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鳥まり、参る!

ご覧いただきありがとうございます。
日々のいろいろなことを記録しています。

『失恋ショコラティエ』言いたい放題・その5。

2019年03月20日 | 言いたい放題
【第4巻】

この巻から特に私は好きですね~

というのも、サエコが魅力的になってくるから!

面倒くさいモテテク駆使するばかりのサエコが夫のモラハラにますます苦しみ、友人や母親に助けを求めるも

「あんたは幸せ、あんたは甘い」

と言われガッカリし、髪をバッサリショートにして

「吉岡さんの奥さん、が自分の仕事なんだからプロに徹しよう」

とイメチェンすると…今まで隠してた本心がよく出てくるんですよね

今までは

「ソータを落とす!」

という目的のために魔性の女ぶって小悪魔モテテクばっかやってたけど、感情がよく見えるようになって、モテテク使わない分心と心でコミュニケーションとるようになって

サエコというキャラは妙に幼くて変な感じがしたけど、やっぱり彼女は

「幼い、お母さんのいうことよく聞く良いコ」

だったんですね。

お母さんのサエコへの言葉には昭和時代の女性らしい苦労が感じ取れて、この人も大変だったんだろうな~と思いますが、サエコの辛さったらないと思います。

(気になる人はぜひコミックで確認してね!)

経済的・精神的にサエコはそこまでの苦労をして育ってませんから、お母さんの理論はサエコの人生にはそんなに適用されないんだよな~。

さらっと描かれてるけど、サエコのここまでの人生の支配者ってお母さんなのかも。

大人になる時は…くるよねぇ~自立の時が…。

お母さんの

「その仕事(サイコーのダンナ様のゴキゲンをとる立派な奥さん業)がんばりなさい」

を真面目に受け止めたサエコはそれを守り、ソータ(と、ソータの作るショコラ)に現実逃避するのをやめようとします。

無駄なかけひきやモテテクがぐっと減って、サエコという人間とのコミュニケーションがはじまる。

これが魅力的なんだよな~。

ここで薫子さんとの友情も芽生えはじめます。

サエコと薫子って実は一番の運命の二人だよね(笑)。

薫子さんの

「サエコさんの得意なことってなんですか?」

という質問に答えられないサエコを見ると、あ~結婚生活で自信や好きなものを削ぎ取られてしまったんだなぁと感じる。

さりげないけどとても悲しい場面です。

最後の方のモラハラ場面は、明らかに仕事で機嫌悪い時のサンドバッグにされてるのがわかるし。

サエコかわいそう…。

【THE・少女漫画なオリヴィエとまつりの物語】

この巻でオリヴィエとまつりちゃんが付き合いだしますが、これこそ王道的少女漫画ですよね~。

主人公まつりちゃんにしたらコテコテの少女漫画になるよ。

突然同居することになる異国育ちの王子様、何もとりえのない私が彼に見初められて…?!みたいな。

おそらくまつりは二股かけた彼氏が人生初彼氏…あるいは初めて肉体関係もった人なのではないでしょうか。

最初の彼氏が自分の友達と二股かけてたらそりゃー別れられないし、でも辛いし…妙に燃えるし…で大変よね。

若さあまりまくってる大学生ではなおさら。

この毒こそが『失恋ショコラティエ』なのか…。

オリヴィエのことが好きだけど…踏み込めないよね~そうなるよね~。

【薫子さんの物語】

この作品、心の言葉がしっかり文字になることが多いキャラは主人公のソータと、この薫子さんくらい。

どうしてもどうしても大切なことしか文字にしない作品に思えるので、薫子はもう一人の主人公なのかもしれません。

薫子はサエコと真逆のキャラに見えるけど

「押し付けられた女性性」

「世間の目、という思い込み」

に苦しんでるところはサエコと同じだなと思うので、のちに二人が親友になるのもなんかわかるかも…。

いつも自分にダメ出しをし、それがストレスとなり周りに出してしまい自己嫌悪…という彼女の悲しきループ。

お菓子やソータの技術を心から愛してくれる彼女はとても可愛い場面もいっぱい。

新作を

「おいしい!」

と食べてくれる場面なんてキュンキュンきますけどね

【食器!】

オリヴィエとまつりちゃんがハーブティーを飲む場面に出てくるのが、よく百貨店で見かけるティーイズムのガラスティーポットとカップ&ソーサー。

これすごいカワイイですよね。

ハーブティーにはほんとピッタリ!

