の裸像は当時まだ非常に珍しいもので、宴会用の壺に描かれる遊女に限られていた。しかし、この像では、水に濡れた布は、女神の体を隠すというよりむしろ引き立てており、皮膚に張りついたひだはすべて、性器が形作る三角形に集まっていっている。”・・・と。そして、3枚目の”「クニドスのアフロディーテ」型の女性のトルス”を見ると、 前4世紀、アテナイの彫刻家プラクシテレスは、アフロディーテをとうとう裸にしてしまっている。 ここうずくまるアフロディーテ | ルーヴル美術館にも画像あり。
ミロのヴィーナス はギリシアのオリジナル彫刻のなかで、最も大きなもの1つであるといい、多くがローマ時代の複製を通して知られているギリシア美術の中にあって、非常に貴重なものであると言われている。この像は合計6個の断片が発掘されたものを組み合わせたものだそうだが、このような幾つかの部分に分かれて製作する方法は、古代にはかなり一般的だった技法だそうだが、女神の外衣が巻き付くところで目立たなく繋がっているとう。
深く聡明な表情と女性らしくふくよかな輪郭を持つ裸体の美しさはその謎めいたポーズとともに現在は、世界中の人々を魅了しているミロのヴィーナスであるが、彫像の腕は発見の時には既に欠けていたそうだ。しかし、もし両腕のある姿で発掘されたのであれば、その像は同時代ゆかりの作品群の中に埋もれてしまって特に注目されるようなこともなかったかもしれないという人がある。両腕を欠いたことによってこの像は「不完の傑作」となったというのである。完全ではなかったことが、「はたして”美の女神”の失われた腕はどんなポーズだったのか?」・・と、 人々の想像力をかきたてる存在にもなっているのだとか・・・。ま~。そういわれれば、聡かもしれない。
ウェヌス(ヴィーナス)は、女性の美しさを表現する際のたとえとして用いられるようになり、また近世以降、女性の名に使われるようにさえもなった。
19世紀フランスのアカデミズム絵画を代表する画家で、神話や天使、少女を題材とした絵画を多く残した。ウィリアム・アドルフ・ブグローの描く「ヴィーナスの誕生」(1879年、所蔵。)は、ボッティチェリのヴィーナスよりもラファエロのガラテアの連想が強く、ガラテアの下地にヴィーナスを貼付けたようだという。なるほどそういわれればそうだな~。
先ず以下のブグローの絵を見てから、他のを見るとよく判る。ブグローの絵は本当に美しいよ。今日は、すばらしい絵を見て目の保養をしようか(^0^)。
アドルフ-ウィリアム ブグロー の超 甘美
http://www.abaxjp.com/bouguereau/bouguereau.html
サンドロ・ボッティチェリ-ビーナスの誕生-
http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/botticelli_venere.html
アレクサンドル・カバネル-ヴィーナスの誕生-
http://www.salvastyle.com/menu_neo_classicism/cabanel_venus.html
ラファエロ-ガラティアの勝利-
http://www.salvastyle.com/menu_renaissance/raphael_galatea.html
(画像は、東京・上野の国立西洋美術館で展示のため1964年3月22日外装を解くビーナス像。朝日クロニクル「週刊20世紀」より)
ミロのヴィーナス - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AD%E3%81%AE%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9
ミロのビーナス
http://www.louvre-m.com/mokuroku/binasu.html
山麓のトピックス・縄 文 の 里
http://homepage3.nifty.com/yatu/culture/1jyomon.htm
ミロのビーナスの両腕について書かれた評論
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/nobu-nisi/kokugo/tenohengen.htm
今日は何の日~毎日が記念日~4月8日
http://www.nnh.to/04/08.html
1964年[ザ・20世紀]
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/1964.html
アフロディーテ、通称ミロのヴィーナス | ルーヴル美術館
http://www.louvre.fr/llv/activite/detail_parcours.jsp?CURRENT_LLV_PARCOURS%3C%3Ecnt_id=10134198673226912&CURRENT_LLV_CHEMINEMENT%3C%3Ecnt_id=10134198673226707&CONTENT%3C%3Ecnt_id=10134198673226707&FOLDER%3C%3Efolder_id=9852723696500817&bmLocale=ja_JP

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