獄中生活5年半、自宅軟禁生活6年半、海外での亡命生活3年半、
そして死刑宣告や拉致事件など5度を数えた生命の危機。また、
暗殺工作が疑われる自動車事故で不自由になった足。
8月18日、85歳の天寿を全うしたキム・デジュン元韓国大統領
(金大中、1924年生まれ)が、民主化運動の過程で支払った
代償の数々だ。
その故人が、厳しい苦難の時期、よく口にし、愛した植物が、
野草の「인동초(忍冬草)」だったのだそうだ。
「인동초(忍冬草)」は、日本にも自生している野草で、スイカズラ、
または忍冬(ニンドウ)と呼ばれている。読んで字のごとく、
スイカズラは、冬になっても葉を落とさない常緑のつる性植物だ。
△인동초(スイカズラ)の花
野も川も凍てつく厳しい韓国の冬にあっても、緑を絶やさない
この雑草の驚嘆すべき生命力と強さに、故人は励まされ
続けたのだ。
「ヲタク」は、心の中でスイカズラの花を故人の魂の前に捧げつつ、
故人のご冥福を祈りたいと思う。
民主主義には終着駅はない。
できるものなら、ぜひ、冬のないあの世から、韓国のみならず、
「ヲタク」の住む日本に向けても、熱い理想を語り続けて欲しい
ものである。
ここでは、「ヲタク」が韓国語を学び始めた80年代の報道写真から
3枚を、故人への追悼の意味を込め、翻訳練習しておく。
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■87년 대선 유세
87年、大統領選挙の遊説で
(連合ニュース 8月18日)
87년 11월 30일 여의도 유세에서 평화의 상징인 비둘기를 날린
후 환호하는 청중들에게 두손을 들어 답례하는 평민당 김대중
대통령 후보.
87年11月30日、ソウル市ヨイドの遊説で、平和の象徴である
ハトを空中に放った後、歓呼する聴衆に両手を上げ応える
平和民主党の金大中大統領候補。
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■광주역 광장 애국시민대회 참석
88年、光州駅前広場、愛国市民大会に参加
(連合ニュース 8月18日)
김대중 전 평민당 총재가 1988년 4월5일 광주역 광장에서
열린 '88민주승리를 위한 애국시민결의대회'에 참석, 환호하는
시민들에게 답례하고 있다.
1988年4月5日、光州駅前広場で開催された「88・民主勝利の
ための愛国市民決議大会」に参加した金大中・平和民主党総裁が、
歓呼する市民に応えている。
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■보라매공원 시국강연회
89年、ポラメ公園での時局講演会
(連合ニュース 8月18日)
89년 8월 8일 보라매 공원에서 열린 평민당 김대중 총재의
시국강연회.
89年8月8日、ソウル市のポラメ公園で開催された金大中・
平和民主党総裁の時局講演会。
△「どうやら、今夜は80年代の玉置浩二をBGMに、
硬派なロマンティストを演じてみたいようだな」
「・・・しかし、そのガラパン姿では無理だ」
△「青色のトランクスがお似合いですね」
「男性フェロモンの出しすぎです」
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)