※ティーセット(ポット+カップ2+ストレーナー)(南青山ティーイズム)

「あのガラス茶器だあ~」

ってときめきました

【この巻で食べてみたいお菓子】

断然、チョコチップ入りパンデピスが食べたいです~。

薫子さんが

「美味しい!」

って食べるところめっちゃめちゃ可愛いし、サエコが奥さん業を頑張りモラハラに耐えながらこれを食べて微笑む場面もとても素敵。

サエコって多分、お昼ごはん=お菓子だよね。

ショコラヴィの中でケーキ&カフェオレを食べるシーンもしょっちゅうある。

パンデピスは自分で作るのめんどいお菓子なのでパティスリーで買って食べてみたのですが、思ったよりシンプルな味わいで美味しかったです。

ご飯代わりにもいいってのわかる~。

ショコラヴィのアニスの飾り&チョコチップ入りの食べたいよ~

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憧れ・執着・それから愛。

2019年03月17日 | 日記
【憧れはムクムク膨らんで】

前回記事でラデュレのマカロン美味しかった!ということを書きましたが…。

マカロンと共に、一粒500円以上するらしいラデュレのショコラ(チョコをフランス語で言い換えただけ)をついに、ついに…私…食しました

『失恋ショコラティエ』を読んでぜひぜひ食べてみたいなと思っていたラデュレのチョコレート

いただいてみての感想は、まさにコミック1巻でソータがボネール(ラデュレがモデルと思われる、架空の高級ショコラティエ)のチョコを食べた感想と同じでした。

甘すぎなくて、大人っぽくて、とにかくあっという間にとろけてしまうチョコレート。

このとろけ感が手間暇かかってる証拠なのかなと思いました。

もちろん美味しかったですよ。

でも一度いただいたら執着がすっかりとれちゃって。

「年に何度も食べなくてもいいな、年1か数年に一度食べられたらなんとなく嬉しいかも」

という気持ちに落ち着きました。

思えば毎年バレンタイン~ホワイトデーシーズンは国内外のチョコレートを

「美味しい~っ

と試しまくり、最終的に

「お値段・買いやすさ・お味のトータルでモロゾフの優勝だな」

と思うのが私の定番です。

鳥まりさんはモロゾフが好き

友人には似たようなこと言ってる人も。

「私はメリーズで落ち着く」

「私はゴンチャロフ」

「むしろ明治チョコレート」

身近なチョコレート美味しいもんね。

もちろん高級ショコラを心から愛してる人もいっぱいいて、

「アタシはブルガリのチョコレートを箱買いしてストックしとく

 旅行も着飾ることも興味ないけどブルガリのチョコは大好き」

「私はやっぱりジャン・ポール・エヴァンさん!
 
 毎月買うよ~」

こんなチョコレートセレブも。

私(鳥まり)の2019年バレンタインシーズン最高に美味しいと思ったチョコは、モロゾフのティーバーが出してる紅茶チョコレートでしたね。

来年もぜったい買おう

デメルのザッハトルテ、ヴィタメールのボンボンショコラももちろん美味しい。

だからたまには買いますけど

【一度試すとわかること】

チョコレート話を熱く書きましたが、ラデュレのチョコレートを食べてみて

「試してみると本心がわかるな」

と思いました。

憧れって募るじゃないですか。

そしてそれが強すぎると執着になったりして。

でも一度食べて(試して)みると

「こんな感じなんだな」

とわかって冷静になれる。

リピーターになるほど愛してるかどうか…本心がわかりますよね。

私の経験ですと、友人がロレックスの時計をしていたので

「わーロレックス!カッコいい!」

と言ったら試しに腕につけてくれたんですよ。

すごく綺麗でドキドキして楽しかったけど、自力で同じもの買いたい!と思うほどの情熱は出てこなかった。

そもそもが高すぎて身の丈に合わないのはわかってるけど…。

トッカの数万円するワンピースも試着すると

「何枚も欲しいい~!」

って燃え上がった情熱が通常モードに。

「セールで好きなデザインがあったら買う、くらいの距離感でいいな

となりました。

ン十万円する某高級ブランドの服にいたっては

「綺麗!素敵!ぜいたく!

