はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

神宮外苑の再開発

2023年09月13日 | 社会問題
2023/09/13


神宮外苑に
大規模な再開発が進められています。





三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター
伊藤忠商事が主体となって
世界に誇るスポーツクラスターをつくること
緑やオープンスペースを増大させることなどを
掲げています。


秩父宮ラグビー場と神宮球場の敷地を入れ替えて
それぞれ建て替えるほか
190メートル、185メートルの
超高層ビルを建てるなど商業開発も行う計画。

その過程で大量の樹木が伐採されるのです。
743本が伐採される見通し。

事業は3月に着工しており
完了は2036年の予定。


再開発エリアにある樹木は
高さ3メートル以上の樹木1904本のうち
743本を伐採し、256本を移植
886本を保存する計画です。


観光名所の銀杏並木は残されるけれど。



プロジェクトのサイト

私はこの計画のことは昨年知ったのですが
最初はあまり気に留めていませんでした。

ですが、著名な人たちが
見直しの声を上げるので
気にかかるようになりました。


坂本龍一さんが亡くなる前に
「神宮外苑の開発は
とても持続可能なものとは言えません。
これらの樹々を私たちが未来の子どもたちへ
手渡せるよう計画を見直すべきです。
あなたのリーダーシップに期待します」
とつづった手紙を小池知事宛に送っていました。


村上春樹さんや加藤登紀子さん、細野晴臣さんらも
見直しを求める声をあげています。


サザンの桑田佳祐さんも
坂本龍一さんの思いを受け止めて
曲を作っています。






それらの訴えが功を奏したのか
「東京都は12日、事業者の三井不動産や明治神宮など4者に、神宮第2球場周辺の樹木の伐採を始める前に、伐採本数を減らすなど樹木保全の具体策を示すよう要請した。伐採は月内にも始まる可能性があるが、都が「待った」をかけた形となった。」
との報道がありました。



都が働きかけてくれて
よかったと思いますが
もう既に動き出しているプロジェクト。

今後どうなるんでしょう。

木を伐採しないとしても
大きな樹木を抜いて移植するのは
大変な手間がかかりそう。

そもそも移植に耐えられるのでしょうか。

新たに植えるにしても
小さな木でしょうから
1本の木が今のような大きさに成長するのには
どのくらいかかるのでしょう。


自然に囲まれた所で育った私は
ビルとアスファルトばかりの街に住んでいると
緑がとても恋しくなります。

都市に緑があるということは
とても大切なことなんだというのを
最近特に感じるようになりました。


いったん都市の森をなくして
ビルを建ててしまったら
もうそこは何百年も
森が生まれないと思います。


明治神宮の森は約100年前の大正4年(1915年)
森の姿を想定して
人工的につくられたもの。

多様性(種類)、多層性(高さの違い)に重きを置き
人の手をほとんどかけず
自然の力によって世代交代を繰り返し
永続する自然の森を目指して
本多静六が中心となって設計したものです。


明治神宮に参拝すると
うっそうとした深い森に
とても心が落ち着きます。





100年前に作られた人工林であることを
知ったときには驚きました。


これからの姿は
都市にも森を作っていく方向では
ないでしょうか。










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 近所の和菓子 | トップ | フレイルチェック、立ち上が... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

社会問題」カテゴリの最新記事