怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

問題は現場サイドの負担と教育産業

2013-12-14 23:10:39 | 教育
教員10年研修廃止へ 文科省、免許更新との重複解消(朝日新聞) - goo ニュース

10年次研修は、初任者研修と同様の、教委が直接行っていた法定研修だった。
免許更新制度との違いも、その研修の内容・形式の差異について、まことしやかな説明がなされていた。

そんな経緯をふっとばして、あたかも現場によりそったかのような、合理性をとったような言い方で、トップダウンとして「解消」とすれば、なんて馬鹿な話だろうということだ。

重複の問題は導入以前から指摘されてきたのに、この間にどれだけの教員が迷惑を受けたのか?
馬鹿の上塗りに対して、今更感がいなめない。

今回の決定は、もしかしたら多忙過ぎる状況にある自治体教委や特にそこに属する過労状態にある指導主事にとっては朗報かもしれない。

しかしだ。
結局は「免許更新制度」は残るわけで、ぬれ手に粟の利権を得る、この制度を請け負う産業の維持が保障されたようなもののように私は見ている。

免許更新講習は、受講する教師に受講料を負担させ、最短5日間の日中缶詰講習を強い、講師は長時間の講義の負担増の上、儲かるのは大学機関となっている。
教委にとっても、多様な講座内容の提案を、効率をねらって受講対称者に情報を流す事務量が減るわけではなく、学校現場も、その手のつまらない情報の管理の手間が求められる。

10年次研修は、そういった意味でシステム的には少々スリムに運用できる部分があったのだけれども、結局は民間丸投げ、予算バラマキ、当事者負担ばかりの「教員免許更新制度」が残ったことは不幸でしかない。

愚かな決定だ。