 でもこれ定価で買うなら他にお金回したいわ~」

とすぐわかっちゃった。

セレブに向いてない体質なんだろうな。

ルイ・ヴィトンのバッグもひとつ買ったら落ち着いちゃって

「別にふたつはいらない」

と思ったし。

愛してたらもっと買うもんね。

自分の心でわきたつ情熱が憧れなのか、執着なのか、一生付き合っていきたいほどの愛なのか。

それは試してみるまでわからないものだ…。

モノだけじゃなく人もそうですよね。

付き合ってみなきゃ…ぶっちゃけ結婚してみなきゃわからないこと色々。

気持ちもどんどん変わりますし。

恋愛経験の少ない人ほどイケメンや美女に強烈な憧れがありますが、筋金入りの面食いは実は少なくて、試しにデートすると執着落ちたりするものだ。

試すまでわからないのがやっかいでもあり、人の楽しいところですね。







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アナタだって軽んじられちゃいけないんだよ。

2019年03月15日 | シリアス
【他人の美点を悪用するみたいに!】

知人のHさんは、メガネがキュート(ピンクベージュのフレームでおしゃれなのです)な清楚さん。

清楚…といっても女子アナ・清楚系グラドルのような清楚系モテルックスではなく、ガチの清楚。

ボディラインを拾わない服とダークトーンの色を好み、ヘアメイクもかぎりなくナチュラル。

「しっかりしたナチュラルメイク」

ではなく

「かぎりなくすっぴんに近い本当のナチュラルメイク」

です。

かつて(今も?)このブログで鳥まりは

「モテたいモテたいモテた~い」

と書いてきましたがその情熱も加齢と共に鎮火し、

「外見作りは目的によって使いわけましょ~。

 私生活は大好きな服を着るのが一番~」

と思っているので、

「Hさんはこういうガチ清楚な服が好きなんだな~雰囲気にやっぱり似合うものが人は好きなのね~」

と受け止めている。

「〇〇した方がいいよ!

 モテないよ!」

とは言いません。

当たり前よね。

洗顔後ぬるのはニベア青缶のみ・コスメはプチプラがほとんどな私と違い、Hさんはここにしっかりお金をかけるのが好き。

基礎化粧品はアルビオンのものをライン使い。

メイクアップコスメはレ・メルヴェイユーズラデュレとアナスイで買っているそうです。

ゴージャスなパッケージのものが好きなんですね。

Hさんは自分で働いたお金でコスメを買っているのだから誰にも文句つけられるいわれはありません。

なのにHさん、家族や一部の友人に

「ブ〇のくせにラデュレにアナスイ?

 ラデュレとアナスイにあやまれよ!」

「彼氏もいないくせに、アルビオンの化粧水なんてバカなんじゃないの」


等々ひっどい言葉をぶつけられるそうだ。

おいおい、そこは怒っていいとこだぜ!

炎上案件だよ

Hさんは言う…。

「学生時代はわたし無印良品やちふれのものしか買えなかったんですよ。

 その頃は

 “化粧品代すらケチるからブ〇だし彼氏いないんだよ”

 と言われてました。

 で、お金かけるようになったらこれです。

 でも美人な友人が

 “私は無印とちふれとセザンヌしか買わない”

 って言うとみんな

 “さすが~綺麗な人はお金かけなくても綺麗なのね♡”

 って言う。

 私が私だから言われてしまうんです。

 あきらめました」


そんな…Hさん…怒ろうよ

怒っていいんだよ!

軽んじられてひどいこと言われていい人なんかいないんだよ!

特にHさんの妹は大変気性が荒くいつもブチ切れているので、こんなことばっかいうらしい。

それを聞いて

「怒っていいんだよ~!」

とヤキモキする私や他の知人たち。

なんなんでしょうね、すごく悲しい。

妹さんと私はお会いしたことがあり、妹さんがその時

「化粧水や美容液、何使ってるんですか?」

と聞いてきたので私ちょっとやり返してやりたくなって

「高いけどお肌のために、エスケーツーの化粧水・美容液・クリームをライン使いしてま~す

と言った。

そしたら

「さすがお金かけてるから美肌だわ~」

と言うので

「ごめんなさい、本当は薬局で買ったクリームしか塗らないの。

 見栄はって嘘言っちゃった

と本当のこというと

「肌が強いんですね、そうは思えません~」

と言っていたけど、多分心の中では毒づいてたんじゃないかと思う(笑)。

なんかね、これは悲しい実例の一つだけど…。

優しい人や大人しいひとをいじめて憂さ晴らしする機会を狙ってる人って…残念ながらいるよね。

私もHさんほどではないけど言葉を真に受けやすいクソ真面目なところがあるので、モラハラセクハラ当たりやすかったです。

そしてHさんのように

「私が悪いんだ」

「あきらめよう」

って思っちゃってた。

でも思う。

やっぱりダメだよそんなの。

弱いものイジメや個人叩きなんて恥ずかしいことで、下劣なことじゃないですか。

イジメと注意違うから

Hさんのような清楚な人・優しい人・大人しい人は他人を不快にしたり攻撃するなんてとんでもないとわかっている真面目ないい人ばかり。

その意識をね、自分にも向けてほしいと思います。

誰かがやられていたら

「それはひどいよ!」

と思うことを自分に対してだけはゆるしてしまう…。

そんな必要ない!

ゆるされないことですよ。

かといってああいうことする人(ノノシラーなど)に正論は通じないのが難しい…けれどゆるしちゃダメなのだ。

立ち向かおうよ。

まずは心の中で

「こんなこと言われていいはずない」

って思いましょう。

思っていいんだから。

まずはここがスタートですね。






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『失恋ショコラティエ』言いたい放題・その4。

2019年03月09日 | 言いたい放題
【まずは食器の話♪】

言いたい放題記事、や~っと続きです。

まずは食器について書かせてください!

第1巻のソータの家で試作品(自分の結婚式の引き菓子…)試食会をした時に出てくるキュートなティーポットとティーカップ&ソーサー。

「どこのかな~?」

と思ってたんですけど、見つけました。

ラデュレの素焼きティーカップとティーポットですね

いちおう通販できるサイトもあるみたい。
  ↓
・商品名 : TASSE ET SOUS TASSE AU BISCUIT

(ポットも扱っていたので、気になった人はサイト内検索してみてください)

画像検索で“ラデュレ 素焼きティーカップ”と打てば少し画像もひっかかります。

これこれ~シンプルでカワイイ

しかもこれ、作者の水城さんは大変細かく描いてるの。

この漫画の世界でラデュレに当たるのがボネールという架空の老舗ブランドなのですが、第一話に出てくるボネールのお菓子箱に印刷されている模様と、このティーカップ&ポットの模様が同じなの!

ラデュレのものとは微妙に違います。

でもポットの形などは同じで…。

ということは、このポットとカップは“ボネールの作っている食器”ってこと

細かい~愛がある~

私も食器は大好きなので、すごくさりげなく素敵な描き方だなと思いました。

模様がスクリーントーンなのか手書きなのかデジタルなのか素人でわからないのですが…でもとってもステキ!!

そしてもうひとつ。

第二巻初登場で以降必ずえれなの部屋で出てくるマグカップ。

これはおそらくル・クルーゼのマグカップですね。
  ↓
・マグカップ(S) ル・クルーゼ

漫画なので何色なのかわからないけど…どれも可愛い~。

私はオレンジとチェリーレッドが好み

ティーポットとマグ2つのセットでも1万円いかないらしいよ。

高級食器の中ではお手頃~

ま、私の愛してやまないティーポットはハリオ様の茶茶急須丸だけどね!

けして液だれしない優秀さん…使うたびに

「茶々丸(名前つけてる)だーいすき

と心の中でねぎらっています(笑)

熱く信頼を書いた記事もあるので興味がある人はぜひご覧ください。
 ↓
※【加筆】垂れないティーポット(急須)・ミルクピッチャー(ジャグ)。

【第3巻】

さてさて、では第3巻の言いたい放題書かせていただきます。

まずこの巻で強く示唆されているのが“ソータのサエコさんへの無意識の見下し”でしょう。

“同世代の女性というカテゴリーへの無意識の見下し”とも言えるかもしれない。

言いたい放題その1で

「ソータに芸術(ショコラ作り)のひらめきや情熱を与えてくれるミューズであるサエコを、ソータは必ず“妖精さん”と呼び“女神さま”とはぜったい呼ばないことに意味がある」

と書きましたが、それがしっかり描写されるのがこの3巻。

ソータの妄想でサエコはたびたび可愛らしい妖精さんの姿で現れますが、片手でひねりつぶせそうなほど小さくか弱い感じのイラストで描かれています。

そして少女どころか幼女っぽいのね。

ここもまた奥が深い。

詳しいことは漫画で読んでもらうとして、ソータは

「犬と同じでサエコさんのモテテクはバレバレで“頑張ってんな~”ってのが可愛い」

「見透かすような瞳も超可愛い!」

と散々バカにしています。

その上で

「まあ、俺(男)が単純でバカだからなんだけど」

という言葉で結ぶ。

水城さんがどこまで表現しようとして当時この漫画を描いていたのかわかりませんが、こういうのはまさに近代男女関係のゆがみで、お見事すぎるのです。

私は犬も猫も鳥もハムスターも大・大・大好きなのでこの表現を使うのははばかられるのですが、これよりフィットする表現がないので犬さん達にごめんなさいと思いつつ書くと

「女はバカなフリしろ、でも賢くいろ、子犬のように従順で愛らしく可愛くいろ、でも男の方がバカなのだからゆるせ、癒やせ」

みたいな一部の思考者に大変都合のいいファンタジーな“愛される女”を全力で体現しているのがサエコというキャラ。

そして彼女が後にどんな辛い目に合うのか…というストーリー運びは

「それでいいの?

 あなたの生き方本当にそれでいいの?」

という作者さんの心を私は感じるのです。

勝手にね。

私の解釈だから本当は知らないよ。

サエコをファンタジーな萌えキャラか、セクシーな夢を都合よく体現してくれるポルノ女優さんのごとく扱いつつも

「大好きなんだ」

と心の中で言い続けるソータの描写も。

この巻では出てこないけどサエコが物語を通して主張する

「人間扱いじゃないよ、ひどすぎる。

 あたしだって人間だから」


というテーマへと昇華されていきます。

これって恋愛、結婚、女性…もっと言えば人間に関する昨今のテーマそのものだと思うのだ。

そんなサエコに対して

・美のプロフェッショナル

・経済力がある

・自信がある

・有名人


という輝くものを持つヒロイン・えれなは、ソータに最初から人間扱いされて対等で、尊敬されています。

あまりにさりげなく描かれているので見逃してしまいそうだけど。

妄想こそがソータの創作につながるのでサエコへの片想いにもちろん価値はある。

ありすぎるほどある。

サエコだって理想のショコラを食べられてときめきを楽しめるのだから損ばかりしてるわけじゃない。

でも

「人生を共に生きる人間同士のコミュニケーション」

ではないんだよな~…。

これが1巻でオリヴィエが言う

「La vie (命・人生)」

にかかってるわけですね。

「最初に結末を考えて漫画を描く」

という水城さん、さすがです…漫画家さんすごい…。

えれながナチュラルにソータのミューズ(妖精さんじゃあない)になってるのも上手い。

“カリカリショコラのボンボンショコラ”も“チョコスプレッド”も

「サエコさんが…」

とソータは言うけどえれなとの恋愛…というか生活。日常を通してソータが作り上げたものだからね。

このボンボンショコラは実はラストにもつながるし。

ん~やっぱりヒロインはえれなだわ。

ソータに対して、サエコは現実逃避といいつつ本当にソータを好きになっているのが切ないこの巻。

この巻のサエコと薫子さんとの会話で

「ああ、やっぱり1巻の時サエコはソータが好きだったんだ。

 駆け引きして本当はソータの恋人になりたかったんだ」

というのがわかります。

そら、あんな現実考えないかけひきじゃ上手くいくものもいかないっつーの…でも

「もしもあれが上手くいってたら人生変わってたかもしれないな。

 (変わってたら今より不幸かもしれないと言われて)

 …そう……だよね……」


と悲しそうな笑みを見せる場面はとても美しく切ない!

直後のシーンでダンナさんへの怒りからのセック○拒否の描写がされるのもねぇ~。

甘いソータのショコラにうっとりするのは彼女の現実逃避の暗喩…。

伏線多すぎて本当にすごいな!と思う。

まつりちゃんの唐突に描かれるピアス(ピアスつけてるシーンはおそらく全巻ここだけ)も

「これぜったいあとで使うでしょ」

って思ってたらその通りだったし。

無駄がな~い!!

【ドラマ版も好きだった買い物デートのシーン】

3巻で好きなのはドラマ版でも描かれたソータとサエコの買い物デートシーンです

ドラマ版は待ち合わせが神奈川県の川崎市(ネットで載ってた)なのになぜかお店は多分おそらく東京有楽町(交通会館のル・ノーブル。宝塚ファンの人には「宝塚アンの隣」と言えばわかりやすいか。高級食器がお得に買える)というワープが気になったけど(笑)。

ま~石原さとみさんが可愛い可愛い

メイクシーンも待ち合わせのにっこにこ笑顔もすっごく可愛いんですよ~。

この時の衣装であるデビュー・ド・フィオレのピンクコートを今年もお店で見かけましたが販売員さんが

「毎年一番人気なんです」

と教えてくれたとおり、とっても強気な定価販売でした。

石原サエコさんすごい。

いまだに経済回してくれてるんですね。

ではでは原作版。

ダンナを見送るシーンですでにサエコが出掛ける時にも着てるインナータンクトップ(もしかしたらワンピースかも)を着ていることから

「前日までにコーディネートを決める気合いの入りっぷり…!!」

すごい。

「ソータとあのコ(えれな)は付き合ってないけどやってる仲だろうな。

 あのコと真逆で普通のコらしいメイクで勝負!!」

と冷静な分析でメイクアップするのも楽しい。

ポール&ジョーのボトルはわかるけど、あのアイシャドウどこのでしょうね。

今は亡きテスティモがあんな感じの単色アイシャドウだったけどケースどんなだっけ?

はるか昔すぎて思い出せず。

獲物を落とそうと戦略を練り準備するサエコはカッコよさすら感じます。

でも鏡で全身確認して嬉しそうに

「よしっ」

と言っちゃうところは恋する乙女心ダダ漏れだし、サエコのモテ必須アイテムであるぺたんこ靴をはこうとしたのに、長身でカッコいいスタイルのえれなを思い出して対抗心を燃やしてしまい、ヒールが高いミュールを選ぶのも矛盾まみれで最高です。

この時の勝負コーディネートはロリっぽすぎて全く私の好みではないのですが、当時こんなの流行ってたのかな?

あまりわからず。

漫画でのデート場所は恵比寿ガーデンプレイスです。

ってことは三越でブランド食器を買ったって設定なのだろうか。

ソータがおすすめするアラビアのお皿は私も好き

和食でも洋食でも似合うんだよね~。

(やっぱり食器が好き)

散々ボディタッチなどモテテクを駆使して頑張ったサエコだけど、肉体関係には持ち込めず…。

持ち込んでどうすんだ…本当にこのこ頭が回らないというか肝心なところでかけひきできないっていうか…。

悲しみをたたえて帰宅、ダンナさんとケンカ、えれなのように…と頑張って履いていたミュールの靴擦れが痛い…という描写もたったひとコマでさりげない。

でも細部にテーマが全て宿っているという。

うーん、恋愛漫画だな~。

【お母さんの教えと答え合わせ】

この巻ではモテモテ女子・サエコを作り上げたゴッドマザー(薫子いわく)・サエコ母の言葉が二回出てきます。

男ってこうよ、恋愛ってこうよ、女ってこうすべきなのよ、みたいなやつ。

薫子さんは

「すごい…!!」

と感銘をうけて

「私も教育されたい、そんで愛されたい」

みたいなリアクションをしてますが、話した後のサエコは全く幸せそうじゃない。

お母さんの教えを律儀に守った結果、答え合わせしてみると

「あれ?全然私(サエコ)は幸せじゃない」

と気づかないフリしてるように私は感じたかな。

この

「愛され追いかけさせ求められてりゃ女は幸せ」

「……私いま、幸せじゃない」

という描写、今(2019年)読むといっそう深いですなぁ。

2010年とか2009年にこの描写かけるってすごくない?

愛されブームが色濃く残ってる時代ですよ。

すごいなぁ。

【第3巻の中で食べてみたいお菓子】

パン・オ・ショコラもいいですけどね…。

あ、そういえばパン・オ・ショコラは表面にアーモンドスライスのってるものって見たことないんだけどここではのってるので水城さんはアーモンドが大好きなんですね。

引き菓子のクグロフにもナッツたっぷりって書いてあったし。

これも食べてみたいけど、一番食べてみたいのはカリカリキャラメルのボンボンショコラ

食べたい食べた~い!!

このショコラの名前は「エレナ」にするといいよね…ふふふ…。

ムース・オ・ショコラはレシピをきちんと守れば自力で美味しいのが作れるので、買うならやっぱり手間暇かかったお菓子…というか自分では作れないやつね。

そんなこんなな第3巻でした。

ソータ・サエコのやりとりが面白くて好きなのでその他キャラはついついスルーしてしまう…。

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