ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

私のアメリカとの出会い

2013年12月08日 | 日記

 

 今回も個人的な話ですが、

 先日、駐日米国大使に就任したキャロライン・ケネディ氏が来日し、天皇陛下に就任の挨拶をした。その映像を見て、私の頭の中に、氏の父君が凶弾に倒れた50年前の時代風景が蘇ってきた。このとき私は13歳。外国、特にアメリカに関心を持ち出して来た時期であった。

 テレビには、アメリカのドラマ、ニュースなどが押し寄せてきていた。総じて、アメリカは豊かで自由である、そして、アメリカ人はカッコいいであった。その典型が、キャロライン氏の父親、ケネディ大統領であった。

 私が、書物や映像を超えて初めて直にアメリカ文化に接したのは、中学3年生のとき。校長先生がアメリカ留学を体験し、英語教育に熱心で、私を中学校英語弁論大会に出場させた。その練習のため、立川米軍基地内でアメリカ人教師を前にスピーチをした。勉強になったのは、そのことよりも基地内の建物の造りであった。広い部屋、廊下までが真っ赤なカーベットが敷き詰められていた。彼らは胸を張ってゆったりと歩く。私を子ども扱いせず紳士として対応してくれたように覚えている。それでアメリカという国は、大人で頼れる国であると思った。

 ところが、自分が成長する過程で、アメリカの負の部分(ベトナム戦争や人種差別など)や、ほかの国の文化の多様性、素晴しさを知るなかで、アメリカは僕の中で諸外国の一つになっていった。世界全体を視野におき、公平に考えなければならない、と。

 さて、今という時代。隣に大国、中国を持つ日本は、政治力学上、同質の価値を共有するアメリカとの関係は重要、という考えは理解できる。そんな中でケネディ大統領の長女が駐日大使として来日、アメリカ人らしいフレンドリーなマナー。

 私が外国に興味を持つようになってから半世紀の時を経て、キャロラインのカッコいい姿が「頼れるアメリカ」を私の意識の中に連れ戻した。白人中心の50年前とは違い、より多人種化し、黒人系を大統領とする国家。計り知れないすごさがあるのではないか。   12月3日 岩下賢治

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする