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萌ちゃん編『明日カノ』言いたい放題・その5。

2021年10月09日 | 言いたい放題
【これでラスト、の第8巻前半】

をのひなおさんの大人気漫画『明日、私は誰かのカノジョ』第四章萌ちゃん編にネタバレ配慮せず言いたい放題記事を書いています。

ついに最後…萌ちゃん表紙の第8巻。

・萌ちゃん編『明日カノ』言いたい放題・その1。

…第5巻分。

 あとおそらく萌ちゃん初登場の2巻にもちょっとだけ。

・萌ちゃん編『明日カノ』言いたい放題・その2。

…第6巻分。

・萌ちゃん編『明日カノ』言いたい放題・その3。

…第7巻前半分。

・萌ちゃん編『明日カノ』言いたい放題・その4。

…第7巻後半分。

全部読んでトータルで言いたい放題なので、読み終わった人向けかもしれません。

ネタバレ嫌な人はお気をつけくださいね。

【底なしの闇に気付いたときの絶望は】

8巻オープニングはクリスピークリームドーナツで翼くん(バサやん)とお茶、の続き。

彼のことだから

「実は萌さんが好きで…僕と付き合ってくれませんか?」

となるわけがないとわかっていましたが、その通り。

リトルミィ時代(ワンセット大仏時代、と私は言いたくない。侮蔑の言葉はちょっとね…)の萌ちゃんが

「そんなに恋愛って重要?

 人生恋愛だけが全てじゃなくない?」

とトラップで語っているのを聞いて、確かにそうかもしれない…無理に恋愛しなくたっていいんだと思えるようになったのだと。

ありがとうございます、の笑顔が可愛い。

「恋愛が全てじゃない」

と語っていたときの萌は、豪と繰り返し性的な関係を持ちながらも好きとも愛してるとも言われず…おそらく可愛い・綺麗・美しいすら言われず、すっかり傷ついていたわけですから、

「自分は恋愛を求めているわけじゃないから」

と自分に言い聞かせるのは仕方ないと私は思うなあ。

そしてこの時点の萌は恋愛=楓への強烈な恋心、が全てになっているわけで、あの頃憂さ晴らし的に

「求められて姿を変えて、少女らしさ女らしさを体現していく女の子たち。

 なんて自分がないんだろう。

 私は違う、ちゃんと自分を持ってる」

と内心見下していた“弱い存在”にすっかり自分がなっていることに恐らく気付かされている。

一人の男のせいで辛い気持ちになっているのに、全然関係ない同性に見下しや攻撃で報復するのはありふれたお話です。

この後、萌の内心は言葉で明記してるわけではないのだけど、サークルのグループラインを退会して

「疲れた…」

ともらす背中がなんとも悲壮感が…。

でも今更戻れない。

体力も気力もない。

そして、退学してしまうわけですね…。

これを明示するリナちゃんと雪さんの電話場面は、人によって全然解釈が違うよう。

萌の人生を井戸端会議的に消費して、リナって嫌な奴、みたいな意見もたくさんあったような。

私はリナが嫌な奴だとは思わなかったな。

リナは萌にちくちく攻撃されてきた過去があり、雪の紹介を頼まれる→外見変身ツアーでやっと友達になれた、という感じなので友情がまだ始まったばかりですから、深いところにズカズカ入れるような距離にはまだなってないのでは?

その距離感だと

「心配だけど、こんなデリケートなこと直接聞くのははばかられる…」

のじゃないかなと。

雪が萌にまったく友情がないわけでもない気がした。

彼女は友達はリナしかいない、と語るくらい徹底的に人との距離を保つのが習慣。

それでも

「謝罪のラインが来たっきり…」

と語るときの表情はうっすら優しい愛を感じた。

私はね。

さて、萌。

ここからもう崩れ落ちるかのようにメンタルが…。

悲しげな瞳が本当に読んでいて辛いのです

「いい人なんだけど、乱暴なお客さん…行きたくない…」

ゆあちゃんと違って、お客さんを○○客とかって言い切れない優しさ・善良さがなあ…ますます悪く作用するんだろうなあ…。

涙があふれてしまうのはもう限界の証…。

待つのは崩壊のみ。

【翼くんはアセクシャルさんなのか、パッション弱めさんなのか】

ちょっと戻って、翼くんはアセクシャルなのかという点に少し言いたい放題。

女性とも男性ともとりあえず付き合って、肉体関係を持つことはできたけれどこれが恋なのかはわからないという彼。

好きじゃなくても出来る、というのはこの記事を思い出せばわかる気がしました。

・「アセクシャルかもしれない」レディーのお話。

とりあえず付き合ってみた、だけで親愛的な情(性的なものじゃない愛)も育っていなさそうなので、彼が好きにならないのかはこれだけではわからないよね。

単純に性的パッションが弱めな人は

「好き」

「愛してる」

がなかなか芽生えないでしょうし、アセクシャルなのかパッションが弱いだけなのか…。

可能性は低いけれど、恋愛タイプがストルゲ=友情の続きの愛、急に好きになれないケースもあるかな?

・恋愛の色彩理論。

恋愛対象が男性か女性か問題は実は大した話ではなさそう、彼の場合。

【ゆあとハルヒの決着】

ゆあ&ハルヒのラストシーンは、伝説の

「ふざけんな!」

から始まる。

スマホケースのマイメロちゃんも怒ってるのが可愛い

さなえさんはこれをやるために、ハルヒに大金を注ぎ、ゆあを煽り続けていたのだろうなあ…。

ホテルの部屋に入ってすっかり落ち込んでいるゆあの背中、手首の傷、薬を確認したハルヒがそれはそれはめんどくさそうな、

「俺が被害者、かわいそうなのは俺」

って表情をするもんだから

「そういうとこだよ、君は…」

とチベスナ顔になった私です

特殊な仕事ですから、善悪や常識を絡めて何かを言う気はない。

でも、ハルヒのやってることって一貫して

「俺ってかわいそう、お前のせいでこんな嫌な目に遭う。

 全部お前のせいです。

 あーあ」

じゃないですか?

取りたいメリット(ここでは、ゆあの気持ちを落ち着け自分の金脈をやめないように誘導する)のために芝居を打つこともできない。

ゆあは

「こんな事態になっても自分の気持ちをわかろうとしない」

と絶望することでしょう…。

「あんな迂闊な写真とられるお前の意識の低さにキレてるんだよ!!」

の大人気台詞につながるやりとりは、もう私は全てがめちゃくちゃで読んでて辛かったよ。

そりゃ彼女はそう語るしかないわけですが、好きな人に他の人と性的な関係持ってもらいたい人なんてまずいないじゃない…自分がするのはいい、って人はいるだろうけど。

辛くて、辛くて、でも頭では納得しなきゃいけなくて、これだけは守ってほしいところを何度も何度も“彼女の視点では”裏切られ続けられて、それでも恋心を断ち切れないからここに来たのに、ハルヒの態度も言葉もアレだもの。

ゆあのやってることはあの世界のお客さんとしてはめちゃくちゃだという意見もあり、それについて私はわからないけど…とにかく動くお金の額が大きすぎて

「そりゃ狂うだろう」

と考えてしまうかな…。

だって本当に巨額の遺産を丸々溶かしちゃうお嬢さんとかいるんだよ?

私はもう…。

萌の恋敵・美麗さんも何億でもと自分で稼ぎ続けられるならいいけど、もしも遺産や家族の金だったら金脈はいつか枯れるんじゃ…。

お金は大切なものだ…これは萌が泣きながら札束抱きしめて寝る場面によくあらわれていた。

あ、そういうわけでゆあ&ハルヒの話。

「一緒にするんじゃねーよ」

の後の台詞は単行本版で大幅に変更・追加されているので是非ご確認を。

ゆあの叫びですね…。

ハルヒの

「俺達を金で買ってるくせに」

の言葉も珍しく心の奥底の本音な感じがした。

彼は頑なに女性を大切に思う言葉と態度を演じませんから、女シンボルへの強烈な恨みを感じる。

「恋愛ごっこを求めてんのはお前らだろうが!!」

そこまでわかってるなら楓みたいにどんどん芝居すればいいのに、しないのはねえ。

まあ楓も氷のように冷たく恐ろしい表情をしてますから、これもまた過酷な生業なのでしょう。

生きる業…見事だ…。

でも、魂と心と身体をどちらが削りとられてるかっていったらやっぱりゆあだと私は思うな。

「なんか冷めた」

という言葉と、ハルヒに愛されたくて封印した“ゆあ呼び”をした彼女を

「呪縛がとれたのだ」

と私は考えられなくて、冷めた、はこれ以上傷つきたくないから心を凍結させただけだし、ゆあ呼びはちょっとした嫌がらせにしか思えませんでした。

彼女はまだ、刺激依存を認められる段階にはいないから。

…。

…。

そんな予感がしていたけど、やっぱり今回も1記事ではおさまらなかった。

なので今日はここまでで、次で後半~エンディングまで言いたい放題しますね。

ここまで読んでくださってありがとうございます

続き書きました!
  ↓
・萌ちゃん編『明日カノ』言いたい放題・その6。

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