はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

リズムとは流れていくもの

2018年04月27日 | リトミック
2018/04/27

たまには真面目にリトミックのお話を。

リトミック(Rhythmique)という言葉はフランス語です。
ギリシア語の「良い流れ」という意味を持つユーリズミー(eurhythmy 英語読み)に由来しています。アメリカでは、リトミックとは言わずに、ユーリズミックと言っているそうです。
また、川を意味するリバー(river)も語源が近いようです。

語源から考えると、リズムとは流れていくことを示しています。

日本語では、リズムは「律動」と訳されますが、「律動」とは拍のことです。音楽を聴いて、人が自然に手拍子を打ちたくなるタイミングがありますが、それが拍です。
海外の先生のリトミック講習では、拍のことをパルス(pulse)と言ってらっしゃいました。パルスは機械的な信号や心臓の拍動のことも表します、やはり規則的に止まらず動いていく意味なのですね。

西洋の音楽の基本に流れていく意識があります。現代音楽はまた別ですが、止まらずに流れていくことが重要なのです。つっかかったり不自然に止まると、すごく違和感を感じますよね。

リトミックはこの流れていく感じを、歩くこと(ステップ)によって訓練します。手で拍を打つことより、歩いたほうが全身でそのリズムを感じることができます。手より足のほうが運動が大きいので、筋肉感覚を養うには足のほうが有効なのです。
音楽を体の筋肉感覚に伝え、体の反応を良くするのがリトミックです。


ちなみに、邦楽ではこの流れる意識が少し違うようなのです。私は邦楽の知識を持ち合わせていないので、ゼミの時の先生の受け売りなのですが、微妙に合わせないことが、粋だとされているのだそうです。全部きちんとあわせると野暮なんだそうです。

また、相撲や歌舞伎の拍子木を打つのを聴くと、だんだんと速くなっていって、それがいつ、どこでどんなテンポで速くなるのか、勘に頼っているようで、西洋のリズムとずいぶん違う印象を受けますね。
洋の東西で、音楽の拍に関する意識が違うのはおもしろいと思います。
日本のリズムは自然から感じたリズムー風、木のそよぎなど、止まったり動いたりするものから発想を得ているようです。



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