よし坊のあっちこっち

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映画三昧ー The RoadとViggo Mortensen

2010年05月03日 | 映画
あの、「Lord of the Ring」の超大作で一躍脚光を浴びたビゴ。そんなビゴは、思わぬところで、ちょい役で出ていた。昔のビデオをみていると、そういう楽しみがある。
まず、ハリソン・フォードの「Witness」。アーミッシュの一人で出ていたし、ジーン・ハックマンの「Crimson Tide」にも出ていた。

さて、「Ring」後のビゴの映画だが、出ている作品が概ね、粒が揃っていて良い。派手な、大衆受けする俳優ではないが、なかなかいい俳優で、駄作が無いのが余計良い。

「History of Violence」「Eastern Promises」、それと最近の、地味ではあるが、世界が滅亡した後、蔓延るカンニバリズムに背を向けて「生きる」姿を描いた「The Road」もいい作品だった。

極限の飢餓で、人間は当然、カンニバリズムに直面する。その時、どの道を選ぶのか、何を選択するのかをじっくり考える余裕が果たして有るのかどうか、考えさせられる。

太平洋戦争で敗走する日本軍の中には、過酷な南方戦線で当然その様な事が起こったし、又、戦争とは違う事で極限状態に直面した、あの、アンデス山中での飛行機事故では、生きる為に死者を食した身近な例がある。

映画は、ビゴの父親が、息子にカンニバリズムとは別の道を教え、それを未来に託して息を引き取るのだが、親は子供に何を教えなければならないかを、この現代に於いて問うているような気がする。